OneOdio様からSuperEQ S1をご提供いただきました。
定価5,999円と購入しやすい価格ながら、付加価値モリモリのワイヤレスヘッドホン。
- アクティブノイズキャンセリング(ANC)
- 外部音取り込みモード
- Bluetoothマルチポイント
一般的に音響関連のデバイスは高価なほど当然性能が高いものです。
そのため、自分が求めている性能と価格とのバランスが超重要。
果たして約6,000円で購入できるSuperEQ S1の実力はどんなものなのか、実際に使ってみた様子を本記事でレビューしていきます。
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OneOdio SuperEQ S1のメリット・デメリットと評価
SuperEQ S1は、イヤホンやヘッドホン等の音響関連製品を販売している中国メーカーOneOdioのワイヤレスヘッドホン。
日本でもAmazon等で多くの製品が販売されており、どれも低価格でありながら高品質であることが特長です。
公式サイト>>OneOdio
Amazon>>OneOdioストア
まずSuperEQ S1のメリット・デメリットを簡単にまとめて紹介していきます。
メリット
- 価格が6,000円と安い
- 低音重視で迫力ある音質
- ノイキャンの性能が高い
- マルチポイントに対応
- ポップでカジュアルなデザイン
ヘッドホンを購入する上で最も重要な音質の良さ、さらにノイズキャンセリングの性能が高い点が購入すべきメリットです。
高価で高品質のヘッドフォンには太刀打ちできませんが、価格以上の性能を十分に持っています。
デメリット
- Micro USBでの充電
- 外部音取り込みモードがイマイチ
- 装着感の締め付けが強め
2021年に販売されている製品にもかかかわらずMicro USBを採用しているのは残念なポイント。
また、ノイキャンの性能がそこそこ高いだけに、外部音取り込みモードがイマイチな点が勿体ないですね・・・。
評価
(3.5点/5点満点)
価格以上の性能をもったSuperEQ S1は、初めてワイヤレスヘッドホンを使う人におすすめの1台。
6,000円という購入しやすい価格ながら、ノイキャンやマルチポイントのような付加価値的な機能が搭載されています。
ヘッドホンの種類が沢山ありすぎて何を購入して良いのか分からない。
そんなあなたはSuperEQ S1から始めてみてはいかがでしょうか。
OneOdio SuperEQ S1のデザインと付属品
Super EQ S1のカラーバリエーションは黒と白の2色。
僕は黒をご提供頂きました。
ヘッドバンド内側の赤が良いアクセントになっていて、非常にスタイリッシュ。
全体的にプラスチック製でデザインもポップなので人によっては安っぽく感じるかもしれませんが、僕は嫌いではありません。
イヤーカップの側面だけは金属製のようで他の部分と質感が異なります。
ドット調のフォントで表示された「SuperEQ」の文字が良い感じ。
イヤーカップのサイズは実測で約91mm×79mm×48mmでヘッドホンとしてはコンパクトな方だと思います。
重さは282g。
僕は普段ワイヤレスイヤホンしか使っていないので、それと比べると当然重いのですが、装着して苦になることはありません。
イヤーカップは耳全体を覆うオーバーイヤータイプ。
内側に「L・R」の表示があります。
イヤークッションはイヤーカップにくっついているので取り外しはできないようです。
イヤーカップのクッションは、柔らかい合皮のような質感で触り心地は悪くありません。
形状記憶とまではいきませんが、押し込むとゆっくり元の形状に戻ります。
ヘッドバンドのクッションはシリコンのような素材で、こちらは少し固めです。
