1億800万画素の実力を実感!
POCO X4 Pro 5Gを購入しました。
- 高駆動(120Hz)AMOLEDディスプレイ
- 1億800万画素のメインカメラ
- 67W急速充電
日本円にして3万円台ながらもハイエンドモデル顔負けの機能を搭載したコスパの高い1台です。
当ブログではこれまで3台のPOCO製スマホをレビューしていますが、どれも低価格で高性能なので驚かされました。
2022年最新モデルの実力はどれほどのものなのか?実際に使ってみた様子をレビューしていきます。
メリット | デメリット |
・3万円台で買える ・他にないデザイン ・有機ELディスプレイが綺麗 ・リフレッシュレート120Hz ・快適な動作性能 ・長持ちバッテリー ・67W急速充電 ・ステレオスピーカー ・価格以上に優秀なカメラ ・1億画素が実用的 ・指紋認証が爆速 | ・デカイ・重い ・重いゲームは厳しい ・おサイフケータイなし ・生活防水レベル ・ワイヤレス充電なし |
POCO X4 Pro 5Gは「技術基準適合証明」(いわゆる「技適」)を取得していません。私は本記事を作成するにあたり、総務省に試験利用の届け出を行ったうえで使用しています。
総務省>>技適未取得機器を用いた実験等の特例制度
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POCO X4 Pro 5Gのデザイン・サイズ感・付属品
POCO X4 Pro 5GはXiaomiのサブブランド「POCO」が2022年3月2日にグローバル発売したSIMフリースマホ。
2022年1月にXiaomiが中国向けに発売したRedmi Note 11 Pro 5G(グローバル版)のリブランドモデルです。
まずはPOCO X4 Pro 5Gの外観をチェックしていきましょう。
デザイン
POCO X4 Pro 5Gのカラーバリエーションは3色。
- Laser blue
- Laser black
- POCO yellow
この内、僕はLaser blackを購入しました。
背面パネルのデザインが特徴的。
本体を動かすとラインが動いているのが分かりますでしょうか?
黒地に白のラインが描かれているのですが、その名の通りレーザービームが照射されているかのように飛び出して見えます。
こんなデザインのスマホはこれまで使ったことがありません。めちゃくちゃカッコイイですよ。
ただ、光沢のあるツルツルとした質感なので指紋はそれなりに目立ちます。また、映り込みも相当激しいです。
カメラユニットは台座が広く横長に配置されています。好き嫌いが分かれそうなデザインですね。
横長のカメラユニットと言えばPixel 6シリーズを思い浮かべる人も多いと思いますが、また少しイメージが異なりますね。POCO X4 Pro 5Gの方がよりカジュアル。
ひときわ存在感を放っているレンズが1億800万画素を誇るメインカメラです。
その下に超広角カメラとマクロカメラを搭載しています。
台座の高さは1.8mm、さらにメインカメラが1.5mmほど飛び出ています。
台座だけなら安定していたのでしょうがメインカメラの高さがあるので、デスクに置いて操作するとガタついてしまいました。
フレーム側面に向かってなだらかに湾曲しているデザインのスマホが多いですが、POCO X4 Pro 5Gはフラット形状。新しいiPhoneのような箱型スタイルです。
フレームは背面パネルと異なり、渋くマットな色合い。
ディスプレイを正面にして右側面に音量ボタンと電源ボタン。
スクショが撮影しにくい配置ですね・・・。
電源ボタンには指紋認証センサーが内蔵されています。
音量ボタンに比べて僅かに低いのですが、使いにくいことはありませんでした。
左側面には何もありません。
本体上部にはIRブラスター・マイク・スピーカー・イヤホンジャック。
搭載されているIRブラスターのおかげでテレビやエアコンのリモコン代わりになります。
リモコンが迷子になった時などに使えるので地味に便利です。
本体下部にはカードスロット・USB-Cポート・マイク・スピーカーが搭載されています。
上下2つのスピーカーが嬉しいポイント。
カードスロットは表・裏に1枚ずつ装着できるタイプ。
片側はnano SIMカード、Micro SDカードいずれか1枚を装着できるようになっています。
サイズ感
POCO X4 Pro 5Gのサイズは164.19mm × 76.1mm × 8.12mm。6.67インチのディスプレイを搭載しているのでかなり大きめ。
