有機EL×Dolby Atmos=手のひらの映画館
4~5万円で販売されているミドルハイクラスのスマホの性能が格段に向上し、ライトユーザーには使いこなせない・そこまでの性能は必要ないと感じさせる状況にあります。10万円を超えるハイエンドモデルは言わずもがな。
またSoC(CPU)はどんどん賢くなり、以前に比べて価格と性能がいい意味でアンバランスなので、もはやハイエンドやミドルレンジなどのランク・位置付けの境界も曖昧なものになっているように感じます。
そこで個人的に注目しているのが、2~3万円程で購入できるモデル。安いながらも不満なく使えるのであれば、これこそライトユーザーに最適のスマホです。
本記事で紹介するmoto g31は、SIMフリー版の価格が25,800円(税込)と手頃ながらも、美しい有機ELディスプレイを搭載し、Dolby Atmosに対応。
さらに普段使いには困らない動作性能と5,000mAh大容量バッテリーを備えた魅力的な1台となっております。
moto g31の動作性能・バッテリー性能・カメラ性能はどんな感じなのか?安心して使えるスマホなのか?実際に使ってみた様子を実機レビューしていきます。
2022年6月に発売されたモトローラ「gシリーズ」最新モデル【moto g52j 5G】をこちらの記事でレビューしています。
おサイフケータイ・IP68防塵防水に対応したミドルレンジスマホです。
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moto g31のメリット・デメリット・評価
moto g31は2022年1月に発売されたmotorola製のSIMフリースマホです。
「gシリーズ」と言えば、手頃な価格でそこそこの性能なのが特徴でしたが、以前レビューした「moto g100」は価格が抑えられているものの性能は準フラッグシップ並という驚異のコスパモデルでした。
まず、moto g31のメリット・デメリット・評価をサクッとまとめて紹介いたします。
メリット
moto g31を購入すべきメリットは以下のとおりです。
- SIMフリーで2万円台と低価格
- 普段使いに困らない動作性能
- 綺麗な有機ELディスプレイ
- Dolby Atmosに対応
- 価格以上によく撮れるカメラ
- イヤホンジャック搭載
- 扱いやすいサイズ感
デメリット
moto g31を購入する前に知っておきたい注意点は以下のとおり。
- ゲーム性能が高くない
- カメラの夜景モードが弱い
- モノラルスピーカー
- 防水性能が低い
- おサイフケータイ非対応
- 高速充電非対応
- ワイヤレス充電非対応
評価
(3.5点/5点満点)
低価格でありながら有機ELディスプレイを搭載し、Dolby Atmosに対応している点がmoto g31の魅力。スマホの画面は毎日見るものなので綺麗に越したことはありません。
イヤホンをすれば臨場感のあるサウンドを楽しめるので動画視聴にも向いています。
ゲーム性能こそ高くないものの、普段使いには困らない動作性能なので、ネットサーフィンやLINE等が中心のライトユーザーが使っていてストレスを感じることはないでしょう。
バッテリー性能がイマイチ等、物足りない部分もありますが、価格以上に綺麗に撮影できるカメラも搭載しており、非常にコスパの高いモデルです。
moto g31のデザイン・サイズ感・付属品をレビュー
まずmoto g31の外観や付属品をチェックしていきます。
デザイン
moto g31のカラーバリエーションは以下の2色。
- ミネラルグレイ
- ベイビーブルー
この内僕が購入したのはミネラルグレイです。グレイというよりはネイビーに近い色合い。
背面パネルはおそらくプラスチック製。カメラユニットから放射状に細かい窪みが施されているので安っぽさはなく、かっこいいですよ。
カメラユニットはレンズが縦に並んでいるタイプ。メイン・超広角/深度センサー・マクロの3眼構成になります。メカメカしくて良い感じ。
中央上部にはMotorolaのロゴマークが印字されておりました。
背面パネルは側面フレームに向かって緩やかに湾曲しているので持ちやすいです。
側面フレームはおそらくアルミ製。光沢のないマットな色合いなので指紋が目立たなくて良いですね。統一感のあるカラーリングもGOOD!普通にかっこいい。
ディスプレイから見て右側面には、アシスタントボタン・音量ボタン・電源ボタンを搭載。この角度から見ると高級感すら感じますね。
アシスタントボタンを押すとGoogleアシスタントが起動します。スマホによっては搭載しているものがあるのですが、僕は一度も使ったことはありません。便利なのかな?