操作ボタン等は全て右のイヤーカップに搭載されています。
ボタンの場所を覚えるまでは操作が難しいですが、使っていればすぐに慣れます。
イヤーカップは前後に少しだけ動きますが、それ以上可動はしません。
だからと言って装着しにくいことはないものの、自由に動くタイプのヘッドホンに比べるとフィットしにくいと感じる人もいると思います。
ヘッドバンドもプラスチック製で、幅は26mmほど。
「BE YOUNG」「BE FREE」と表示されている部分が伸縮可能になっています。
伸縮の際にカチカチと音がなり、割と動きは固めです。
最大限広げればかなり大きくなるので、誰でも使えるでしょう。
実際僕の息子や奥さんにも装着してもらいましたが、サイズが合わないことはありませんでした。
ヘッドバンドは折りたたみできませんが、イヤーカップは折りたたみ可能。
左右どちらも折りたためば、そこそこ小さくなるので持ち運びに便利です。
SuperEQ S1の付属品は以下のとおり。
- マニュアル類(日本語あり)
- 充電ケーブル
- 3.5mm AUXケーブル
- 飛行機用変換アダプタ
- 専用ポーチ
柔らかい合皮のようなシリコンのような素材のポーチが付いているのは嬉しいポイント。
バッグの中に入れておいても傷つかずに済みます。
また、飛行機の座席に搭載されているイヤホンジャックに使うための変換アダプターも付いていました。
機内はノイキャンの性能を最も発揮できる場所なので、ありがたいですよね。
充電ケーブルは、Micro USB / USB Type-Aのもの・・・。
なぜUSB-Cにしてくれなかったのでしょうか。
非常に残念なポイントです。
充電に大きな電力を使うわけではないのでMicro USBでも十分なのは分かりますが、USB-Cであればケーブルを統一できるものを、SuperEQ S1のために更に1本用意する必要があるので不便です。
OneOdio SuperEQ S1を実機レビュー
ここからはSuperEQ S1を実際に使ってみた様子をレビューしていきます。
技適はあるけどマークの表示がない
海外製のBluetoothデバイスを使う場合に注意したいのが技適マークの表示。
技適未取得のデバイスは電波法違反になる可能性がありますからね。
この点、SuperEQ S1は技適を取得済み(R210-150890)で、総務省HPのデータベースにも登録されていることを確認しました。
ただし、本体のどこにも技適マークが表示されておりません・・・。
僕の認識では技適を取得していたとしても、技適マークの表示がなければルール違反ではないかと思います。
AUXケーブルで利用する場合なら特に問題はないですが、Bluetooth接続で使う場合にはご留意いただきたいポイントです。
低音重視の迫力ある音質
SuperEQ S1の音質は超低音強調系の音質。
普段ワイヤレスイヤホンを使っていて、初めてヘッドホンを使う人は迫力に驚いてしまうと思います。
ヘッドホンの割に音場はそれほど広くなく、全ての音が中央に集まっているような雰囲気。
とは言え、定位感はハッキリしているので音色の分離はしっかりしています。
様々なジャンルの楽曲を聞いてみたところ、相性が良いのは「壮大なクラシック」「2000年代までのHIPHOP」です。
低音が効きすぎて、聞き始めは音がこもるように感じるかもしれませんが、長時間音楽再生を続けていくと音質が変化してクリアになります。
それでも低音が強すぎると感じる場合には、イコライザーで調整してあげると良いでしょう。
低音を抑えるのではなく、中音域を持ち上げるような調整がおすすめです。
また、「ノイズキャンセリングモード」よりも「外部音取り込みモード」の方が低音が僅かに弱くなるので、音楽再生には向いているかもしれません。
有線接続ならハイレゾ相当!?