厚みはないのですが、他のスマホに比べて横幅が広く感じました。
重さは実測で207g(保護フィルム込み)とヘビー級。
付属ケースを装着すると227gにも及びます。
6インチを超えるディスプレイを搭載していても200gを切るスマホも多くありますが、POCO X4 Pro 5Gは普通に重いです・・・。
人によってはサイズ感がデメリットにもなり得ると思いました。
付属品
POCO X4 Pro 5Gの付属品は以下のとおりです。
- クイックスタートガイド・保証書類
- SIMピン
- USBケーブル
- 充電器
- 保護ケース
- ディスプレイ保護フィルム
保護ケースは透明のソフトタイプ。わずかに青みがかった色合いをしています。
USB-Cポートを守るためのキャップが付いているのですが、充電の時に邪魔なので切っちゃってもいいかもしれません。
ソフトタイプではありますが、かなり厚みがあるので防御力は高いと思います。
カメラユニットの出っ張りもしっかり守ってくれますよ。
その反面、ただでさえ大きいPOCO X4 Pro 5Gがさらに巨大化してしまうのが難点。
横幅も厚み増すので持ちにくいと感じることもありました。
充電器は67W出力可能なハイパワータイプ。この急速充電器だけでもそれなりの値段がしそうです。
日本のコンセントには適合しないタイプなので別途変換アダプタが必要になります。
USBケーブルはType-C / Type-Aのものでした。
6Aに対応している特殊なケーブルなので、急速充電するには付属ケーブルを使う必要があります。
ディスプレイ保護フィルムは最初から貼り付けられていました。
僕は自分でフィルムを貼るのが苦手なので普通に嬉しいです。
POCO X4 Pro 5Gのディスプレイをレビュー
POCO X4 Pro 5Gの大きく美しいディスプレイは特徴の1つになります。
6.67インチ有機ELディスプレイ
POCO X4 Pro 5Gのディスプレイは6.67インチのAMOLED(有機EL)。
特有の黒色表現によるメリハリの良さや、粗さを一切感じることなく文字や画像が画面に張り付いているかのようなパリッとした表示がたまりません。
- 解像度 2,400×1080(FHD)
- DCI-P3 高色域
- コントラスト比 4,500,000:1
- 最大輝度 1,200nit
スペック的にも十分で、これまで液晶ディスプレイを使っていた人はひと目で違いを感じると思います。
自分で撮影した写真もめちゃくちゃ綺麗に見えますよ。まるで桜の枝を持ってるような感覚に・・・。(ちょっと盛ってます)
2022年フラッグシップモデルのOnePlus 10 Proは非常に綺麗なディスプレイを搭載していることで定評がありますが、パッと見の綺麗さは殆ど変わりありません。
ただ表示内容によってはPOCO X4 Pro 5Gが粗くなってしまうこともあります。このあたりは価格差もあるので仕方ない部分かもしれませんね。
視野角も広めで多少きつい角度からでもしっかり視認可能。
下部だけ僅かに太いですがベゼル(縁)も細く、広い表示領域が確保されております。
ガラスパネルの形状はフラットタイプ。保護フィルムを貼りやすいので湾曲したエッジタイプよりも扱いやすいですね。
Corning Gorilla Glass 5が採用されているので、耐久性もバッチリです。
インカメラはパンチホールタイプ
インカメラはディスプレイ上部中央に搭載。切り欠きを作らないパンチホールタイプです。
小さいので全画面表示でも邪魔に感じることはないと思いますが、横持ちでゲームをする時や動画視聴時に少し気になるかもしれないですね。
操作は両手持ちが基本
6.67インチの大画面ディスプレイ&重いので基本的に両手操作になります。
片手で操作しようとしても端まで指が届かないですからね。慣れてくれば文字入力くらいなら片手でもいけるとは思いますが。
キーボードがディスプレイの下部よりなので入力はしやすいです。
画面リフレッシュレートは120Hzをサポート
POCO X4 Pro 5Gの画面リフレッシュレートは最大120Hzをサポート。
高駆動ディスプレイを搭載しているのは、素晴らしいメリットです。
1秒間にディスプレイを120回書き換えてくれるので、ディスプレイの表示が滑らかになります。
左が60Hzで右が120Hzに設定したものです。120Hzのほうが残像感がなく滑らかに動いているのが分かると思います。
高リフレッシュレートのスマホは色々出ていますがイマイチ実感できない人もいるのではないでしょうか?
