評価:(3.5点/5点満点)
お世話になります。毎月スマホを購入しているガジェットブロガーのちびめがね(@chibimeganecom)です。
Galaxy M23 5Gを購入しました。
これまでGalaxyシリーズはキャリア版のみの販売で、本体のみを購入することが難しい状況でしたが、M23 5Gは国内初のオープンマーケット版(いわゆるSIMフリーモデル)。
Galaxyスマホが好きな人はフラッグシップモデルこそ本体のみ購入したいと考えていると思うので、M23 5Gの売れ行きは今後の展開を占う重要な1台と言えます。
暫く実際に使ってみましたが、以下の特徴があって非常に良いスマホです。
- 普段使いに困らない動作性能
- 液晶ながらも綺麗なディスプレイ
- 価格以上に優秀なカメラ
ただ、多くの人が求めているであろう付加価値的な機能・性能が搭載されておらず、公式オンラインショップでの販売価格40,975円ではちょっと高い印象。
同価格帯にはXiaomi Mi 11 Lite 5GやOPPO Reno5 Aという爆発的に売れているモンスタースマホがいるので、これらの牙城を崩すのは難しいでしょう。
とは言え、今まで使えなかったGalaxyを縛りなく手軽に買えるのは嬉しいポイント。
本記事でGalaxy M23 5Gを実機レビューするので、ぜひ参考になさってください。
メリット | デメリット |
・SIMフリーモデル ・美しいデザイン ・ディスプレイが綺麗 ・リフレッシュレート120Hz ・快適な動作性能 ・意外と優秀なカメラ ・イヤホンジャック ・Widevine L1 ・指紋認証が爆速 | ・他社と比べると割高 ・平凡なサイズ感・重さ ・重いゲームは厳しい ・モノラルスピーカー ・おサイフケータイなし ・防塵防水なし ・ワイヤレス充電なし ・付属品なし |
2023年のハイエンドモデルGalaxy S23を購入してちょこちょこ記事を更新しているので本記事と併せて御覧ください。
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Galaxy M23 5Gのデザイン・サイズ感・付属品をレビュー
まずはGalaxy M23 5Gの外観をチェックしていきましょう。
デザイン
Galaxy M23 5Gのカラーバリエーションは以下の2つ。
- ディープグリーン
- ライトブルー
このうち僕が購入したのはディープグリーンです。
こっちの色を購入して大正解!ほんっとに自分好みの素敵な色でした。
一見ブラックのようにも見えますが、光が当たると深い緑が仄かに輝きます。
この写真がわかりやすいかもしれませんね。シックで良い感じの色合いじゃないでしょうか?
背面パネルはおそらくプラスチック製。光沢の少ないマットな素材なので指紋は目立ちませんが、皮脂汚れはそれなりに付きます。
盛り上がっているような不思議なデザインのカメラユニット。
高さは実測で1mm強。背面をデスクに置いて使うとガタつきました。
カメラはメイン・超広角・マクロの3眼構成で、LEDライトが1つ搭載されています。
樹脂製のフレームは光沢がありますが、色合いは背面と同系色。
背面パネルよりも僅かに柔らかい質感をしています。
ディスプレイを上にして右側面に音量ボタンと電源ボタン。
位置が少し高めなので片手持ちで操作しにくい時がありました。
左側面にはカードスロットのみ。
カードスロットはSIMカード2枚とSDカードを同時に装着できるタイプです。素晴らしい!
本体下部には、スピーカー・USB-Cポート・マイク・イヤホンジャックを搭載。
本体上部にはマイクがあるのみです。
サイズ感
Galaxy M23 5Gのサイズは165.5mm x 77.0mm x 8.4mm。
6.6インチディスプレイを搭載しているので普通にデカいです。
厚みもそれなりにあります。
重さは実測で198g。6インチを超えのディスプレイを搭載していながら200gを切っているのは優秀だと思います。
とは言っても軽量ではありませんが・・・。
サイズ感については、もうひと工夫欲しかったところです。
いたって普通過ぎて、オリジナリティや面白みが一切ありませんね。
付属品
Galaxy M23 5Gの付属品は以下のとおりです。
- クイックスタートガイド・保証書類
- SIMピン
- USB-C to Cケーブル
欲しいものはバッサリ削られてしまいました・・・。
- 充電器
- ケース
- 保護フィルム
これらは自分で調達する必要があります。
全部揃えたら5,000円くらいかかってしまうんじゃないでしょうか?