電源ボタンの隣にあると間違えて押してしまうことがあるので、この配置は良いと思います。
電源ボタンには指紋認証センサーを内蔵。他のボタンよりも僅かに窪んでますが、微妙過ぎて手探りでは分かりにくい時もありました。
左側面にはカードスロットのみ。
moto g31のカードスロットはSIMカードとMicro SDカードの排他的利用タイプです。
- SIMカード 2枚
- SIMカード+Micro SDカード
どちらかの使い方になります。
本体下部にはマイク・USB-Cポート・スピーカー、本体上部にはマイク・イヤホンジャックをそれぞれ搭載しております。
イヤホンジャック搭載モデルが少なくなってきたので嬉しい人も多いはず。
サイズ感
moto g31のサイズは161.9mm×73.9mm×8.55mmと大画面ディスプレイを搭載していながらも比較的コンパクト。横幅も狭めでハンドリングしやすいです。
厚みも気にならなず、めちゃくちゃ扱いやすいなぁと感じました。
重さも実測で181gと軽め。6インチを超えるディスプレイを搭載したスマホだと200gを超えるものもありますが、それに比べたらかなり軽量です。
箱から取り出した瞬間に、お!軽い!と思いました。このサイズ感なら中学生くらいのお子さんや高齢の方でも使いやすいでしょう。
付属品
moto g31の付属品は以下のとおりです。
- 使用ガイド・保証書等
- SIMピン
- 充電ケーブル
- 充電器
- イヤホン
- 保護ケース
保護ケースを装着した状態で箱の中に入っていました。透明のソフトケースです。
moto g31は背面がガラスではないのでケースを付けずに使ってもよさそうですが、カメラユニットを保護してくれるので、装着しておきましょう。
充電器が付属していることが少なくなってきましたが、ケーブルとセットで付いてくるのは嬉しいポイント。最大10W出力のタイプでケーブルはUSB-C / USB-Aのもの。
さらに有線イヤホンまで付いているという充実っぷり。簡易的なものですがMotoloraのロゴ入りオリジナルイヤホンです。マイクとリモコンも付いています。素晴らしい!
残念ながらディスプレイ保護フィルムだけは付いていませんでした。個人的にイヤホンじゃなくてフィルムを付属して欲しかった。自分で貼るのが苦手なんですよ・・・。
既にAmazonなどで保護フィルムが販売されているので併せて購入しちゃいましょう。
moto g31のディスプレイをレビュー
moto g31の大きな特徴の1つが美しいディスプレイです。
6.4インチ有機ELディスプレイ
moto g31のディスプレイは6.4インチのOLED(有機EL)。
低価格帯のスマホでありながら有機ELディスプレイを搭載しているのは嬉しいポイント。月並みな言い方になりますが、めちゃくちゃ綺麗です。
特有の黒色表現によるメリハリの良さや、粗さを一切感じることなく文字や画像が画面に張り付いているかのようなヌメッとした表示がたまりません。
解像度もFHD+(2400×1080)と十分なスペック。これまで液晶ディスプレイを使っていたなら特に違いを感じることができるはずです。
ディスプレイはフラットタイプ。保護フィルムを貼りやすいので湾曲したエッジタイプよりも扱いやすいですね。
下部だけ少々太いですがベゼル(縁)も細く、広い表示領域が確保されております。
視野角も広めで多少きつい角度からでもしっかりと視認可能。ただある程度傾けると青みが増すのでそこだけは注意したいポイントです。こんなに傾ける人もいないとは思いますが・・・。
やっぱり綺麗なディスプレイが活きるのは動画視聴でしょうね。YouTubeなんかで夜景動画を見てみてください。きっと感動するはずです。
撮影した写真もめちゃくちゃ綺麗に見えるので、パソコンで見るとギャップを感じちゃうかもしれないですよ。
ちょっとギラギラしすぎかも・・・
華やかで綺麗なディスプレイであることは間違いないですが、初期状態だと僕にはギラギラ感が強すぎると感じました。特にRakuten LinkやLINEなどのアイコンのような蛍光色が気になります。
もし同じように感じる人がいたら、ディスプレイ設定で「ビビット」から「自然」に変更してみてください。発色が穏やかになるのでおすすめです。
両手操作が基本
僕が普段メインで使っているPixel 6 Proは6.7インチなので、moto g31のディスプレイがコンパクトに感じてしまいましたが、6インチ未満のスマホを使っていた人ならでかい!と思うはず。