ご安心ください。POCO X4 Pro 5Gはしっかりヌルヌルでちょっと画面をスクロールするだけで他のスマホとの違いがはっきり分かります。
高リフレッシュレートはバッテリー消耗が激しくなるとういうデメリットもあるのですが、個人的には120Hz利用をおすすめします。
なお公式サイトによるとタッチサンプリングレートは360Hz。
1秒間に360回のタッチに反応できるので、音ゲーなど繊細なタッチが要求されるシチュエーションで重宝します。
実際にアプリで測定したところ、450Hz近いレートになりました。
僕の実測なので正確とは言い切れないかもしれませんが、反応の良さは公称以上と言っていいと思います。
常時オンディスプレイ(AOD)は10秒間だけ・・・。
POCO X4 Pro 5Gは有機ELディスプレイの省電力性を活かしたAOD(Always On Display/常時表示ディスプレイ)に対応しており、ロック画面で時計や画像を表示し続けることが可能です。
表示内容を細かく設定できるのは嬉しいのですが、表示されるのは画面ロックから10秒間だけ。
Xiaomiのスマホには10秒間のみって多いんですけど、「常時」とは何なのか?ってことですよね・・・。
無駄にバッテリーを消耗してしまうのでAODは使わなくていいでしょう。
Widevine L1で動画視聴が快適に!
スマホのデジタル著作権管理方式WidevineのセキュリティレベルはL1。
低価格帯のスマホだとL3になっているものも多いですが、POCO X4 Pro 5Gなら高画質での視聴が可能となります。
NetflixではHDR機能は非対応ですがFull HD再生可能。
ホワイトリスト方式を採用しているAmazonプライム・ビデオでも1080pでの視聴が可能でした。
フラッグシップモデルの2Kディスプレイなんかに比べると劣りはしますが、スマホで動画視聴するならFHD(1080p)に対応していれば十分だと思います。
POCO X4 Pro 5Gの動作性能をレビュー
スマホが自分の思う通りに動いてくれるのか、ストレスを感じずに使えるのか。
購入前に必ずチェックしておきたいところですよね?
スマホの動作性能を司るのがSoC(CPU)。POCO X4 Pro 5Gには「Snapdragon 695 5G」が搭載されております。
2021年10月にQualcommが発表したチップセットで、6nmプロセスを採用した5G通信対応モデルです。
公式サイト>>Snapdragon 695 5G
AnTuTuベンチマークスコア
スマホの基本性能を数値化できるのがベンチマークテスト。スコアが高ければ高いほど動作性能が優秀ということになります。
最も有名なAnTuTuというベンチマークアプリを使ってみたところ、Ver.8の総合スコアは331,124点、GPUスコアは80,478点。
高めのスコアになるVer.9では総合スコアが379,157点、GPUスコアは97,142点という結果になりました。
2022年4月時点での最高スコアは100万点を超えている状況。
40万点前後だと、普段使い・軽いゲームには困らないスコアということになります。
ネットサーフィンやLINE、SNS、動画視聴などの普段使いならサクサク軽快に動くのでストレスを感じることは殆どありません。
また、軽いゲームはもちろん、重いゲームであってもグラフィック設定さえ落とせば快適にプレイできる動作性能です。
120Hzのリフレッシュレートと相まって、かなり滑らかな操作性を実感できます。
なおこちらのページで、これまでにレビューしたスマホのAnTuTuスコアをランキング形式で掲載していますので、参考に御覧ください。
OnePlus 10 Pro(Snapdragon 8 Gen 1)と動作性能を比較
スコアだけ見てもイマイチよく分からないと思うので、僕の持っているスマホの中では最も性能の高いOnePlus 10 Proと動作性能を比較してみました。
OnePlus 10 ProはSnapdragon 8 Gen 1を搭載しているハイエンドモデルで、AnTuTuスコアは100万点を超えています。
多くの人が閲覧するであろうYahoo!と楽天市場での表示速度チェックです。
さすがにAnTuTuスコアで2.5倍ほど差があるのでOnePlus 10 Proのほうが表示速度が早いです。
ただこれはPOCO X4 Pro 5Gが遅いってことではなく、OnePlus 10 Proが早すぎるだけです。これくらい動いてくれるなら普段使いには十分です。
Twitterの動きなら殆ど変わらず。画像読み込み時に多少ガクガクっとはしますが。
ゲーム性能も悪くない
もはやスマホとゲームは切っても切れない関係なので、ゲーム性能の良し悪しも重要なポイント。
普段使いには困らない性能のPOCO X4 Pro 5Gですが、ゲーム性能はどれほどのものでしょうか?
