評価:(4.5点/5点満点)
お世話になります。ガジェットブロガーのちびめがね(@chibimeganecom)です。
1MORE SleepBuds Z30をご提供いただきました。
2024年4月に発売された1MORE製の睡眠用ワイヤレスイヤホンです。
寝ている状態でも装着しやすく、入眠や睡眠用に音質を調整。メディアでは「寝ホン」と呼ばれていることもあります。
当ブログでも、以前に同じ1MORE製のComfoBuds Zをご紹介。
一般的なワイヤレスイヤホンとは装着感や音質が全く異なり、まさに睡眠用だと実感しました。
本記事で紹介するSleepBuds Z30はその最新モデル。果たしてどれほど進化しているのか、実際に使ってみた様子を詳しくレビューしていきます。

メリット | デメリット |
・バッテリー持ち強化 ・寝ながら使える装着感 ・入眠しやすい音質 ・30種類の環境音 ・オフタイマー搭載 | ・タッチ操作非対応 ・通話機能なし ・防水性能なし |
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1MORE SleepBuds Z30のデザイン・付属品をレビュー
1MORE(ワンモア)は2015年に設立され、世界60カ国以上にイヤホンを出荷している新進気鋭の中国オーディオメーカーです。
その製品はデザイン・性能に優れ、以下のとおり様々なアワードを受賞しております。
- CES innovation award:12回
- European Hardware Awards:3回
- VGP:40回
公式サイト>>1MORE
まずは1MORE SleepBuds Z30の外観・付属品をチェックしてきましょう。
デザイン
1MORE SleepBuds Z30にはカラーバリエーションはなくホワイトのみ。
光沢のないマットな色合いで落ち着いた雰囲気。指紋が付きにくいのは嬉しいポイントです。
樹脂製だと思うのですが、質感ががめちゃくちゃ良い感じで、石や和紙でも触っているかのようにサラッサラ。
正面にはケースのバッテリー残量を表示するLEDインジケーターがあります。
1つしかないので点灯色でザックリ把握する感じです。
- バッテリー残量低:赤
- バッテリー残量中:黄
- バッテリー残量高:緑
背面には充電用のUSB Type-Cポートが搭載されております。
底面は滑り止め用の柔らかい素材になっており、各種認証マークが表示されていました。
技適マークもちゃんとあります。
上蓋を開けるとイヤホンの登場。ケースに平置きするタイプですね。
ケース内部にはペアリング用の物理ボタンが1つ搭載されております。
イヤホンはマグネットで固定されているので逆さまにしても落ちることはありません。
イヤホンはスティックのないスタンダードタイプ。充電ケース同様にサラサラ触感になっております。
裏面にはL・Rの表示と充電端子がありました。白はどうしてもホコリや糸くずなんかが目立っちゃいますよねぇ・・・。
サイズ感
ケースのサイズは60×30×38.5mmと一般的なワイヤレスイヤホンのケースと比べると少しコンパクト。
イヤホンを含めた重さも実測で約40gとかなり軽量です。
ポケットに入れて持ち歩いても苦になる重さではありません。
イヤホンのサイズは24×9.2×14.2mm。
これ以上小さいイヤホンはないでしょう。超超超コンパクト。小さすぎて驚くと思います。
他のイヤホンと比較するとサイズ感が分かりやすいですよね。
WF-1000XM5と比較するとこんなに違います。もはや親子です。
重さも実測で片耳わずか3g。何も装着していないかのような軽さです。
付属品
1MORE SleepBuds Z30の付属品は以下の通りです。
- イヤーチップ
- 充電ケーブル
- ミニ巾着
- ユーザーガイド等
ユーザーガイドには日本語訳もありました。
公式サイトで事前に内容を見ることもできますよ。
公式サイト>>マニュアル
充電ケーブルはUSB Type-A / Type-Cのもの。充電器は付属してません。
イヤーピースは最初から装着されているものを含めて4サイズ。
1MORE SleepBuds Z30は睡眠時の耳栓代わりにもなるので、必ず全サイズ試してフィット感の強いものをチョイスしましょう。
イヤーピースの交換は引っこ抜くだけなので簡単。イヤホンが小さくて扱いにくいかもしれませんが根本を持って回すよう引き抜くと外れやすいですよ。