うーん・・・。残念ポイントです。
Galaxy M23 5Gのディスプレイをレビュー
僕が実際にGalaxy M23 5Gを使って1番感動したのはディスプレイ性能でした。
詳しく紹介していきます。
6.6インチ液晶ディスプレイ
Galaxy M23 5Gのディスプレイは6.6インチのTFT液晶。
おいおい天下のGalaxyが有機ELじゃないのかよ!って思ってたのですが、使ってみてビックリ。
めちゃくちゃ綺麗でした・・・。
明るく発色も良いので、なにを表示させても非常に美しい!
色合いは変化してしまうものの視野角も広めで、多少角度をつけても視認できます。
もちろん有機ELディスプレイの方が優れている部分が多いのも事実です。
黒が真っ黒ではないこと。
白色が黄ばんで見えてしまうこと。
屋外で使うと時々見にくいこと。
ただ、どれも使っていて不満を感じるほどのデメリットにはならないと思います。
動画視聴もゲームも問題なし。自分で撮影した写真も綺麗です。
思わずカメラうまいじゃん!って勘違いしてしまいました笑
僕の持っているスマホの中で1番ディスプレイが綺麗なOnePlus 10 Proと比較しても、それほど大きな差を感じません。
画面リフレッシュレートは120Hzをサポート
Galaxy M23 5Gはディスプレイが美しいのみならず、画面リフレッシュレート最大120Hzをサポート。
高駆動ディスプレイを搭載していることは超メリットです。
1秒間にディスプレイを120回書き換えてくれるので、ディスプレイの表示が滑らかになります。
左が60Hzで右が120Hzに設定したものです。120Hzのほうが残像感がなく滑らかに動いているのが分かると思います。
高リフレッシュレートのスマホは色々出ていますがイマイチ実感できない人もいるのではないでしょうか?
ご安心ください。Gakaxy M23 5Gはしっかりヌルヌルでちょっと画面をスクロールするだけで他のスマホとの違いがはっきり分かります。
さらに高駆動ディスプレイはバッテリーの消耗が激しくなりがちですが、Galaxy M23 5Gは状況に応じてリフレッシュレートを調整。
120Hzに対応しているアプリであっても、画面静止中は60Hzに下げてくれます。
後述しますが、このおかげでバッテリーもちも良かったです。
大画面を活かした画面分割
6.6インチの大画面を活かせるのが画面分割機能。
Galaxy M23 5Gでももちろん使えます。
ただ分割できるだけではなく、分割エリアを自由に動かせるのは珍しいと思います。
インカメラはノッチ内タイプ
インカメラはディスプレイ上部の水滴型ノッチ(切り欠き)内に搭載。
パンチホール型インカメラをレビューする機会が多かったので新鮮でした。
ノッチがあると邪魔なんだろうなと思っていましたが、実際に使ってみるとそれほど気になりません。
全画面表示にした場合でもこの程度の占有率です。
動画視聴やゲームでも邪魔に感じることはないでしょう。
操作は両手持ちが基本
6.6インチの大画面ディスプレイ&ちょっと重いので基本的に両手操作になります。
片手で操作しようとしても端まで指が届かないですからね。慣れれば文字入力くらいなら片手でもいけるとは思いますが。
Widevine L1で動画視聴が快適に!