実際に試してみたところ、ハイエンドモデル並とは言えないものの、グラフィック設定を下げれば快適にプレイできました。
ゲーム性能のベンチマークのような存在になってる「原神」でのデフォルトグラフィック設定は「低」。
デフォルト設定なら普通に遊べます。カクつきなんかもありません。
ただ全体的に表示は粗め。キャラクターや敵に表示される文字が認識できないことが多いですね。
また人気のバトルロワイヤルゲーム「PUBG MOBILE」でのグラフィック設定は「スムーズ」「ウルトラ」/「HD」「高」という結果になりました。
僕のようなエンジョイ勢ならプレイしていて困りませんが、ガチ勢の方にはちょっと物足りないかもしれません。
なおPOCO X4 Pro 5GにはXiaomiスマホでお馴染みの「ゲームターボ機能」が搭載されています。
ゲームに集中できる環境にしてくれるのがメインですが、ゲームモードでパフォーマンス優先設定にもできるのでお試し下さい。
発熱は普段使いなら気にならない
ハイスペックモデルだと発熱が酷くて不安になることもありますが、POCO X4 Pro 5Gはそれほど気になることはありませんでした。
AnTuTuベンチマークを3回連続で回しても、スコア・CPU温度ともに安定しています。
また、スマホに負荷のかかることの多い原神をプレイしていても、本体がやんわり温かくなる程度。デフォルト設定でプレイしている時のCPU温度は45℃前後でした。
グラフィックを最高&60FPSでプレイした場合には、さすがに本体がさらに発熱し、CPU温度が60℃前後に達していました。
普段使いなら気にしなくてもいいですが、ゲームを長時間プレイする時は休みながらやった方が良いでしょう。
AnTuTuストレージ速度テストのスコア
AnTuTuアプリでストレージ速度のテストもしてみました。
ストレージ速度は価格相応といったところ。特別速くも遅くもありませんね。
実際に使っていても、アプリの起動が遅いなどのようなストレスを感じる場面はありませんでした。
ストレージ容量は128GBとそれなりにあります。システム領域に18GB使うので実際に保存可能なのは110GBほど。
殆どの人は困らない容量ですが、写真や動画を大量に撮影する人は少し注意してください。不安な場合には256GBモデルを選択したほうが良いでしょう。
なおPOCO X4 Pro 5GはMicro SDカードを搭載できますが、SIMカードとの排他利用になります。
- SIMカード2枚
- SIMカード+SDカード
いずれかの使い方しかできないのでご注意ください。
メモリ増設機能がありました
POCO X4 Pro 5Gには使わないストレージの一部を2GB分仮想メモリにする機能が搭載されております。
おそらくパソコンと同じように、この機能で動作が速くなることはないでしょうが、元々のRAMがフルに使われるような場合でも多少余裕ができるから安心です。
POCO X4 Pro 5Gのバッテリー性能をレビュー
67W急速充電に対応!最高です
大容量バッテリーを搭載している弊害は充電時間が長くなってしまうこと。急速充電規格に対応していなければ、いつまで経っても充電が終わらないなんてこともあり得ます。
ご安心ください。POCO X4 Pro 5Gは「67W Turbo Charging」に対応しております。
最新のフラッグシップモデルに搭載されているような急速充電が3万円台のミドルレンジで使えるのは非常に嬉しいポイント。
最新のiPhoneなどで採用している充電速度の3倍ハイパワーです。
実際に充電してみたところ、20%からフル充電までにかかった時間はたったの40分。
一般的なスマホの半分の時間でフル充電できちゃいます。
POCO X4 Pro 5Gを買うべき大きなメリットの1つが、この67W急速充電と言っていいでしょう。
なお、残念ながらワイヤレス充電は搭載されておりません。
PCMarkバッテリーテストの結果
POCO X4 Pro 5Gのバッテリー容量は5,000mAhとスペック的には超大容量。
ただいくらバッテリー容量が多くても、すぐに充電がなくなってしまったら意味がありません。
そこで、バッテリーは長持ちなのかPCMarkというベンチマークアプリでテストしました。
PC Markは数値からバッテリー性能を計算しているわけではなく、実際にスマホを動作させて100%から20%までのバッテリー消耗時間を測定しているので信頼できる結果だと思っています。
計測の結果、バッテリー残量100%から20%まで消耗する時間は14時間44分でした。
リフレッシュレート120Hzのディスプレイを搭載したモデルとして素晴らしい結果だと思います。動作性能とバッテリーもちのバランスがかなり優秀ですね。
よっぽど長時間ゲームをするなら話は別ですが、ごく普通に使う分には外出先で充電を気にしなければいけないことはないでしょう。
1日~2日くらいなら余裕でもつ性能です。
なお、リフレッシュレート60Hzに設定して計測結果は17時間とさらに長持ちに。
ディスプレイのヌルヌル感を感じることができなくなりますが、バッテリーもちを優先したい場合には、60Hzに設定しても良いでしょう。
これまでレビューしてきたスマホのPCMark計測結果をランキング形式で掲載しているので、参考に御覧ください。
POCO X4 Pro 5Gのカメラ性能をレビュー
スマホを購入するうえで気になるのは動作性能・バッテリー性能、そしてカメラ性能ですよね?