ステム(ノズル)の形状は一般的な円形なので他社製のイヤーピースも使えそうです。
この他、持ち運びに便利なミニ巾着も付いてきました。
シルクのような光沢のある上品なデザイン。旅行の時なんかに良いかも。

1MORE SleepBuds Z30を実機レビュー
ここからは1MORE SleepBuds Z30を実際に使ってみた様子をレビューしていきます。
旧モデルよりも音質向上
1MORE SleepBuds Z30の特徴の1つは音質。
睡眠時に最適化されているようで、クリアでマイルドなサウンドです。
低音の響きが軽めで、中音域、特にボーカルの声がよく聞こえてきます。
音楽再生はもちろん、人の声が聞きやすいのでラジオやオーディオブックを聞きながら寝る人にもピッタリです。
さらに旧モデルよりも解像感が上がり音質の向上を感じました。
睡眠時はもちろん、通勤・通学などの普段使いとしても十分に活躍できそうです。
後述するように1MORE SleepBuds Z30はバッテリー持ちも良くなっていますからね。
寝てる時間も起きてる時間も、あなたの相棒になってくれるでしょう。
2種類の音質切り替えが可能
1MORE SleepBuds Z30はイコライザー等の音質調整はできませんが、「音楽」「落ち着く」2つの音質切り替えが可能です。
「音楽」は文字通り音楽再生用、「落ち着く」は環境音再生に適したチューニングです。
「落ち着く」は通常時よりも尖りが抑えられて、よりフラットで丸みのある音質に。
これから寝るというタイミングで気分が高揚してしまって眠気が吹っ飛んでしまいそうですよね?
このため、あえて音の明るさを抑えたチューニングがされているんだと思います。
環境音を再生しながら眠りにつきたい時、さらに没入感を高めたい場合は「落ち着く」を試してみましょう。
30種類のリラクゼーションサウンドを収録
1MORE SleepBuds Z30は用意されている30種類の環境音の中から6種類をイヤホンに保存して再生することが可能です。
風が吹く音、焚き火の音、雨の音などなど、心地よい眠りに誘ってくれる環境音です。
デフォルトで保存されている環境音から他の種類への変更は、コンパニオンアプリで。
デフォルトサウンドを削除すれば、その分好みのサウンドを保存可能です。
イヤホンに保存した環境音の再生もコンパニオンアプリから。
「ヒーリングサウンド」をタップすれば再生可能です。
環境音再生には30分~150分までのオフタイマーをセット可能。
基本的に環境音を聞きながら入眠するので寝落ち状態になるわけですが、タイマーを設定すればうっかり停止ボタンを押し忘れた!なんてことにはなりませんよ。
なお環境音の音量調整はアプリ上でしかできないのでご注意ください。
環境音を聞いたからって眠りやすくなるの?と思うかもしれませんが、効果はあると思います。
好みの環境音を見つけることができるかが重要で、僕の場合は「Underwater」や「Outer Space」が好みど真ん中。
特に「Underwater」は、ボコボコ・・・ポコポコ・・・と、文字通り水中にいるかのようなサウンドで、不思議と気分が落ち着いて心地よい眠りにつくことができます。
睡眠時に限らず、疲れたからリラックスしたいなー!なんて時にも効果的。
ずっと聞いているうちに、瞑想効果というか気持ちが落ち着いて楽になります。
環境音は30種類もあるので、どれか1つくらいはあなたの心にハマるはず。
1MORE SleepBuds Z30を購入したらぜひ試してください。
バッテリー持ちが良くなった
旧モデルComfoBuds Zはバッテリー持ちの物足りなさがイマイチなポイントでした。
それが、1MORE SleepBuds Z30は大幅向上。
スペックによると、環境音再生・音楽再生でそれぞれ以下の通りとなっておりました。
再生種別 | イヤホン単体 | ケース併用 |
環境音再生 | 8時間 | 32時間 |
音楽再生 | 6時間 | 24時間 |
一般的なワイヤレスイヤホンだったらごく普通の性能に感じるかもしれませんが、旧モデルと比較するとこんなに改善されております。
再生種別 | イヤホン単体 | ケース併用 |
環境音再生 | 3.5h→8h | 14h→32h |
音楽再生 | 2.5h→6h | 10h→24h |