これだけ大きいと操作は基本両手になります。片手で操作しようとしても端まで指が届かないですからね。
慣れてくれば文字入力くらいなら片手でもいけると思います。重さが180gしかないので扱いにくいということはないですよ。
大画面ディスプレイなので2画面分割もいけちゃいます。動画をみながらLINEをするなんて贅沢な使い方ですよね。
リフレッシュレートは60Hz
美しい有機ELディスプレイを採用しているものの、リフレッシュレートは60Hzと一般的。90Hz・120Hzのような高リフレッシュレートスマホに比べると、スクロールの滑らかさは見劣りしてしまいます。
せめて90Hzに対応して欲しかったなーというのが正直な感想。
とは言え、滑らかさを感じるのはスクロールする時くらいなものなので、実用上それほど気にする必要もないと思います。リフレッシュレートが高いとバッテリーもちが悪くなっちゃいますしね。
ピークディスプレイ機能が面白い
moto g31は有機ELディスプレイを搭載したスマホによくある「ディスプレイ常時表示」機能はありません。その代わり「ピークディスプレイ」という少し変わった機能が搭載されています。
画面OFFの時にディスプレイをタップするとピークディスプレイが起動。日時とバッテリー残量が表示されたシンプルなデザインです。
通知がある場合にはアイコンが表示され、これをタップすると内容を見ることができちゃいます。これが面白いですね。他のスマホにはない機能かも。
プライバシーやセキュリティはどうなの?とは思いますが、家にいる時だけ機能をONにしても良いでしょう。いちいちスマホを起動する必要がないので便利です。
インカメラはパンチホールタイプ
moto g31のインカメラは切り欠きを作らないパンチホールタイプ。場所は中央になります。
小さいので表示の邪魔になることはありませんが、ゲーム等の全画面表示で気になることがあるかもしれません。
moto g31の動作性能をレビュー
このスマホは自分が思う通りに動いてくれるのか、ストレスを感じずに使えるのか。
購入前に必ずチェックしておきたいところですよね。
スマホの動作性能を司るのがSoC(CPU)。moto g31には「MediaTek Helio G85」が搭載されております。
2020年4月に台湾のMediaTekが発表したチップセットで、低価格帯ではあるもののゲーム特化モデル。なお5G通信には非対応です。
AnTuTuベンチマークスコア
スマホの基本性能を数値化できるのがベンチマークテスト。スコアが高ければ高いほど動作性能が優秀ということになります。
最も有名なAnTuTuというベンチマークアプリを使ってみたところ、Ver.8の総合スコアは182,076点、GPUスコアは46,021点。
高めのスコアになるVer.9では総合スコアが194,701点、GPUスコアは39,554点という結果になりました。
2022年4月時点での最高スコアは100万点を超えている状況。
20万点前後だと、普段使いには困らない最低限のスコアということになります。
一応ゲーム特化モデルのSoCとは言え、重い3Dゲームをガシガシ遊ぶほどの性能ではありません。
ただネットサーフィンやLINE、SNS、動画視聴などの普段使いならサクサク軽快に動くのでストレスを感じることは殆どないでしょう。
実は購入前は「Helioシリーズね!お察し・・・。」とか少し馬鹿にしていた部分もあるのですが、意外や意外。かなりサクサク動いてくれてびっくりしました。
なお、これまでレビューしてきたスマホのAnTuTuベンチマークテスト結果をこちらのページでランキングにしているので参考に御覧ください。
Pixel 6 Proと動作性能の比較
スコアだけ見てもイマイチよく分からないと思うので、僕の持っているスマホの中では最も性能の高いPixel 6 Pro(AnTuTu Ver.8:62万点)と動作性能を比較してみました。
多くの人が閲覧するであろうYahoo!と楽天市場での表示速度チェックです。
さすがにAnTuTuスコアで3倍ほど差があるのでPixel 6 Proのほうが表示速度が早いですね。逆に変わらなかったら困ります。価格も3倍以上高いわけなので笑
とは言え、moto g31もモタモタして遅い!と感じるほどではないのでご安心ください。普通に使えます。これくらい動いてくれるなら十分でしょう。
ゲーム性能は高くない
もはやスマホとゲームは切っても切れない関係なので、ゲーム性能の良し悪しも重要なポイントです。
普段使いには困らない性能のmoto g31ですが、ゲーム性能はどれほどのものでしょうか?