とりわけPOCO X4 Pro 5Gには1億800万画素のメインカメラを搭載ということで期待も高まります。
実際に撮影した作例を紹介するので参考にしてみてください。
基本的にシャッターボタンをタップするだけでAIまかせの撮影。誰でも簡単に指先一つで綺麗な写真が撮影できることが重要だと思っています。
カメラアプリ
カメラアプリは非常にシンプル。写真も動画もサッと取り出してすぐに撮影できます。
超広角カメラと2倍ズームはワンタップで切替可能。
長押しすればスライダー操作で2倍以上のズームでも撮影可能です。
カメラ好きのためのプロモードももちろん搭載されております。
スクショの音は設定からオフにすることはできますが、シャッター音は消せませんでした。
その代わりシャッター音を変更することはできます。使用地域を海外にすればシャッター音を消せるのかもしれませんが試していません。
メインカメラ
まずは最もよく使うメインカメラでどんな写真が撮影できるのかチェックしていきましょう。
比較用に僕が持っているスマホの中で最もカメラ性能が高い(と感じている)Pixel 6 Proで撮影した写真を並べています。
スライドバーは自由に動かせるので比べてみてください。
左の写真がPOCO X4 Pro 5Gで、右の写真がPixel 6 Proで撮影したものです。
全体的に明るい雰囲気に仕上がることが多いですね。Xiaomi系のスマホはギラギラと華やかになるのが特徴なのですが、そこまで強くはない気がします。
カラーチャートを撮影してみても、Pixel 6 Proに比べて発色自体は落ち着いています。
やっぱり明るさですね。POCO X4 Pro 5Gは明るい写真が撮影できるのが特徴のようです。
華やかな「白」との相性が悪いのか、白飛びしちゃうこともありました。
明るい場面では十分綺麗に撮影できますね。HDRの効果も高く、逆光のシチュエーションでもバランスを崩すことなく撮影できていました。
108MP高画素モード
POCO X4 Pro 5Gのメインカメラは1億800万画素での撮影も可能です。
3万円台のミドルレンジスマホに1億画素のメインカメラを搭載しているのは凄いですよね。POCO X4 Pro 5Gを購入するメリットの1つです。
ちなみに通常撮影では9つの画素を束ねて(9-in-1 binning)1,200万画素にすることで感度を上げています。
なんとなく画素数が高いほうが高精細に撮影できるような気がしますが果たしてどれほど違うのでしょうか?
通常撮影と108MPモードで撮り比べをした結果がこちらです。左が通常撮影、右が108MPモードで撮影した写真になります。
うーん・・・。パッと見はあまり変わらないような?AI補正がかかる分、むしろ通常撮影のほうが華やかにも見えますよね。
もちろん写真撮影が上手な人なら108MPモードをしっかり活かせるのかもしれませんが、普段使いで便利になるのはトリミングです。
それぞれの写真の同じ部分を切り取った結果が以下のとおり。
かなり小さい部分を拡大しているのですが、驚くほど解像感が残っていますよね?