なんと再生時間が2倍以上に伸びていることが分かります。
実際に音量を50%ほどにして音楽再生を続けたところ、5時間で90%バッテリーを消耗したのでスペック通りの性能と言って良いでしょう。
本体サイズは旧モデルと変わらないのにここまでバッテリー持ちが良くなるのはめちゃくちゃ凄いと思います。
睡眠用だけではなく、普段使いのワイヤレスイヤホンとしても使えちゃいますよ。
イヤホン充電速度が爆速
バッテリー持ちが大きく改善した1MORE SleepBuds Z30は、充電速度も良い感じでした。
スペックによるとイヤホンの充電は85分とのことですが、僕が試したところ30分でフル充電できちゃいました笑
睡眠用として使うなら充電時間は長くても困りませんが、性能的にはめちゃくちゃ優秀です。
ちなみにケースの充電速度は実測で2W程度。フル充電までにかかる時間は65分とのこと。
そこそこ時間がかかるので、気づいた時に充電するようにしましょう。
なお旧モデル同様にケースのワイヤレス充電には非対応でした。残念。
睡眠中でも快適な装着感
1MORE SleepBuds Z30の大きな特徴は装着感です。
実際に装着してみた様子がこちら。
イヤホン本体が耳の窪みにスッポリおさまっているのが分かりますよね。
正面からみた様子がこちら。耳の外に飛び出している部分が殆どありません。
耳にスポッと収まってしまうので、これまで使ってきたどのワイヤレスイヤホンよりもフィット感に優れていました。
1MORE SleepBuds Z30は、まさに睡眠時の利用に最適。
強いフィット感で寝返りをうっても外れにくく、耳から飛び出ていないので片耳を枕につけて寝てもイヤーピースが耳の穴を圧迫しにくい構造になっております。
重さも軽く、何も装着していないかのような感覚です。
1MORE SleepBuds Z30のイヤホンはとにかくコンパクト。特に厚みが殆どないところも睡眠時に使いやすいポイントになります。
イヤーピースも他のイヤホンに比べるとソフトで、耳に負担がかからないように工夫されています。
本体からイヤーピースまで、全てが快適な睡眠のために作られているように感じました。
ちなみに小さすぎて耳の中に入ってしまうんじゃないか?と思う人がいるかもしれませんが、さすがにそこまでは小さくないのでご安心ください。
-24dBパッシブノイキャンで外部音をカット
1MORE SleepBuds Z30にはアクティブノイズキャンセリング(ANCいわゆるノイキャン)は搭載されていません。
ただ優れたフィット感から、イヤホン自体の遮音効果(パッシブノイズキャンセリング)が非常に高く、耳栓のような役割をしてくれます。
公式サイトによるとノイズ除去の効果は「-24dB」。
通常カナル型イヤホンのパッシブノイズキャンセリング効果は5~10dBと言われているので、スペック上はかなり高い効果と言えます。
寝る時に周囲の音や、一緒に寝ている人のイビキなんかが気になって、なかなか寝付けない人も多いと思います。
1MORE SleepBuds Z30を使えば安眠を妨害する雑音をシャットアウトしてくれるのでぐっすり眠ることができるでしょう。
なお、パッシブノイズキャンセリングの効果が高いと、圧迫感や閉塞感が強くなるもの。
これが原因でカナル型イヤホンを使うことができない人もいます。
必ず付属のイヤーピースを全て試して、外音除去とフィット感のバランスが最も自分に合っているサイズを使うようにしましょう。
探してタップの簡単ペアリング
1MORE SleepBuds Z30のペアリングは簡単です。
充電ケースの蓋を開けてイヤホンを取り出すとペアリングモードに。
あとは接続したいスマホやタブレット等のBluetooth設定で「1MORE Z30」を見つけてタップすればペアリング完了です。
スマホやタブレットと接続できていれば、コンパニオンアプリ「1MORE MUSIC」とも自動的に接続してくれますよ。
iOS・Androidどちらも機能は変わりませんが、Androidは試験機能として接続時のポップアップ表示が使えました。地味に便利です。
片耳使用対応/マルチポイント非対応
1MORE SleepBuds Z30は片耳でも使用可能。
使い方は簡単で、使わないイヤホンをケースに収納するだけです。
また、残念ながらマルチポイント接続には対応していませんが、複数のデバイスとペアリングすることは可能。