まず、ゲーム性能のベンチマークのような存在になってる「原神」でのデフォルトグラフィック設定は「最低」でした。
また人気のバトルロワイヤルゲーム「PUBG MOBILE」でのグラフィック設定は「スムーズ」「ウルトラ」/「HD」「高」という結果になりました。
どちらのゲームもグラフィック設定を下げなければ快適には遊べない状態です。
僕なんかはグラフィックにこだわらず遊べれば良いと思っているのでこれでも全く問題ありません。ただ、ガッツリ遊んでいる人やガチゲーマーさんは到底満足できないと思います。
もちろん軽めのゲームであれば何の不満もなく遊べます。例えば僕がメインで遊んでいる「パズドラ」「モンスト」なら何の支障もありませんでしたよ。カクつきが生じやすいエフェクトを表示する場合にも安定。
新しいゲームはよく分からないけどカードゲームや麻雀・将棋はやるって人も多いと思いますが、それくらいであれば普通に遊べるのでご安心ください。
なお、moto g31には「ゲームタイム」という機能もありますが、性能を高めてくれるというよりは、通知や着信を制御する等のゲームをプレイしやすい環境にしてくれる機能でした。
発熱は気にならない
moto g31で重いゲームをプレイしていても、本体が熱くなりませんでした。原神もPUBG Mobileもプレイ中のCPU温度はそれぞれ30℃前後。
高い負荷をかけても発熱しない点は非常に優秀だと思います。
AnTuTuストレージ速度テストのスコア
AnTuTuアプリでストレージ速度のテストもしてみました。
読み込みも書き込みも価格相応に遅いです。RAMを4GBしか搭載していないので仕方ない部分だと思います。複数のアプリを同時に動かす時に影響が出そうですが、普段使いなら困ることはないでしょう。
ストレージ容量は低価格ながらも128GBとたっぷり。写真を沢山撮ったり、アプリをバンバン入れたりしても安心です。
システム領域に20GB使うので、自由に使えるのは100GBほどになります。
moto g31は最大1TBまでのMicro SDカードを装着できるので、容量が足りなくなりそうな場合でも安心。
ただSDカードを使う場合にはSIMカードを1枚しか装着できないので注意が必要です。
moto g31のバッテリー性能をレビュー
moto g31のバッテリー容量は5,000mAhとスペック的には超大容量。ただいくらバッテリー容量が多くても、すぐに充電がなくなってしまったら意味がありません。
PCMarkバッテリーテスト
moto g31のバッテリーは長持ちなのかPCMarkというベンチマークアプリでテストしました。
PCMarkは数値からバッテリー性能を計算しているわけではなく、実際にスマホを動作させて100%から20%までのバッテリー消耗時間を測定しているので信頼できる結果だと思っています。
計測の結果、バッテリー残量100%から20%まで消耗する時間は約13時間10分とそこそこ長持ち。
正直言えばもう少し長もちでも良かったかなーとは思います。SoCの性能が控えめなので、その分ロングバッテリーであって欲しかったですね。
とは言っても、よっぽど長時間ゲームをするなら話は別ですが、ごく普通に使う分には外出先で充電を気にしなければいけないことはないでしょう。1日くらい余裕でもつ性能です。
これまでレビューしたスマホのPCMarkバッテリーテスト結果をこちらのページでランキングにしているので、本記事と併せて御覧ください。
充電速度が早くない
大容量バッテリーを搭載している弊害は充電時間が長くなってしまうこと。急速充電規格に対応していなければ、いつまで経っても充電が終わらないなんてこともあり得ます。
残念ながらmoto g31は急速充電規格には非対応。最大10W程度での充電になります。
バッテリー残量20%からフル充電までにかかる時間を計測してみたところ、2時間40分もかかってしまいました・・・。遅いっす・・・。
ハイエンドモデルなら30分で充電できちゃうものもあるので、それに比べたらmoto g31の充電速度はイマイチとしか言えません。
せめてUSB-C Power DeliveryやQuick Chargeに対応してくれていれば良かったんですけどね?