POCO X4 Pro 5Gには望遠カメラが搭載されていませんが、これなら108MPモードで撮影して必要な部分をトリミングするという使い方ができます。
これまでレビューしてきたスマホにも高解像度モードが搭載されていましたが、これほど実用的なものはありませんでした。
POCO X4 Pro 5Gの108MPモードは素晴らしいと思います。
最大10倍のデジタルズーム
POCO X4 Pro 5Gには望遠カメラが搭載されていないので、デジタルズームで最大10倍まで引き伸ばしての撮影です。通常撮影から10倍ズームまで順に掲載していきます。
通常撮影
2倍
4倍
6倍
8倍
10倍
粗さを感じないのは2倍ズームくらいまでで、それ以降はどんどん解像感がなくなっていきます。これはもう仕方ない部分なので諦めましょう。
毎回望遠の性能を比較してて思うんですけど、Pixel 6 Proのズームは凄すぎますね・・・。
800万画素の超広角カメラ
個人的に望遠よりもよく使うのがワイドアングルの超広角カメラ。風景を撮影する時はもちろん、食卓全体を撮影する場合にも重宝します。
メインカメラよりも有効画素数が低いこともあって少々モヤっとした仕上がりになってしまいますが、不自然な歪みもないですし、普通に使える性能じゃないでしょうか。
メインカメラよりも明るさが抑えられているので、個人的に色合いは超広角カメラの方が好きです。
夜景モード
POCO X4 Pro 5Gには低照度下でも綺麗に撮影できる夜景モードが搭載されています。
左が通常撮影で、右が夜景モード。全体的に明るくなって、照明の明るさは抑えられているのが分かりますね。
強力な夜景モードのPixel 6 Proとの比較です。
明るさは負けていますがノイズも少なめで良い感じです。
ズームも2倍までであれば、それなりに撮影できますよ。ちょっとノイジーにはなりますが。
残念ながら超広角カメラには夜景モードがないので真っ暗になってしまいました・・・。
POCO X4 Pro 5Gは夜景モードも良い感じでした。これなら普通に使えますね。
正直言うと、全く期待していなかったので驚いています笑
マクロカメラ
POCO X4 Pro 5Gにはマクロカメラも搭載されいるので近接撮影が可能です。
ただ、有効画素数が200万画素ということもあり画質は残念な感じ・・・。
僕の腕の問題だとは思いますが、なかなかピントが合ってくれませんでした。
ちなみに、あえてマクロカメラを使わなくてもデジタルズームを使えば更に寄れます。
近接撮影はスマホ自体が影を作って難しいので、そういう場合はメインカメラでズームしちゃうのがおすすめです。
ポートレートモード
簡単にボケのある写真が撮影できるポートレートモードも搭載しております。
深度計測用のカメラは搭載されていませんが、撮影しながらボケ味の調整も可能です。
被写体と背景の切り分けも上手です。
人物以外をポートレートモードで撮影しようとすると、なかなか認識してくれなくて上手く撮影できないことがあります。
そういう場合には、ポートレートモードを使わずに普通にメインカメラで撮影してみてください。
被写体をタップしてピントを合わせてあげるだけで、ナチュラルにボケてくれますよ。
インカメラ
POCO X4 Pro 5Gのインカメラは1,600万画素。画素数が全てではないものの、このくらい撮影できるのであれば十分でしょう。
さすがに僕の顔面は晒せませんがビューティーモードも搭載されているので程良くナチュラルに盛れます。
インカメラでもポートレート撮影が可能。切り分けも上手です。
オートHDRもちゃんと機能してくれましたよ。
動画撮影
POCO X4 Pro 5Gで動画撮影もしてみました。
メイン・超広角ともに1080P@30fpsでの撮影です。
明るい場面ではメイン・超広角どちらでも綺麗に撮影できました。
多少ガクガクしていますが手ぶれ補正の効果もあります。
ちょっとした記録、SNSのショート動画投稿くらいなら十分使えますね。
ただ写真撮影の時にも感じましたが、メインカメラは発色の良い「白」に弱いようで桜が白飛び気味です。
夜間撮影は得意ではないようで、全体的にボヤッとした仕上がりに。
超広角カメラに夜景モードが搭載されていないので暗くなってしまいます。
POCO X4 Pro 5Gを実機レビュー
最後にPOCO X4 Pro 5Gの動作性能・バッテリー性能・カメラ性能以外の気になった部分を紹介していきます。
OSはAndroid 11ベースのMIUI 13
POCO X4 Pro 5GにはAndroidをカスタムしたXiaomi製OS「MIUI」の2022年最新バージョンがプリインストールされていました。
メーカーによって搭載されているOSが異なり、特色・機能も本当に様々です。
個人的になんのカスタムも施されていないピュアAndroidよりも好みかもしれません。
ホームランチャーにPOCO Launcherが搭載されているのがXiaomiスマホとの違いになります。デフォルトのアイコンやホーム画面の設定項目が異なりますよ。
ジェスチャー機能はXiaomiスマホと変わりません。
電源ボタン2回押しでカメラが起動するのはよくありますね。
指紋センサー2回タッチに機能をアサインできるのが便利です。スクショを簡単に撮影することもできますよ。
サイドバーが超便利!
