ワイヤレスイヤホンはフィット感が重要!
EarFun様に「EarFun Free Mini」をご提供いただきました。
EarFun製のワイヤレスイヤホンをレビューさせて頂くのは4台目。
どのワイヤレスイヤホンもコスパの高さが魅力で、価格と機能・性能が良い意味でアンバランスでした。
本記事で紹介するEarFun Free Miniは、搭載されている機能こそ最小限に抑えられているものの、3千円台で購入できるワイヤレスイヤホンとは思えない音質の良さが魅力です。
- 小さい
- 安い
- 高音質
まさに吉野家の牛丼(あちらは「早い、安い、うまい」)のような、リーズナブルで満足度の高いTWSに仕上がっております。
ノイキャン?ワイヤレス充電?そんなもの必要ないから安くて良い音のイヤホンが欲しい!
そんな人に最適なワイヤレスイヤホンがEarFun Free Miniです。
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EarFun Free Miniのデザイン・サイズ感・付属品
EarFun Free Miniは、中国メーカー「Earfun Technology (hk) Limited」の左右独立型完全ワイヤレスイヤホンです。
EarFunはハイペースで新製品を投入しており、どれも安価で高性能なため少しずつ認知度が高まっています。今後さらに人気が拡大されることが予想される注目のメーカーです。
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デザイン
まずEarFun Free Miniのデザインを見ていきましょう。
カラーバリエーションはなく黒1色のみです。充電ケースは光沢の少ないプラスチック製で落ち着いた雰囲気が良い感じ。
指紋はそれほど目立たないものの脂汚れは付きやすく、擦り傷も残りやすいです。
前面にはケースの充電状態を表示するLEDランプが搭載されています。
LEDランプの色で充電の状況を表示してくれるのですが、2色しかなくザックリした状態しか分からないのでちょっと不便。イヤホンを戻した時に赤くなったら充電を忘れないようにしましょう。
LEDランプの色 | 状態 |
白点灯 | 10%以上 |
赤点灯 | 10%未満 |
上蓋にはブランドロゴのプリント。
背面には充電用のUSB-Cポートが搭載されています。みんな大好きUSB-Cです。
性能や各種認証の表示は底面に。技適マーク・PSEマークも確認できました。
底面が平らなので自立するのはもちろん、両側面も平らにカットされているので自立します。だから何なの?って言われると困りますが、なかなか珍しいデザインです。
イヤホンは本体をすぽっと耳にはめるスタンダードタイプ。素材はケース同様マットな色合いのプラスチック製です。
イヤーピースを挿入するようにケースに収納します。
イヤホンと充電ケースはマグネットで固定されているので簡単には外れません。
こんな感じで逆さまにしても落ちないのは安心。ただ、かなり強力なマグネットなので取り出しにくい時がありました。
サイズ感
EarFun Free Miniを購入するメリットの1つがサイズ感。
ケースもイヤホンも超コンパクトです。
ケースのサイズは55mm×26mm×43mmと他のワイヤレスイヤホンと比べても小さめ。
さらに特筆すべきは重さ。僅か38gで、僕が持っているどのワイヤレスイヤホンよりも軽量でした。これならポケットに入れて持ち歩いても余裕でしょう。
イヤホンも一般的なスタンダードタイプよりもコンパクト。
よくイヤホンのことを「buds(つぼみ)」と表現しますが、EarFun Free Miniのイヤホンこそbudsという名前が最適な大きさですね。ケース同様これまで使ってきたワイヤレスイヤホンの中で最も小さいと思います。
重さも片耳4gしかないので耳に負担がかかるようなことはありません。普段使いはもちろん、ワークアウトのお供としても活躍してくれます。
付属品
EarFun Free Miniの付属品は以下のとおり。
- マニュアル
- USBケーブル
- イヤーピース
- クリーニングスティック
マニュアルはしっかり日本語ページも用意されているので安心です。
なおEarFunの製品は購入日から18ヶ月の保証期間があります。さらに会員登録することで12ヶ月延長。保証期間が30ヶ月になるので忘れずに会員登録しておきましょう。
公式サイト>>保証
イヤーピースは最初から装着されているものを含めて3サイズ。後述しますがEarFun Free Miniの音質を高めるにはイヤーピースのフィット感が重要になります。
イヤーピースの交換は引き抜くだけなので誰でも簡単にできます。
ステムは円形で高さは低め。それほど独自性の高い形状をしているわけではないので、他社製のイヤーピースに交換しても良いでしょう。
USBケーブルはType-A / Type-Cのもの。
充電端子やフィルターにゴミが付着した時はクリーニングスティックでお掃除してあげましょう。小さなゴミや埃でも性能の低下に繋がります。なにしろ本体が小さいですからね。
EarFun Free Miniを実機レビュー
ここからはメーカーが売りにしている特徴の答え合わせ。
EarFun Free Miniを実際に使ってみた様子をレビューしていきます。
低音が強い音質にビックリ!小さのになぜ!?