moto g31のカメラ性能をレビュー
スマホを購入するうえで気になるのは動作性能・バッテリー性能、そしてカメラ性能ですよね?moto g31は、あなたが求めるカメラ性能なのか、実際に撮影した作例を紹介するので参考にしてみてください。
基本的にシャッターボタンをタップするだけでAIまかせの撮影。誰でも簡単に指先一つで綺麗な写真が撮影できることが重要だと思っています。
カメラスペック
メイン | 超広角 | マクロ | インカメラ | |
有効画素数 | 5,000万画素 | 800万画素 | 200万画素 | 1,300万画素 |
スペック | F値 1.8 | F値 2.2 118° | F値 2.4 | F値 2.2 |
動画 | FHD(30fps) | FHD(30fps) | HD(30fps) | FHD(30fps) |
機能 | デュアルキャプチャ フェイスビューティー スポットカラー ナイトビジョン シネマグラフ ポートレートモード |
moto g31はメイン・超広角・マクロ+深度計測用センサーの3眼構成。
マクロの代わりに望遠レンズを入れて欲しかったところですが、安いスマホの特徴とも言える部分なので割り切るしかないです。
カメラアプリ
カメラアプリは非常にシンプルです。あっさりしすぎなようにも思えますが、写真も動画もサッと取り出してすぐに撮影できます。
超広角カメラ・マクロカメラへの切り替えはワンタップ。
ズームは長押しからのスライド操作です。
その他のモードはハンバーガーメニューのタップで表示できます。ナイトビジョン(夜景モード)だけはすぐにアクセスできるようにして欲しかったですね。
カメラの知識が豊富な人はプロモードで細かな調整をしながら撮影をしてもいいでしょう。使いこなせればカメラ性能が格段にアップしますからね。羨ましいです・・・。
シャッター音・スクショ音は設定では消すことができませんでした。盗撮等の防止なんでしょうが悪しき習慣。そろそろなんとかして欲しいですね。
メインカメラ
まずは最もよく使うメインカメラでどんな写真が撮影できるのかチェックしていきましょう。
比較用に僕が持っているスマホの中で最もカメラ性能が高い(と感じている)Pixel 6 Proで撮影した写真を並べています。スライドバーは自由に動かせるので比べてみてください。
左の写真がmoto g31で、右の写真がPixel 6 Proで撮影したものです。
Pixel 6 Proに比べて淡白な色合いになってしまうものの、明るい場面であればそこそこ良い感じに撮影できちゃうなーと感じました。
AIシーン検出を有効にしていますがフィルターをかけたような変な補正がかからないない点も好感がもてます。
ただダイナミックレンジの幅は広くないと思います。オートHDRの効果もイマイチ。
細かな表現力や画角の狭さは気になるところですが、どうでしょう?個人的には価格相応で、このくらい撮影できれば十分な気がします。
これは記事とは全く関係ないですが、羽根付き餃子が綺麗に焼けたので御覧ください。
高画素モード
moto g31のメインカメラは5,000万画素での撮影も可能です。
通常撮影では4つの画素を束ねて約1,200万画素にすることで感度を上げています。なんとなく画素数が高いほうが高精細に撮影できると思うかもしれませんが、そこまで大きな違いを感じることはないかも・・・。
左が通常撮影で右が高画素モードで撮影したものですが違いが分かりますか?
