2020年6月に発売されたHuawei(ファーウェイ)の最新スマホ P40 lite Eを購入しました。
- 4,800万画素のメインレンズを含む3眼カメラ
- 最新SoC Kirin710F搭載
- 6.39インチのフルビューディスプレイ
定価27,800円(税込)と購入しやすい価格帯のスマホです。
Huaweiのスマホは、低価格ながらも性能が高いので人気ですよね?
ただ、2020年6月に発売されたP40シリーズは購入しにくい仕様になってしまいました。
どのモデルもGMS(グーグル モバイル サービス)を使用できず、以下の影響があります。
- Google Playからアプリをダウンロードできない
- Google関連アプリ(Gmail等)が使えない
P40 lite Eを購入する時に同意が求められましたよ・・・。
アプリは、Huawei独自のアプリストア「Huawei AppGallery」からダウンロードします。
スマホを使う以上、アプリをダウンロードできるのが当たり前です。
Huawei P40 lite Eは、その当たり前のことができません。
Huawei P40 lite Eは買うべきスマホなのか?
GMSの変わりに搭載されているHMS(ファーウェイ モバイル サービス)は使えるのか?
本記事でHuawei P40 lite Eをレビューしますので、参考にしてみてください。
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Huawei P40 lite Eの外観と付属品
P40 lite EはHuawei(ファーウェイ)が2020年6月に発売した最新のスマホ。
同時に3機種発売した中で最も安い、エントリーモデルです。
機種名 | 販売価格(税込) |
Huawei P40 Pro 5G | 119,680円 |
Huawei P40 lite 5G | 43,780円 |
Huawei P40 lite E | 27,280円 |
P40 lite Eは2色展開。
僕が購入したカラー「オーロラブルー」の他に、「ミッドナイトブラック」もあります。
緑と青のグラデーションがとても綺麗です。
縦15.9cm×横7.6cmと大きいサイズ感。
ディスプレイのサイズは6.39インチなので、片手で操作するのは厳しい感じです。
片手操作をするなら、バンカーリングがあると重宝します。
現在メインで使っているiPhone SE(第2世代)と比べると、大きの違いがよくわかりますね。
重さは181gと、公表より5gほど重かったです。
6インチ前後のスマホでは標準的な重さ。
長時間持っていると、腕がだるくなってきますね。
厚さは8mmなので、まずまず薄いです。
右側面には電源ボタンと音量ボタン。
左側面にはSIMカードスロットがあります。
nano SIMカード2枚と、512GBまでのmicro SDカードを装着できます。
底面にはスピーカー、Micro USBポート、3.5mmイヤホンジャックが搭載されています。
イヤホンジャックが廃止されているスマホが増えてきたので、地味に嬉しいですよね。
背面には指紋認証センサーと、3眼カメラがあります。
P40 lite Eの付属品は以下のとおりです。
- クイックスタートガイド
- SIMカード取付用ピン
- 充電ケーブル
- 充電器
- イヤホン
また、クリアケース・液晶保護フィルムも付いてきます。
充電器は10W出力の標準的なもので、高速充電はできません。
充電ケーブルはUSB Type-A to Micro USB。
イヤホンはリモコン付きのインナーイヤータイプです。
Huawei P40 lite Eのスペックと性能
Huawei P40 lite Eのスペックは以下のとおりです。
価格 | 27,200円(税込) |
サイズ | 159.81mm x 76.13mm x 8.13mm |
重さ | 176g |
ディスプレイサイズ | 6.39インチ(TFT) |
ディスプレイ解像度 | 1560×720(HD) |
SoC(CPU) | HUAWEI Kirin 710F |
OS | EMUI 10.1 (Android10カスタマイズ) |