スマホのデジタル著作権管理方式WidevineのセキュリティレベルはL1。
低価格帯のスマホだとL3になっているものも多いですが、高画質での視聴が可能となります。
NetflixではHDR機能は非対応ですがFull HD再生可能。
ホワイトリスト方式を採用しているAmazonプライム・ビデオでも1080pでの視聴が可能でした。
フラッグシップモデルの2Kディスプレイなんかに比べると劣りはしますが、スマホで動画視聴するならFHD(1080p)に対応していれば十分だと思います。
Galaxy M23 5Gの動作性能をレビュー
スマホが自分の思う通りに動いてくれるのか、ストレスを感じずに使えるのか。
購入前に必ずチェックしておきたいところですよね?
スマホの動作性能を司るのがSoC(CPU)。Galaxy M23 5Gには「Snapdragon 750G 5G」が搭載されております。
2020年9月にQualcommが発表したチップセットで、8nmプロセスを採用した5G通信対応モデルです。
公式サイト>>Snapdragon 750G 5G
AnTuTuベンチマークスコア
スマホの基本性能を数値化できるのがベンチマークテスト。スコアが高ければ高いほど動作性能が優秀ということになります。
最も有名なAnTuTuというベンチマークアプリを使ってみたところ、Ver.8の総合スコアは317,865点、GPUスコアは75,318点。
高めのスコアになるVer.9では総合スコアが383,154点、GPUスコアは91,728点という結果になりました。
2022年5月時点での最高スコアは100万点を超えている状況。
40万点前後だと、普段使い・軽いゲームには困らないスコアということになります。
なおこちらのページで、これまでにレビューしたスマホのAnTuTuスコアをランキング形式で掲載していますので、参考に御覧ください。
Snapdragon 765Gを搭載した「OPPO Reno5 A」「Pixel 5」と同じくらいのスコア。
ネットサーフィンやLINE、SNS、動画視聴などの普段使いならサクサク軽快に動くのでストレスを感じることは殆どありません。
全般的にサクサク動きますが、使っていて気になった部分が少々。
相性・最適化の部分でしょうがTwitterアプリのスクロールがガッタガタでした。
あとは縦横の表示切替がのんびりでしたね。
その他のベンチマークアプリでのスコアは以下のとおり。
Wild Life Stress Testの安定性が99.5%と見事な結果に。
高いFPSは出ませんが、温度の上昇が32℃に留まっているのは素晴らしいですね。
OnePlus 10 Pro(Snapdragon 8 Gen 1)と動作性能を比較
スコアだけ見てもイマイチよく分からないと思うので、僕の持っているスマホの中では最も性能の高いOnePlus 10 Proと動作性能を比較してみました。
OnePlus 10 ProはSnapdragon 8 Gen 1を搭載しているハイエンドモデルで、AnTuTuスコアは100万点を超えています。
多くの人が閲覧するであろうYahoo!と楽天市場での表示速度チェックです。
ブラウジングの表示速度はOnePlus 10 Proの方が早いですね。
まぁそりゃそうだ笑
と言っても、Galaxy M23 5Gがめちゃくちゃ遅いわけではないのでご安心ください。
AnTuTuスコア2倍以上離れていたとしても、普段使いで歴然とした差を感じることなんて殆どないですからね。
発熱は普段使いなら気にならない
ハイスペックモデルだと発熱が酷くて不安になることもありますが、Galaxy M23 5Gはそれほど気になることはありませんでした。
ただAnTuTuベンチマークを3回連続で回してみたところ、高温になることはないものの明らかにスコアが下がっています。
高い負荷をかけすぎると、何らかの制御が働く可能性が高いです。
特にGPUスコアが下がってしまうので、ゲームを長時間連続でプレイしている場合にカクつきを感じることがあるかもしれません。
ちなみに重いゲームの筆頭である「原神」をプレイしている時の表面温度を計測してみると45℃前後。
持てないほどではないですが、それなりにホカホカしています。
重いゲームをプレイする時には、休憩を挟んでなるべくスマホに負担がかからないようにしましょう。
ゲーム性能も悪くない
もはやスマホとゲームは切っても切れない関係なので、ゲーム性能の良し悪しも重要なポイント。
普段使いには困らない性能のGalaxy M23 5Gですが、ゲーム性能はどれほどのものでしょうか?