じっくり細かく見ない限りは違いを感じることができないと思います。
撮影後に大きなサイズでプリントする場合などには拡大しても画質が粗くなりにくい高画素モードが向いていますが、普通に撮影するなら通常撮影で特に困ることはないでしょう。
50MPだとファイルサイズも大きくなってしまいますしね?
最大8倍のデジタルズーム
moto g31には望遠カメラが搭載されていないので、デジタルズームで最大8倍まで引き伸ばしての撮影になります。
通常撮影から8倍ズームまで順に掲載していきます。このシーンは全体的に暗くなっちゃいましたね。
通常撮影
2倍ズーム
5倍ズーム
8倍ズーム
2倍ズームくらいまでなら普通に使えそうですが、それ以上は厳しいですね。ちなみにPixel 6 Proは望遠レンズも搭載されており、性能も超強力なので比較するのは可哀想かもしれません。
超広角カメラ
個人的にメインカメラの次によく使うのがワイドアングルの超広角カメラ。風景を撮影する時はもちろん、食卓全体の料理を撮影する場合なんかにも重宝します。
メインカメラ同様に淡白な色合いですが、不自然な歪みもなく悪くない印象。
有効画素数は800万画素とのことですがモヤっとした感じもなく、むしろメインカメラよりも若干パリッとした雰囲気になるので好きかもしれないです。
夜景モード
moto g31には低照度下でも綺麗に撮影できる夜景モードが搭載されています。左が通常撮影で、右が夜景モード。効果は一目瞭然です。
手ブレ補正が強くないのでどうしてもブレちゃいます。冬の撮影はきついかも。寒くて。Pixel 6 Proと比較してみましょう。
moto g31も頑張っているものの、ある程度光量が多いシーンでもノイズが目立ってボヤーっとしてしまいます。やはりハイエンドモデルには敵わないところ。夜景モードの性能は期待しないほうが良いです。
それにしてもPixel 6 Proの夜景モードは凄いですね。豆電球だけの部屋で撮影してもこうですよ?電気点いてんのか!ってツッコみたくなります笑
なお超広角カメラではナイトビジョンは使えません。デジタルズームは可能なものの、等倍撮影よりもノイズが目立ってしまいました。
2倍ズーム
5倍ズーム
ポートレートモード
簡単にボケのある写真が撮影できるポートレートモードも搭載しております。ソフトウェア処理で撮影しながらのボケ味の調整が可能です。
深度計測カメラの効果もあって、ボケ具合は結構良い感じ。フィギュアですが被写体との切り分けもうまくいっています。
マクロカメラ
個人的に使うことが殆どないマクロカメラも搭載されています。被写体に4cmまで近づいての撮影が可能に。だいたい指2本分くらいの距離だそうです。
スマホ自体の影が写り込んでしまって難しいのですが、ピントさえ合えば綺麗に撮影できますよ。
ちなみにマクロカメラでの接写が上手にできない場合はデジタルズームを使うのもありです。moto g31に関してはデジタルズームが弱いので画質は粗くなりますが、さらに寄れます。
インカメラ
moto g31のインカメラは1,300万画素。画素数が全てではないものの、このくらい撮影できるのであれば十分でしょう。
さすがに僕の顔面は晒せませんがビューティーモードも搭載されているので程良くナチュラルに盛れます。
特殊撮影モード
moto g31には面白い撮影モードが幾つか搭載されているので紹介いたします。
テレビ番組で見かけるワイプのようにインカメラとリアカメラを同時に撮影できる「デュアルカメラ」。
指定色(近い色も)以外をモノクロにしちゃう「スポットカラー」。この機能はめちゃくちゃ凄いと思いました。
フィルターをかけながら撮影できる「ライブフィルター」。
家族や友達とワイワイ遊びながら撮影する時に使うと楽しいと思いますよ。
動画撮影
moto g31で動画撮影もしてみました。
メイン・超広角で日中と夜間に1080P@30fpsで撮影しています。
明るいシーンでは価格なりには綺麗に撮影できています。滑らかとは言えないまでも手ブレ補正はそれなりに利いていました。ただ全体的に暗くなってしまうようで14:00頃に撮影したはずが夕方のような雰囲気になっています。