RAM | 4GB |
ROM | 64GB |
外向きカメラ | 4,800万画素(メイン) 800万画素(超広角) 200万画素(ポートレート) |
内向きカメラ | 800万画素 |
バッテリー容量 | 4,000mAh |
おサイフケータイ | 非対応 |
防水防塵 | なし |
指紋認証 | 背面センサー |
ディスプレイは悪くない
ディスプレイサイズは6.39インチ。
インカメラが中央ではなく画面左上にある(パンチホールフルビュー)ので、画面占有率は90%を超えて広々しています。
対応しているアプリであれば、2画面表示も可能です。
画面解像度は1560×720ピクセルでHD画質相当。
格安スマホでも、FHD以上の画質を搭載したモデルも沢山あるので、スペック的にはイマイチ。
ただ、僕が見た感じでは、それほど悪くはないんじゃないかなーという印象です。
動作はサクサクしている
P40 lite Eには、SoC(CPU)にKirin710Fが搭載されています。
1世代前のP30 liteに搭載されていたKirin710よりも僅かに性能がアップ。
普段使いする分には、なんの問題もなくサクサク動きます。
ゲームもそこそこ滑らかに動く
格安スマホではゲームがカクカクしてしまうことが多いのですが、P40 lite Eは、そこそこ滑らかです。
実際にプレイしている様子を録画してみました。
最高性能とまではいきませんが、耐えられるレベルにはあると思います。
AnTuTuベンチマークテスト
P40 lite Eの性能をベンチマークテストアプリ「AnTuTu」で計測してみました。
スコアは「162,716」ポイントと、体感よりも低め。
GPUのスコアがまずまずなので、グラフィック性能は良いですね。
メモリーを6GB積んでいれば、Kirin710Fの性能を更に活かせたんだろうなーって思います。
OPPO A5 2020と同じくらいのスコアですからね・・・。
カメラの性能が優秀
HUAWEI P40 lite Eを使ってみて、最も気に入ったのがカメラの性能でした。
「AIインテリジェントシーン認識技術」が搭載されているので、シャッターボタンを押すだけで、シチェーションに最適な撮影が可能に。
カメラ初心者の僕でも、良い感じの写真が撮れます。
こちらは、同じ場面をiPhone SE(第2世代)で撮影した写真です。
ズームは6倍まで。
食べ物も自動で美味しそうに撮影できます。
マクロレンズは搭載されていませんが、接写もまずまず。
800万画素の超広角レンズを搭載しているので広角撮影も可能です。
外にいくほど曲がっちゃいますけど。
ナイトモードがあるので、夜景の撮影も得意です。
一眼レフカメラのように、背景をぼかすポートレート撮影も可能です。
P40 lite Eのメインカメラは4800万画素で撮影できます。
ただ、普通に撮影しても、1200万画素にしかなりません。
4800万画素で撮影するには、「ハイレゾモード」にする必要があります。
P40 lite Eがあれば、写真撮影が楽しくなります。
カメラの得意な人が使えば、とってもいい写真が取れるでしょう。
僕のようにカメラ初心者なら、AIに任せてしまうのがおすすめです。
動画撮影は苦手です
P40 lite Eは静止画の撮影は得意ですが、動画撮影には弱いようです。
道を歩いている様子を1080P/30fpsで撮影したのですが、ブレブレ・・・。
こちらがiPhone SE(第2世代)で撮影した動画なのですが、違いが一目瞭然です。
もうちょっと手ブレ補正が効いてくれれば良かったですね。
バッテリーは長持ち
P40 lite Eのバッテリー容量は4,000mAhと、そこそこ大容量。
ベンチマークテストアプリ「PCMark for Android」でバッテリー駆動時間をテストしてみました。
自動でスマホを動かし続けて、バッテリー残量が100%から20%になるまでの時間を計測するテストです。
結果は、「14時間41分」と結構長持ちです。
2~3日は充電しなくても使い続けられるでしょう。
14時間連続で使い続けることなんて、そうそうないですからね。
ツインアプリ機能でLINEが2つ使える!