実際に試してみたところ、軽いゲームなら快適、重いゲームがグラフィック設定を下げれば快適にプレイできました。
ゲーム性能のベンチマークのような存在になってる「原神」でのデフォルトグラフィック設定は「低」。
文字などがボヤッとして見にくくはなりますが、この設定であれば十分快適に遊べます。
「PUBG MOBILE」でのグラフィック設定は「スムーズ」「ウルトラ」/「HD」「高」。
ガチ勢では満足できないですが、僕のようなエンジョイ勢ならこれでも十分でしょう。
ボット中心でラッキーなドン勝。
ゲームに集中できる環境を作ってくれる「Game Booster」という機能もありました。
通知や着信を制限してくれるもので、性能アップまでは見込めないようです。
AnTuTuストレージ速度テストのスコア
AnTuTuアプリでストレージ速度のテストもしてみました。
結果は価格相応といったところ。読み込み速度が若干速めになっています。
アプリの起動が遅いなどのようなストレスを感じる場面はありませんでした。
ストレージ容量は128GBとそれなりにあります。システム領域に20GB使うので実際に保存可能なのは100GBほど。
殆どの人は困らない容量ですが、写真や動画を大量に撮影する人や、複数のゲームを同時にプレイしている人はご注意ください。
Galaxy M23 5Gには最大1TBのMicro SDカードを装着できるので不安な場合は使った方が良いですね。
RAM Plus(メモリ増設機能)
Galaxy M23 5Gには使わないストレージの一部を最大6GB分の仮想メモリにするRAM Plusが搭載されております。
おそらくパソコンと同じように、この機能で動作性能が見違えて快適になることはないでしょうが、元々のRAMがフルに使われるような場合でも多少余裕ができるから安心です。
特に複数のアプリを同時に起動している時なんかに効果的。
ストレージを余らせておくくらいなら、MAX6GBの仮想メモリに割り当てたほうが良いですね。
Galaxy M23 5Gのバッテリー性能をレビュー
続いてGlaxy M23 5Gのバッテリー性能を見ていきましょう。
PCMarkバッテリーテストの結果
Galaxy M23 5Gのバッテリー容量は5,000mAhとスペック的には大容量。
ただいくらバッテリー容量が多くても、すぐに充電がなくなってしまったら意味がありません。
そこで、バッテリーは長持ちなのかPCMarkというベンチマークアプリでテストしました。
PC Markは数値からバッテリー性能を計算しているわけではなく、実際にスマホを動作させて100%から20%までのバッテリー消耗時間を測定しているので信頼できる結果だと思っています。
計測の結果、バッテリー残量100%から20%まで消耗する時間は13時間17分でした。
リフレッシュレート120Hzに設定してこの結果なのでかなり優秀。
60Hzに設定していればさらに3~4時間スコアが伸びると思います
よっぽど長時間ゲームをするなら話は別ですが、ごく普通に使う分には外出先で充電を気にする必要はありません。1日くらいなら余裕でもつ性能です。
なお、これまでレビューしてきたスマホのPCMark計測結果をランキング形式で掲載しているので、他のスマホとの比較を参考に御覧ください。
25W急速充電に対応
大容量バッテリーを搭載している弊害は充電時間が長くなってしまうこと。
急速充電規格に対応していなければ、いつまで経っても充電が終わらないなんてこともあり得ます。
この点Galaxy M23 5Gは25W急速充電に対応。
実際に充電してみたところ、20%からフル充電までにかかった時間は1時間15分ほど。
0%からのフル充電だとおそらく1時間半くらいになるでしょう。
一般的なスマホより1.5倍くらいハイパワーです。
なお、25W急速充電は「PPS」という急速充電規格に対応したUSB充電器を使う必要があるのでご注意ください。
僕が持っているGoogle純正の30W急速充電器はPPSに対応していました。
USB-C Power Deliveryにも対応しているようですが、この場合は15W程度の出力に留まっていました。
せっかく急速充電に対応しているなら、充電器を付属してくれればいいのになーというのが本音です。
Galaxy M23 5Gのカメラ性能をレビュー
スマホを購入するうえで気になるのは動作性能・バッテリー性能、そしてカメラ性能ですよね?