超広角カメラで撮影した動画は画面の歪み・たわみが気になります。
夜間撮影は苦手なようで、それなりに光があるシーンでもノイズが目立ち綺麗に撮影するのは厳しい・・・。
画質は変わりませんが超広角カメラで撮影した動画の方が不思議と滑らかに感じます。
moto g31を実機レビュー
ここからは動作性能・バッテリー性能・カメラ性能以外の部分でmoto g31を実際に使ってみた様子をレビューしていきます。
OSはAndroid 11
moto g31に搭載されているOSはAndroid 11。メーカー独自のカスタムがされていないピュアAndroidなのでスッキリ使いやすいのがポイント。
2022年2月1日時点ではAndroid 12へのアップデート情報は公開されていませんが、今後アップデート対象になる可能性はあります。
公式サイト>>アップデート情報
なおMotoアプリを使ってアイコンの形やカラーなど簡単なカスタマイズすることは可能でした。
ジェスチャー機能が豊富
OSに目立った独自機能は搭載されていませんが、moto g31には豊富なジェスチャー機能が搭載されております。
例えば端末を2回ヒラヒラ動かしてカメラ起動。
端末を2回振ってライトON・OFF。
使いこなせれば、やりたいことをすぐにできるので非常に便利です。
個人的に最も便利だと感じたのが電源ボタン2回タップで起動するショートカットメニュー。
機能はもちろん好きなアプリも登録できるので重宝します。
Bandは国内4キャリアにフル対応
公式サイトを確認したとこころ、moto g31は国内4キャリアの回線にフル対応していました。
回線種別 | 対応バンド |
2G GSM | 850MHz/900MHz/1,800MHz/1,900MHz |
3G W-CDMA | B1/B2/B5/B8/B19 |
4G LTE | B1/B2/B3/B5/B7/B8/B18/B19/B20/B26/B28/B38/B40/B41 |
実際に全キャリアのSIMカードを装着してみましたが、データ通信・音声通話・SMSいずれも問題なく使えました。
こちらの記事でさらに詳しく解説しているのでチェックしてみてくださいね。
WidevineL1で動画視聴は高画質
moto g31のデジタル著作権管理方式WidevineのセキュリティレベルはL1。
HDRには対応していないものの、NetflixではFull HD画質で動画視聴が可能です。
Amazonプライムビデオは、購入当初は高画質再生することができませんでしたが、現在はFHD再生が可能になっているようです。
Dolby Atmos対応
Widevine L1なので高画質で動画視聴できるのですが、本体下部にしかスピーカーが搭載されていないので、横持ちすると片側からしか音がでないモノラル仕様になってしまいます。
ただし、moto g31はイヤホンジャックを搭載しています。
さらにDolby Atmosにも対応。このためイヤホンやヘッドホンを使用して動画視聴すると、めちゃくちゃ臨場感のあるサウンドを楽しめます。
有機ELディスプレイで綺麗な映像を見ながら、Dolby Atmosの高音質で動画視聴。まるで手の平サイズの映画館のような感覚です。moto g31を購入したら、ぜひ動画視聴をお楽しみください。
BluetoothコーデックはLDACに対応
moto g31にワイヤレスイヤホンを接続して使う人も多いと思います。
その場合に気になるのがBluetoothコーデック。
実際にワイヤレスイヤホンを接続してみたところ、SBC・AACはもちろん。SonyのLDAC、QualcommのaptX HDに対応していました。
残念ながらaptX Adaptiveには非対応のようです。aptX Adaptiveに対応したワイヤレスイヤホンを接続してもaptXとしか認識してくれませんでした。
指紋認証・顔認証どっちも使えます
moto g31のロック解除は指紋認証と顔認証。
電源ボタンに指紋認証センサーが搭載されています。
やはりマスクを装着する時間が長い現状で顔認証しかないスマホは不便ですからね?