Huawei・ASUSのスマホには、「ツインアプリ」機能があります。
1台のスマホに、同じアプリを2つ作成できる便利な機能です。
Huawei P40 lite Eにも、ツインアプリが搭載されています。
ツインアプリで複製できるアプリは、Appgalleryからダウンロードしたものだけです。
僕がダウンロードしたアプリでは、LINEがツインアプリの対象でした。
ホーム画面にLINEが2つありますよね。
仕事とプライベートなど、LINEアカウントを2つ使っている人にとっては、ツインアプリ機能があれば、スマホ1台で済むのでめちゃくちゃ便利ですね。
ドコモ・ソフトバンク・auどの回線でも使えました
LINEモバイルのSIMカードを装着して、接続できるか試してみたところ、ドコモ・ソフトバンク・auどの回線でも利用できました。
楽天回線については、SIMカードを持っていないので検証できていませんが、Band3(楽天回線)とBand18(パートナー回線)どちらにも対応しているので、利用できそうです。
ただし、ドコモ回線系の格安SIM「y.u mobile(ワイユーモバイル)」のSIMカードでは、接続できませんでした。
相性の悪いSIMカードもあるようなので、ご注意ください。
HMS(ファーウェイモバイルサービス)の使用感
GMS(Googleモバイルサービス)の代わりに使用するHMS(ファーウェイモバイルサービス)の使用感をレビューしていきます。
特に気になる、以下の2点についての解説です。
- AppGalleryでダウンロードできるアプリ
- Google関連サービスの使い方
AppGalleryでダウンロードできるアプリ
P40 lite EにはGoogle Playがないので、Huawei独自のアプリストア「AppGallery」からアプリをダウンロードします。
こちらがHuaweiのAppGalleryです。
見た目はごく普通のアプリストアですね。
ただ、日常的に使うであろうアプリが殆どありませんでした。
2020年6月現在、多くの人が現在使っていると思われるアプリで、AppGalleryでダウンロードできるものは以下のとおりです。
- LINE
- TikTok
- U-NEXT
- Zoom meetings
- Snapchat
- Tinder
- Viber
- タウンWiFi
- Simeji
- NAVITIME
- 乗換案内
- Microsoftニュース
- gooニュース
- bitFlyerウォレット
- Microsoft Office
- ヨドバシ
- Trip.com
さすがにこれでは、あまりにも少なすぎます。
もちろんブラウザでアクセスすれば使えるのですが、アプリがないっていうのは不便ですよね?
AppGalleryの中には「高速アプリ」と表示されるものがあるのですが、これもブラウザでのアクセスを意味しているので、アプリではありません。
ニュース・買い物はもちろん、金融機関系アプリも存在しないので、残念ながら今使っているスマホと同じように使うのは不可能です。
Google Playが利用できない弊害
日常生活で頻繁に使うアプリがダウンロードできないだけでも十分不便なのですが、Google Playが利用できない弊害は他にもあります。
公共機関が提供しているアプリも使えないということです。
例えば、以下のアプリはP40 lite Eでは使えません。
- 新型コロナウイルス接触確認アプリ(COCOA)
- マイナポータルAP
- JPKI利用者ソフト
- マイナポイント
僕らの健康やお金に関わる大事なサービス・アプリなので、これらがダウンロードできないP40 lite Eは、メインのスマホにはなりえないと思います。
Google関連サービスの使い方
GmailやYouTubeなどのGoogle関連サービスは、AppGalleryにアプリが存在しません。
このため、Google関連サービスを利用するには、ブラウザからサービスにアクセスする必要があります。
ただ、ブラウザでの利用はめちゃくちゃ不便です。
例えばこれは、Googleカレンダーのブラウザ版。
表示が小さいのももちろん、使い勝手が悪すぎますよね・・・。
アイコンも文字化けしてるし。
ただし、GmailだけはP40 lite Eの標準メールアプリで送受信できます。
同期頻度が最短15分と遅いですが、使えないことはありません。
HMSは、日常的に使うには不便すぎます。
他のスマホでなら普通に出来ることが、P40 lite Eではできません。
AppGalleryでダウンロードできるアプリは、これから増えていくと思いますが、今使うにはちょっと早すぎると思います。
Huawei AppGalleryにないアプリをダウンロードする3つの方法
Huawei AppGalleryにないアプリをダウンロードする方法もあります。
以下の3つの方法です。
- Phone Cloneで引き継ぐ
- Amazonアプリストアで落とす
- APKPureで野良アプリを落とす
1つずつ紹介していきます。
1.Phone Cloneで引き継ぐ
P40 lite Eの初期アプリ「Phone Clone」を利用すれば、他のスマホからデータを引き継ぐことが可能です。