2台目以降のデバイスと接続する場合には、ケース内部の物理ボタンを長押ししてペアリングモードを起動しましょう。
ゲーム(低遅延)モード非搭載
Bluetoothで音声データを伝送する使用上、ワイヤレスイヤホンに遅延はつきもの。
1MORE SleepBuds Z30は低遅延コーデックに対応していないので、どうしても遅延は発生してしまいます。
音楽や動画視聴なら気になることはないんですが、ゲームは厳しいです。
攻撃ボタンのタップから効果音がするまで僅かな間が発生していました。
とは言え、トップランカーやゲームガチ勢の人には到底おすすめできませんが、僕のように軽くゲームするくらいであれば、全然使えちゃうと思います。
タッチ操作不可/通話用マイク非搭載
この他、一般的にワイヤレスイヤホンはタッチで音楽再生アプリを操作できることが多いですが、1MORE SleepBuds Z30はタッチ操作に対応していません。
また、通話用マイクも非搭載なので、スマホと接続して通話することもできません。
1MORE SleepBuds Z30はあくまでも睡眠用として作られてますからね。
一般的なワイヤレスイヤホンと全く同じ使い方ができるわけではないので注意しましょう。

1MORE SleepBuds Z30のスペック・仕様
Shokz OpenFit 2のスペックは以下の通り。参考に旧モデルOpenFitのスペックも併せて掲載しております。
ComfoBuds Z | SleepBuds Z30 | |
イヤホンサイズ | 24×9.2×14.2mm | 24×9.2×14.2mm |
ケースサイズ | 60×30×38.5mm | 60×30×38.5mm |
重さ | イヤホン:2.7g ケース:34g | イヤホン:2.7g ケース:34g |
連続再生時間 | ヒーリング:3.5時間 音楽:2.5時間 | ヒーリング:8時間 音楽:6時間 |
連続使用時間 | ヒーリング:14時間 音楽:10時間 | ヒーリング:32時間 音楽:24時間 |
アクティブノイズキャンセリング | なし | なし |
外音取り込みモード | なし | なし |
コンパニオンアプリ | あり | あり |
イコライザー | なし | あり |
空間オーディオ | なし | なし |
低遅延モード | なし | なし |
充電時間 | イヤホン:75分 ケース:65分 | イヤホン:85分 ケース:80分 |
バッテリー容量 | ケース:410mAh イヤホン:30mAh | ケース:410mAh イヤホン:35mAh |
充電端子 | USB Type-C | USB Type-C |
ワイヤレス充電 | 非対応 | 非対応 |
防水性能 | なし | なし |
Bluetooth | Ver5.0 | Ver5.3 |
通信距離 | 10m | 10m |
Bluetoothプロファイル | A2DP.AVRCP,BLE | HFP,A2DP.AVRCP |
インピーダンス | 22Ω | 22Ω |
周波数帯域 | 2.400GHz-2.4835GHz | 2.400GHz-2.4835GHz |
公式サイト>>スペック

まとめ:1MORE SleepBuds Z30のメリット・デメリット・評価
1MORE SleepBuds Z30を実機レビューしました。
最後に本記事のおさらい。メリット・デメリット・評価を紹介いたします。
メリット・デメリット
メリット | デメリット |
・バッテリー持ち強化 ・寝ながら使える装着感 ・入眠しやすい音質 ・30種類の環境音 ・オフタイマー搭載 | ・タッチ操作非対応 ・通話機能なし ・防水性能なし |
評価
(4.5点/5点満点)
旧モデルからサイズ感・機能は変わりませんが、バッテリー持ちと音質が強化。
特にバッテリー持ちは2倍以上も向上しており、サイズが変わらないのにここまで良くなるものなのかと非常に驚かされました。
聞きやすくクリアなサウンドはそのままに解像感がアップ。より音楽鑑賞を楽しめるようになっていると思います。
1MORE SleepBuds Z30は、旧モデル同様に睡眠用のワイヤレスイヤホンとしてはもちろん、普段使いのワイヤレスイヤホンとしても十分活躍できる1台です。
なお普段使いする場合には、防水性能がない点、タッチ操作やマイクによる通話ができない点にはご注意くださいませ。