ワイヤレスイヤホンを使用する上で最も重要なのは当然音質。EarFun Free Miniの音質はどんな感じなのか紹介していきます。
なお音質は簡単に数値化できる性能ではないので、あくまで僕自身の感覚。
また、接続するデバイスによって音質が変わるので注意が必要です。
特にAndroidスマホには「Dolby Atmos」や「Dirac」のようなオーディオチューナーが標準搭載されているものも多く、イコライザーが常に働いている状態です。
本記事では極力外部要因を排除できるように、イヤホン本来の音質を実感しやすいiPhone 12 miniに接続して試聴しています。
EarFun Free Miniはサイズ感からは考えられないほど力強い低音が非常に魅力的でした。
最初に使った時は低音が殆ど聞こえずに軽くスカスカな音質で、こりゃダメだ。と思ったのですが、イヤーピースをLサイズに変えてフィット感を強めにして試したところ音質が激変!
ドライバーサイズも6mmと標準的、さらに本体が超小さいのに何故こんなに低音が響くのか不思議でしょうがありません・・・。近年の流行りである電子的な低音はもちろん、生音のドラム・ベースにもしっかりと対応してくれました。
低音が強いと言っても、こもった感じはしません。解像感もそれなりに高くクリア。中音域のボーカルは少し引っ込んでいるような印象を受けました。
高音域は伸びやかではあるものの、若干シャリつきが気になるところ。耳に刺さるほどではありませんが、サ行やシンバルの音が散らばって聞こえてしまうイメージです。
あえて傾向で表現するなら「ドンシャリ」になると思いますが、安っぽいイヤホン特有のドンシャリ音ではありません。
僕が持っているワイヤレスイヤホンの中では最高音質(だと思っている)のSONY WF-1000XM4と聴き比べもしてみましたが、さすがにハイエンドモデルの音質には敵いません。
EarFun Free Mini単独で使えば解像感が高く感じますが、WF-1000XM4のほうが1つ1つの音色に立体感があり豊潤。EarFun Free Miniの音色が平面的に聞こえてしまいます。
また音場の狭さも目立ち、定位感はあるものの聞こえる音色が多くなるとゴチャゴチャしてしまう印象です。
ただ価格差が10倍近くあるとは到底思えない音質であることは確か。
EarFun Free Miniは1万円だよ?と言われれば納得できるくらい高音質だと思いました。
じっくり細かな音色を隅々まで楽しみたい人には不向きですが、普段使いであれば十分満足できる音質です。
ペアリングは探してタップするだけ
ワイヤレスイヤホンはスマホなどどBluetoothペアリングをして利用しますが、ペアリングがややこしいと使う気が起きなくなります。簡単に切断されてしまったり。
EarFun Free Miniは簡単にペアリングできるのでご安心ください。
イヤホンを取り出すとペアリングモードに突入。イヤホンのLEDインジケーターが青く点滅します。
あとは接続デバイスのBluetooth設定で「EarFun Free Mini」を探してタップするだけ。iOSでもAndroidスマホ等、どのデバイスでも同様です。
なお、複数のデバイスとペアリングすることも可能ですが、マルチポイントには非対応でした。他のデバイスとペアリングしたい場合には、現在接続中のデバイスと接続を解除する必要があるのでご注意ください。
抜群の装着感!パッシブノイズキャンセリグの効果大
イヤホンの装着感は耳の形に左右されるので評価が難しい部分ですが、少なくとも僕の耳にはめちゃくちゃ合っていました。
イヤホン本体が非常に小さく耳にフィット。軽量なので耳に負担がかかることなく自然なつけ心地をキープできます。
まっすぐ耳の穴に挿入して、少しひねってあげるとフィット感が増します。僕の場合はEarFunのロゴが真横を向くくらいがちょうどよかったです。激しいワークアウト中に装着しても外れてしまうことはないでしょう。
EarFun Free Miniの低音を十分に活かすには密閉感が重要です。僕はMサイズからLサイズに変更したら音質が劇的に向上しました。
またフィット感が強くなることでイヤホン自体のノイズキャンセリング効果(パッシブノイズキャンセリグ)が高くなり、周囲の騒音が聞こえにくくなりました。
付属のイヤーピースを全て試して自分に最適なものを使うようにしましょう。
なお、遮音性が高いとカナル型イヤホン特有の「閉塞感」が強くなります。苦手な人もいると思いますので、ご注意ください。
イヤホンでタッチ操作可能!音量調整もOK
EarFun Free Miniはタッチすることで音楽再生アプリや通話をコントロール可能。赤丸で示したように表面全体がタッチセンサーになっていました。