ジェスチャー機能と併せて使いこなしたいのがサイドバーです。
フローティングウィンドウに対応したアプリを登録すれば、簡単に起動することができちゃいます。これも超便利ですよ。
フローティングウィンドウとして使っても良いですし、そのまま通常表示にすることも可能。好みのアプリを割り当てておけばサクサク使えます。
もちろん対応アプリなら2画面分割も可能です。ディスプレイサイズが大きいのでこういう使い方が出来るのが嬉しいポイントですね。
デュアルアプリ・セカンドスペース対応!
Xiaomiのスマホでおなじみのデュアルアプリとセカンドスペース機能。
日本国内で発売されるXioamiスマホでは削られてることもありますが、ご安心ください。POCO X4 Pro 5Gにはしっかり搭載されております。
特に1つのアプリを複製することができるデュアルアプリが便利ですね。
例えばLINEを複製すれば、1台のスマホで仕事用とプライベート用のアカウントを使うこともできちゃいます。
生体認証は指紋認証&顔認証
POCO X4 Pro 5Gの指紋認証は電源ボタンに搭載。
反応も良く、ちょっと触るだけですぐにロックが解除されました。
インカメラによる簡易的なものですが、顔認証にも対応。
こちらの反応も上々で、ロック画面が殆ど表示されずに爆速で解除されます。
2つのスピーカーでステレオサウンドが楽しめる
POCO X4 Pro 5Gには上部・下部それぞれにスピーカーが搭載されているので、横持ちならステレオサウンドを楽しむことができちゃいます。
美しい有機ELディスプレイ・Widevine L1で高画質動画が楽しめるうえに、サウンドはしっかりステレオ再生。
しかもDolby Atmosに対応しているのも嬉しいポイント。左右のスピーカーの音量のバランスも良く、臨場感のあるサウンドが楽しめます。
音質に拘りがある人でも十分満足できるのではないでしょうか?プリセットはもちろんイコライザーも搭載されているので好みのサウンドにも調整可能です。
イヤホンジャック搭載
スマホのスピーカーでは満足できない!こんな風に感じる人もいるかもしれませんが、心配ご無用。
POCO X4 Pro 5Gには3.5mmイヤホンジャックが搭載されております。
最近はワイヤレスイヤホンよりも有線イヤホンのほうがオシャレっていう風潮があるようなので、使っている人には嬉しいポイントですね。
BluetoothコーデックLDAC・aptX Adaptiveにも対応
POCO X4 Pro 5Gにワイヤレスイヤホンを接続して使う人も多いと思います。
その場合に気になるのがBluetoothコーデック。
実際にワイヤレスイヤホンを接続してみたところ、対応しているのは以下の通りでした。
- SBC:○
- AAC:○
- aptX:○
- aptX HD:○
- aptX Adaptive:○
- LDAC:○
現在主流のBluetoothコーデックにはフル対応。LDACはもちろん、aptX Adaptiveにも対応しているのが個人的には嬉しかったです。
有線でも無線でも高音質で音楽を楽しめちゃいます。
FMラジオ搭載
POCO X4 Pro 5GはFMラジオを搭載していました。
ラジオなんて使わないでしょ?って思うかもしれませんが、ネット環境のないオフラインでもFMラジオが使えるのは緊急時の情報収集に重宝するので、ないよりあった方が良いです。
なお、FMラジオを聞くには有線イヤホンを装着する必要があるので、その点だけはご注意ください。イヤホンがアンテナ代わりになりますよ。
4キャリアで使える安心のBand構成
公式サイトに掲載されている対応Bandは以下のとおり。
- 【5G(Sub6)】 n1,3,5,7,8,20,28,38,40,41,77,78
- 【FDD-LTE】B1,2,3,4,5,7,8,12,17,18,19,20,26,28
- 【TDD-LTE】B38, 40, 41
- 【WCDMA】B1,2,4,5,8,6,19
- 【GSM】850 900 1800 1900
実際にSIMカードを装着しての検証はしておりませんが、どの回線もプラチナバンドも含めて対応しているので安心して使えそうですね。
5G回線にも対応していますが、ドコモのn79は非対応なのでご注意ください。
POCO X4 Pro 5Gのスペック
製品名 | POCO X4 Pro 5G |