SuperEQ S1は付属のAUXケーブル等を使えば有線接続も可能です。
公式サイトに掲載されている情報によればハイレゾに対応しているとのことですが、外箱やマニュアルを見てもハイレゾマークの表示はありません。
ただ、Bluetooth接続との変化はしっかりと感じます。
低音が抑えられて解像度が増すイメージ。
音色1粒1粒がより鮮明でクリアになるので、有線接続の音質の方が好きな人もいるでしょう。
ただし、有線接続している時に「ノイズキャンセリング」にすると、音がスカスカになってボリュームが小さくなるので要注意。
初めて聞いた時、そのことに気付かずに「なんじゃこりゃ!」ってなってしまいました。
ちなみにハイレゾ音源を楽しみたい場合には、当然ながら接続デバイスもハイレゾに対応している必要があります。
なお、有線接続時にはノイズキャンセリングの切替以外のボタン操作はできませんのでご注意下さい。
ノイズキャンセリングの効果はそこそこ高い
SuperEQ S1にはアクティブノイズキャンセリング機能(ANC)が搭載されています。
イヤーカップのマイクが周囲の音を拾って、逆相の音をぶつけて相殺。
その結果、周囲の騒音が消えてより音楽をクリアに楽しむことができるわけです。
周囲の騒音をかき消す「フィードフォワードマイク」に加えて、イヤーカップ内の雑音を消す「フィードバックマイク」が搭載された「ハイブリッドノイズキャンセリング」なので、ノイキャン効果はそこそこ高め。
AirPods ProやWF-1000XM4のように完全無音状態を作ることはできませんが、以下のような低音域の雑音を上手に消してくれます。
- 大型車両の走行音
- エアコンの音
- 換気扇の音
- 走行中の電車内の騒音
6,000円で購入できるワイヤレスヘッドホンと考えれば効果は十分と言って良いでしょう。
周囲の音がうるさいと、音楽のボリュームをついつい上げてしまいがちですよね?
アクティブノイズキャンセリング機能があれば、周囲が静かになり、ボリュームの上げすぎを抑えてくれます。
1点注意したいのが、ホワイトノイズが発生すること。
雑音が少ない室内でノイズキャンセリングを有効にすると、サーというホワイトノイズが気になります。
音楽を流せば気になりませんが、SuperEQ S1を耳栓代わりに使うのは難しいかもしれません。
外部音取り込みモードはイマイチ
SuperEQ S1のノイズキャンセリングボタンを押せば、外部音取り込みモードに切り替えてくれます。
正直言って効果はイマイチ・・・。
確かにマイクで外音を拾っている集音感があって人の声などが聞きやすくはなるのですが、突き抜けるような開放感はありません。
さらに言えば、ノイズキャンセリング・外部音取り込みモードをオフにした状態(ただヘッドホンを耳に装着している状態)との違いがそれほど感じられず。
また、ノイズキャンセリング機能と同様にホワイトノイズも発生します。
バッテリーは長持ちで不満なし
SuperEQ S1のバッテリーはアクティブノイズキャンセリング機能(ANC)を使いながらでも、40時間再生可能と超長持ち。
普通はスペック上の再生時間って盛ってることが多いのですが、かなり正確だと思います。
ご提供頂いて以来、3日ほど音楽再生や動画視聴等に使ってみたのですが消耗したバッテリーは30%ほど。
長時間移動にも耐えられる十分なバッテリー性能だと思います。
なお、バッテリー残量はBluetooth設定から確認する必要があるので、そこだけ少々めんどくさいかもしれません。
ペアリングは簡単!検索して接続するだけ
SuperEQ S1と端末とのペアリングはとっても簡単でした。
電源オフの状態から、電源ボタン5秒長押しでペアリングモード起動。
あとは、接続デバイスのBluetooth設定で「SuperEQ S1」を見つけてタップするだけでペアリングが完了します。
Bluetoothのバージョンは5.0ながらも、接続は安定しています。
実際に使っていても、すぐに途切れてしまうようなことにはなりませんでした。
Bluetoothマルチポイント対応
SuperEQ S1は、複数のデバイスに接続できる「マルチペアリング」に対応しているのはもちろん、同時に2台の端末と接続する「マルチポイント」にも対応しています。