操作方法は以下のとおりで、音量調整も可能となっております。タッチ操作はできても音量調整できないイヤホンが多いので嬉しいポイントです。
右1回タップ | 音量上げる |
左1回タップ | 音量下げる |
左右どちらか2回タップ | 再生/一時停止 着信応答/通話終了 |
右3回タップ | 曲送り |
左3回タップ | 曲戻し |
左右どちらか長押し | 音声アシスタント起動 着信拒否 |
バッテリー性能は普通だけど急速充電に対応
EarFun Free Miniはイヤホン単体で最大5時間の連続再生、ケースとの併用で最大24時間使用可能です。性能的には一般的と言った感じで長くも短くもありません。
実際に使ってみてもバッテリーが減りやすいことはないので、不満を感じることはないでしょう。
ただ、イヤホンの充電がなくなってしまったとしても10分の充電で2時間再生できる延命機能があります。
フル充電までの時間はイヤホンが1.5時間、ケースは2.5時間になります。充電に必要な電力も1W程度と特別強くはないのでスマホ等に付属している充電器を使えば良いと思います。
クリアな通話音質
EarFun Free Miniの通話音質をLINE通話で試してみました。
相手の声はクリアで非常に聞こえやすかったです。こちらが話している声もクリアに聞こえるようですが、若干機械音のような不自然な感じがあるようです。
通話音質にこだわる必要がある場面(仕事や学校の授業etc)では使いにくいかもしれませんが、家族や友達とちょっと会話をする程度であれば問題ないと思います。
遅延は動画視聴なら問題なし!ゲームは厳しい・・・。
Bluetoothで音声データを伝送する使用上、ワイヤレスイヤホンに遅延はつきもの。EarFun Free Miniは低遅延コーデックに対応していないので、どうしても遅延は発生してしまいます。
音楽再生や動画視聴に関しては遅延が気になることはありませんでした。映画を観ていても、俳優の口の動きと音声にズレが生じることはありません。
ただ、ゲームのプレイは厳しいと思います。
音ズレしてもプレイに支障がないようなライトなゲームであっても、画面をタップしてから少し遅れて音が聞こえていました。
ワイヤレスイヤホンでゲームをプレイするなら、低遅延モードが搭載されているものが良いでしょう。
IPX7等級の防水性能が心強い
EarFun Free Miniの防水性能は強力です。
一般的に汗や雨に強いIPX4等級くらいあればワイヤレスイヤホンとしては十分ですが、EarFun Free MiniはIPX7。これは水深15cm~1mで30分間水没させても浸水することがない程の強さになります。
不注意で水没させてしまっても、これなら安心。
なお水に濡れた場合は、危険なので必ず乾燥させてから充電するようにしましょう。また、防水性能が高いと言ってもシャワーやプールで使えば壊れてしまうので、ご注意ください。
EarFun Free Miniのスペック
再生時間 | 最大5時間 ケースと併用:最大24時間 |
充電時間 | イヤホン:1.5時間 充電ケース:2.5時間 |
バッテリー容量 | ケース:470mAh イヤホン:40mAh |
充電端子 | USB Type-C |
ワイヤレス充電 | 非対応 |
重さ | ケース:約38g イヤホン:約4g |
Bluetooth | Ver5.0 |
通信距離 | 最大15m |
防塵・防水規格 | IPX7(イヤホンのみ) |
チップ(SoC) | 不明 |
Bluetoothプロファイル | A2DP, AVRCP, HFP, HSP |
対応コーデック | AAC,SBC |
ドライバーサイズ | 6mm |
周波数応答 | 不明 |
インピーダンス | 不明 |
まとめ:EarFun Free Miniのメリット・デメリット・評価
最後に本記事のおさらい。
EarFun Free Miniの評価・メリット・デメリットは以下のとおりです。
EarFun Free Mini (3.5点/5点満点) | |
メリット | デメリット |
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EarFun Free Miniはノイキャンのような付加価値的な機能は殆ど搭載されていないものの、ワイヤレスイヤホンに最低限必要なサイズ・音質・防水性能がいずれも優れている点が特長です。
特に音質は、およそ3,000円台で購入できるワイヤレスイヤホンの性能をはるかに凌駕。特別な機能は必要なく、安くて高音質なワイヤレスイヤホンが欲しい人に最適な1台と言えます。