サイズ | 約164.19mm × 76.1mm × 8.12mm |
重さ | 約205g |
ディスプレイ | 6.67インチ AMOLED FHD+(2400×1080) |
リフレッシュレート | 最大120Hz |
OS | MIUI 13 for POCO based on Android11 |
CPU | Qualcomm Snapdragon 695 |
GPU | Adreno 619 |
RAM | 6GB/8GB LPDDR4X |
ROM | 128GB/256GB UFS2.2 |
外部ストレージ | 対応 |
リアカメラ(メイン) | 1億800万画素 f/1.9 |
リアカメラ(超広角) | 800万画素 FOV 118° f/2.2 |
リアカメラ(マクロ) | 200万画素 f/2.4 |
インカメラ | 1600万画素 f/2.4 |
ビデオ(リアカメラ) | 1080P/720P@30fps |
ビデオ(インカメラ) | 1080P/720P@30fps |
バッテリー | 5,000mAh 67W急速充電 |
ポート | USB Type-C |
生体認証 | 側面指紋認証 顔認証 |
対応SIM | 物理SIM×2 SDカードと排他利用 |
2回線同時待ち受け | 可 |
対応Band | 【5G(Sub6)】 n1,3,5,7,8,20,28,38,40,41,77,78 【FDD-LTE】B1,2,3,4,5,7,8,12,17,18,19,20,26,28 【TDD-LTE】B38, 40, 41 【WCDMA】B1,2,4,5,8,6,19 【GSM】850 900 1800 1900 |
Wi-Fi | 802.11a/b/g/n/ac |
Bluetooth | Ver5.1 |
衛星測位 | GPS L1/Glonass G1/BDS B1/Galileo E1 |
イヤホンジャック | あり |
スピーカー | ステレオ |
FMラジオ | あり |
防塵防滴 | IP53 |
NFC | あり |
FeliCa(おサイフケータイ) | 非対応 |
ワイヤレス充電 | 非対応 |
参考:公式サイト
防水性能はあるもののIPX3は生活防水レベルなので、お風呂では使わないようにしましょう。
NFCは搭載していますがFelicaには非対応なので「おサイフケータイ」は使えません。
まとめ:POCO X4 Pro 5Gのメリット・デメリット・評価
POCO X4 Pro 5Gを実機レビューいたしました。
最後に本記事のおさらい。メリット・デメリット・評価を紹介いたします。
メリット・デメリット
POCO X4 Pro 5Gを買うべきメリット、購入前に確認しておきたい注意点は以下のとおりです。
POCO X4 Pro 5G | |
メリット | デメリット |
・3万円台で買える ・他にないデザイン ・有機ELディスプレイが綺麗 ・リフレッシュレート120Hz ・快適な動作性能 ・長持ちバッテリー ・67W急速充電 ・ステレオスピーカー ・価格以上に優秀なカメラ ・1億画素が実用的 ・指紋認証が爆速 | ・デカイ・重い ・重いゲームは厳しい ・おサイフケータイなし ・生活防水レベル ・ワイヤレス充電なし |
評価
(4点/5点満点)
日本円にして3万円台で購入できるスマホながら、ハイエンドモデル並の機能がギュッと詰め込まれたコスパの高さが光る1台です。
重いゲームをバリバリ遊ぶのは厳しいまでも、普段使いに全く困らない動作性能。
個人的に期待していなかった「バッテリーもち」「カメラ性能」も想像以上に優秀で驚きました。
ミドルレンジに1億画素のカメラ載っけても意味がないとすら思っていたのですが、撮影後のトリミングで真価を発揮できるので、むしろ実用的と言っていいでしょう。
唯一気になったのがサイズ感。
2022年に発売されたスマホにしては大きくて重かったです。もちろん毎日使っていれば慣れるとは思いますが。
旧モデルのPOCO X3 Proは約3万円ながらSnapdragon 860を搭載した驚愕のコスパモデルだったのですが、POCO X4 Pro 5Gも全く負けていません。
SoCのランク・性能こそ下がっているものの、総合的にしっかり進化しているので、POCO X3 Proからの買い替えも十分ありだと思います。