指紋認証が搭載されているだけでも十分購入するメリットになり得ます。
moto g31の指紋認証センサーは、ちょっと触れるだけで良いので精度は優秀なのですが、ロック解除までにワンテンポあります。
顔認証はインカメラを利用した簡易方式。暗所でもそこそこ認証してくれますが、こちらもロック解除までに少し間があるのでご注意ください。
ロック解除が遅くて使い物にならないとか、そういうレベルではないのでご安心ください。ハイエンドモデルと比較するとちょっと遅いなって感じるくらいです。
テレビはないけどFMラジオは搭載
残念ながらmoto g31にはテレビを視聴できる機能はありません。テレビを見たい場合にはTVer等のアプリをダウンロードする必要があります。
TVer(ティーバー) 民放公式テレビポータル/動画アプリ
TVer INC.無料posted withアプリーチ
ただFMラジオは搭載されています。
ラジオなんて使わないでしょ?って思うかもしれませんが、ネット環境のないオフラインでもFMラジオが使えるのは緊急時の情報収集に重宝するので、ないよりあった方が良いです。
なお、FMラジオを聞くには有線イヤホンを装着する必要があるので、その点だけはご注意ください。イヤホンがアンテナ代わりになりますよ。
moto g31のスペック
製品名 | moto g31 |
サイズ | 約161.9mm × 73.9mm × 8.55mm |
重さ | 約180g |
ディスプレイ | 6.4インチ LED FHD+(2400×1080) アスペクト比 20:9 |
リフレッシュレート | 最大60Hz |
OS | Android 11 |
CPU | MediaTek Helio G85 |
GPU | 不明 |
RAM | 4GB |
ROM | 128GB |
外部ストレージ | 対応(最大1TB) |
リアカメラ(メイン) | 5,000万画素 f/1.8 |
リアカメラ(超広角) | 800万画素 FOV 118° f/2.2 |
リアカメラ(マクロ) | 200万画素 f/2.4 |
インカメラ | 1,300万画素 f/2.2 |
ビデオ(リアカメラ) | 1080P@30fps |
ビデオ(インカメラ) | 1080P@30fps |
バッテリー | 5,000mAh |
ポート | USB Type-C |
生体認証 | 側面指紋認証 顔認証 |
対応SIM | 物理SIM |
2回線同時待ち受け | 可 |
対応Band (赤字が重要Band) | 【GSM】850, 900, 1800, 1900 【3G】B1,2,4,5,8,19 【LTE】B1,2,3,5,8,18,19,20,26,28,38,40,41 |
Wi-Fi | 802.11a/b/g/n/ac |
Bluetooth | Ver5.0 |
イヤホンジャック | あり |
スピーカー | モノラル |
FMラジオ | あり |
防塵防滴 | IP52 |
NFC | あり |
FeliCa(おサイフケータイ) | 非対応 |
位置情報 | GPS A-GPS LTEPP SUPL GLONASS Galileo |
ワイヤレス充電 | 非対応 |
残念ながらおサイフケータイ・ワイヤレス充電には非対応です。
防水性能はIP52なので生活防水と同等になります。
まとめ:moto g31はこんな人におすすめ
moto g31は以下のような人におすすめです。
- 安くてそれなりの性能なスマホが欲しい人
- ネットサーフィン・SNSがメインの使い方の人
- 動画をスマホでよく見る人
- ゲームをあまりしない人
- 夜景撮影しない人
毎日ガッツリスマホを使う人よりもライトユーザー向き。ネットサーフィンやメール・LINE・音声通話がメインの使い道ならmoto g31がピッタリだと思います。
扱いやすいサイズ感で軽いので、初めてスマホを持つ中学生やご高齢の方にもおすすめ。小学生が使うにはちょっと大きすぎるかな?
また有機ELディスプレイを搭載しているので動画視聴が捗ります。綺麗なディスプレイはmoto g31を購入するメリットの1つです。
SIMフリーモデルを購入するのはもちろん、格安SIMでSIMカードとのセットなら激安で買えちゃうのでお見逃しなく!