例えばパソコンとスマホに接続をしていれば、パソコンでの作業中に電話がかかってきたとしても、SuperEQ S1の接続先をすぐにスマホに切り替えることができます。
パソコンから切断して、スマホに再接続するという手間がかからずとっても便利。
PCで音楽再生
↓
S1からPCの音楽が聞こえる
↓
PCの音楽停止
↓
スマホで音楽再生
↓
S1からスマホの音楽が聞こえる
マルチポイント機能があるのとないのとでは、使い勝手が全然異なります。
SuperEQ S1を購入する大きなメリットの1つと言えるでしょう。
物理ボタンでリモコン操作可能
SuperEQ S1の右ヘッドホンに搭載されている物理ボタンで音楽再生などのリモコン操作が可能です。
操作方法はそれぞれ次のとおり。
◎ボタン1回押す | 再生/一時停止 通話応答/通話終了 |
◎ボタン長押し | 着信拒否 |
●●ボタン1回押す | 音量上げる |
●●ボタン長押し | 曲送り |
●ボタン1回押す | 音量下げる |
●ボタン長押し | 曲戻し |
装着中はどのボタンを押しているのか分からなくなりそうですが、暫く使っていると感覚で分かるようになるのでご安心ください。
マイク性能が良い感じ
SuperEQ S1のマイク性能は相当良い感じです。
実際にLINE通話を試してみたのですが、こちらの声がクリアに聞こえていたようです。
またノイズキャンセリング機能が搭載されていることから、相手の声も聞きとりやすい。
外で使うと自分の声が大きくなるのでおすすめできませんが、室内での音声通話なら抜群に効果を発揮してくれるでしょう。
動画視聴なら遅延は感じない
Bluetoothで接続する仕様上、どうしても遅延が発生してしまいます。
SuperEQ S1のBluetoothコーデックは「SBC」「AAC」で、低遅延コーデックには非対応です。
ただ、よっぽど遅延にシビアな音ゲーのプレイ等に使わない限り、気になることはないでしょう。
動画視聴で使用しても、音ズレは全く気になりませんでした。
むしろSuperEQ S1は低音の響きが強く迫力があるので動画視聴に向いています。
ハリウッドの超大作なんかを是非お楽しみください。
サイズ感は悪くないけど締め付けが強め
SuperEQ S1はサイズ調整可能なので大きさが合わないということはないと思います。
頭の大きさ等の要因はあると思うのですが、個人的に締め付けが強めに感じました。
このため、1時間ほど連続使用していると頭頂部が痛くなってきます。
ヘッドバンドのクッションもイヤーカップ同様柔らかい素材だったら良かったのですが、硬めのシリコン素材なことも原因かもしれません。
また、これはSuperEQ S1に限ったことではありませんが、ヘッドホンは夏場に蒸れます。
特に屋外ワークアウト時に使用するとめちゃくちゃ暑いので注意してください。
OneOdio SuperEQ S1のスペック
製品名 | SuperEQ S1 |
Bluetoothバージョン | 5.0 |
スピーカー定格入力電力 | 20mW |
スピーカー最大入力電力 | 40mW |
スピーカー直径 | 40mm |
周波数応答 | 20Hz~20KHz |
インピーダンス | 32±15%Ω |
感度 | 98±3dB |
バッテリー容量 | 380mAh |
使用時間 | ANC+BT:40時間 BTのみ:45時間 ANCのみ:40時間 |
入力 | DC 5.0V / 120mA |
充電時間 | 2時間 |
騒音低減の深さ | 28~33dB |
まとめ:OneOdio SuperEQ S1は買うべき?
OneOdioのSuperEQ S1をレビューしました。
外部音取り込みモードの性能だけはイマイチなものの、音質、バッテリー性能、ノイズキャンセリング性能はかなり優秀。
また、Bluetoothマルチポイントに対応している点も大きな強みです。
これまでワイヤレスイヤホンしか使ってこなかった人がワイヤレスヘッドホンにチャレンジしたい場合の有力候補になるでしょう。
6,000円で購入できるSuperEQ S1は、かなり高コスパです。
性能と価格が良い意味でアンバランスなワイヤレスヘッドホンだと思います。