新旧のスマホをBluetoothで接続して、移行していきます。
移行できるデータは以下のとおり。
- 連絡先
- メッセージ
- 発着信履歴
- カレンダー
- 写真
- 音楽
- ビデオ
- ドキュメント
そして、アプリです。
古いスマホにインストールされているアプリで、P40 lite Eでも使えるものは引き継ぐことができます。
実際に試したところ、27個のアプリのうち7個を移行できました。
このうち、Feedlyだけはデータの同期ができずに使えませんでしたが、残りのアプリは問題なく動きました。
2.Amazonアプリストアで落とす
FireタブレットなどのAmazonデバイス用のアプリストアから、アプリをダウンロードすることも可能です。
Amazonアプリストア公式サイトから、ストアアプリをP40 lite Eにインストールします。
AppGalleryにはないアプリでも、Amazonアプリストアなら落とせるものがあるので、P40 lite Eの使い勝手がちょっと向上します。
例えば、TwitterやInstagramは、Amazonアプリストアでダウンロード可能です。
有名ゲームのダウンロードできるので、嬉しい人も多いと思います。
実際にダウンロードして使ってみたアプリは以下のとおり。
ただ、動くと言っても、P40 lite Eに正式対応しているアプリではありませんので、アップデート等で動かなくなってしまう可能性もあります。
3.APKPureで野良アプリを落とす
APKPureを利用して、広く公開されているアプリデータをダウンロードする方法もあります。
いわゆる「野良アプリ」です。
野良アプリのダウンロードは、変なプログラムが紛れ込んでいる可能性もあるので、セキュリティ上おすすめはできません。
どうしても必要なアプリがある場合に限って、自己責任でダウンロードしましょう。
なお、APKPureにはGoogle関連アプリもあります。
試しにインストールしてみたのですが、やっぱり使えませんでした・・・。
なお、AppGallery内の「TopAPPNAVI」を使えば、野良アプリの検索が可能です。
アプリの更新はどうなるのか?
AmazonアプリストアやAPKPureからダウンロードしたアプリでも、AppGalleryに認識されています。
このため、更新プログラムがある場合にはアップデート可能です。
ただし、P40 lite EではGMSが使えないので、確実に更新できる保証はありません。
Huawei P40 lite Eのイマイチな部分
GMSが使えないだけでも大きすぎるデメリットですが、さらに性能的にイマイチだと感じた点を2つ紹介します。
- Wi-Fi規格は2.4GHzのみ
- 充電コネクタがMicro USB
Wi-Fi規格は2.4GHzのみ
P40 lite EがサポートしているWi-Fi関連規格は「802.11b/g/n」のみ。
つまり、5GHzのWi-Fiが使えません・・・。
Wi-Fi6に対応しないまでも、せめて5GHz「802.11ac」には対応して欲しかったところです。
充電コネクタがMicro USB
P40 lite Eは4,000mAhバッテリー容量を持っていながら、充電コネクタは「Micro USB」です。
HUAWEI P40 lite Eが届いた!
外観美しい。
結構なボリュームでMicro USBかよ!って叫んでしまいました笑
さーいじってみよう! pic.twitter.com/FOnnZpfEeQ
— ちびめがね@レビュー (@chibimegane_rv) June 19, 2020
高速充電に対応していないため、充電時間が長くなってしまいます。
大容量バッテリーを搭載しているわけですから、USB Type-Cでの高速充電に対応させるべきですよね。
実際に充電時間を計測してみたところ、20%から100%までの充電時間は約2時間。
遅くはないものの、30分で70%まで充電できる!ということはありません。
2020年6月に発売された、最新モデルのスマホとは思えない仕様です・・・。
まとめ:Huawei P40 lite Eは買うべきなのか?
Huawei P40 lite Eをレビューしました。
スマホの性能的に問題があるわけでもなく、カメラも優秀なのですが、GMSが使えないというデメリットが大きすぎます。
GMSを犠牲にしてまで、P40 lite Eを使うメリットが見当たらない状態です。
AppGalleryで取り扱いがないアプリを落とすこともできますが、あれこれ考えて使うくらいなら、素直に他のスマホを購入したほうがいいでしょう。
例えば、Xiaomiから発売されたRedmi Note 9Sは、24,800円でありながらP40 lite Eよりも遥かに高い性能です。
おまけに、GMS対応なので、Google Playからアプリも落とせます。
HMSは今後発展する可能性があるものの、搭載されたスマホをメインで使うのは厳しい状況です。
新しい物好きの人や、ガジェット好きの人は使ってみる価値があると思いますが、多くの人にはP40 lite Eをおすすめすることはできません。