Galaxy M23 5Gで実際に撮影した作例を紹介するので参考にしてください。
僕は基本的にシャッターボタンをタップするだけでAIまかせ。
誰でも簡単に綺麗な写真が撮影できることが重要だと思っています。
カメラアプリ
Galaxy M23 5Gのカメラアプリは実にシンプルで使いやすいです。
広角と超広角の切り替えはワンタップ。画角切り替え後には2倍から10倍までの大まかなズーム倍率にも簡単にアクセスできます。
マクロや夜景モード等の特殊撮影は「その他」項目にありました。よく使いそうなメニューは外に出してあげても良いでしょう。
この他、インスタやTikTokのようなフィルターをリアルタイムに適用できる「ファンモード」もあります。結構遊べて楽しいですよね。
なおシャッター音を消す項目はありませんでしたが、スクショ音は鳴りませんでした。
メインカメラ
まずは最もよく使うメインカメラでどんな写真が撮影できるのかチェックしていきましょう。
比較用に僕が持っているスマホの中で最もカメラ性能が高い(と感じている)Pixel 6 Proで撮影した写真を並べています。
左の写真がGalaxy M23 5Gで、右の写真がPixel 6 Proで撮影したものです。
スライドバーは自由に動かせるので比べてみてください。
日中の明るいシーンではかなり綺麗に撮影できますね。
パッと見が明るく華やかな雰囲気に仕上がる傾向にあるようです。個人的に超好み。
センサーサイズがそれほど大きくないせいか、過度な周辺ボケが発生しないので撮影しやすいと思います。
明るさが持ち上がる傾向にあるので、白飛びには気をつけたいところですね。
超逆光のシチュエーションでも頑張ってくれました。
HDRの効果もまずまず。意地悪な明暗差でもそれなりに撮影できます。
50MP高画素モード
Galaxy M23 5Gのメインカメラは「表示サイズ」の切り替えで5,000万画素の高画素でも撮影可能。
通常撮影では4つのピクセルを束ね、約1,200万画素にすることで感度を上げています。
左が通常撮影で右が高画素モードで撮影したもの。違いが分かりますか?
なんとなく画素数が高いほうが高精細に撮影できると思うかもしれませんが、そこまで大きな違いを感じませんよね。室内で撮影しているので尚更分かりにくいかも。
ただ、高解像度での撮影はトリミングで活かされます。同じ部分をトリミングした結果がこちら。
5,000万画素で撮影した写真の方が解像感が残っていますよね。
劇的な違いにはならないかもしれませんが、とりあえず遠景で広く撮影しておいて、あとから必要な部分だけ切り取る場合などに活用できると思います。
ただし高解像度で撮影するとファイルサイズがめちゃくちゃ大きくなるのでご注意ください。
最大10倍のデジタルズーム
Galaxy M23 5Gには望遠カメラが搭載されていないので、デジタルズームで最大10倍まで引き伸ばしての撮影に。
2倍から10倍ズームまで、Pixel 6 Proと比較して順に掲載していきます。
2倍ズーム
4倍ズーム
10倍ズーム
Pixel 6 Proのズーム性能がお見事と言ったところ。Galaxy M23 5Gは2倍ズームを超えると解像感が失われていくので実用性が低くなると思います。
望遠性能には期待しないようにしてください。
超広角カメラ
個人的にメインカメラの次によく使うのがワイドアングルの超広角カメラ。風景を撮影する時はもちろん、食卓全体の料理を撮影する場合なんかにも重宝します。
人間の視野と同じ123°になっているので、Pixel 6 Proに比べて画角が広いのがポイント。
有効画素数は800万画素と高くないものの、雰囲気はメインカメラ同様にパッと明るい感じに。著しい変な歪みもないので使いやすいと思います。
夜景モード
低照度下でも綺麗に撮影できる夜景モードもしっかり搭載されています。
左が通常撮影で、右が夜景モード。効果は一目瞭然です。
シャッターボタンをタップしてから保存完了までは5秒程度。頑張って固定撮影しないとブレてしまうので結構大変です・・・。
引き続きPixel 6 Proと比較してみましょう。
ウォーターマークが入ってないので分かりにくいですが左の写真がGalaxy M23 5Gで撮影したものです。
Pixel 6 Proの方がノイズも少なくてパキッとした雰囲気になってはいますが、Galaxy M23 5Gも悪くないですよね?
街頭の灯りなんかはM23 5Gの方が上手に抑えられている時もあります。
この写真はPixel 6 Proの色合いが変になってしまいました。こんなに青くないです。
ここまで明暗差が激しいとGalaxy M23 5Gは処理しきれないようです。
ある程度の光量がある場面であれば、Galaxy M23 5Gのナイトモードはしっかり仕事してくれます。個人的にこのくらい撮影できていれば十分です。
なお、ナイトモードではズームは使えずメインカメラと超広角カメラの2種類になります。
超広角カメラは画角が広くて本当に素晴らしいですが、明るさ不足でちょっと残念。
ここでも街頭の灯りのバランスはGlaxy M23 5Gの方が上手なので惜しいですよね。
マクロカメラ
登場する機会は多くないかもしれませんが、200万画素のマクロカメラも搭載。
被写体から4cmくらいまでの接写が可能です。
スマホの影が入りやすくピント合わせも難しいですが、キマれば綺麗に撮影できます。
ただ思ったよりも寄れないなーという印象。
解像度を犠牲にしても良いのならマクロカメラではなくズームで撮影しても良いかもしれませんね。
インカメラ
インカメラは800万画素。画素数が全てではないものの、このくらい撮影できるのであれば十分でしょう。
さすがに僕の顔面は晒せませんがビューティーモードも搭載されているのでナチュラルに盛ることも可能です。
デジタルズームはできませんが、2種類の画角で撮影することが可能です。
デフォルトでの撮影はクロップされているんだと思います。
ポートレートモード
簡単にボケのある写真が撮影できるポートレートモードも搭載しております。ソフトウェア処理で撮影しながらのボケ味の調整が可能。
深度計測カメラは搭載されていませんが、被写体との切り分けもそこそこ上手です。
モデルはうちの息子。背景との境界が怪しい部分もありますね。
種類は多くないですが撮影後にエフェクトをかけることもできました。
インカメラでもポートレート撮影は可能です。
動画撮影
Galaxy M23 5Gで動画撮影もしてみました。
日中の明るい場面ではかなり綺麗に撮影できます。
4K@30fpsは手振れ補正の効果は弱くなるものの抜群の解像感。
1080p@30fpsでの撮影も悪くないです。多少画面がグワングワンしますが。
スーパー手振れ補正は極端に画質が悪くなることもないので、動きながらの撮影に向いています。
一方、夜間撮影はダメダメ。
10800@30fpsでもノイズが目立って綺麗とは言えません。
4K@30fpsで撮影すると全くピントが合いませんでした(僕の技術の問題かもしれませんが・・・。)。
さらにスーパー手ぶれ補正を有効にすると真っ暗になってしまいます。
カメラ性能の総評
Galaxy M23 5Gのカメラ性能は優秀です。
もちろんハイエンドモデルの性能には及ばす、カメラ重視の人にはおすすめできませんが、普段使いでこれくらい撮影できれば十分だと思います。
個人的に全く期待していなかったので撮影してて驚いてしまいました笑
Galaxy M23 5Gを実機レビュー
最後に動作性能・バッテリー性能・カメラ性能以外の気になった部分を紹介していきます。
OSはAndroid 12ベースのOne UI 4
Galaxy M23 5GにはAndroidをカスタムしたSamsung製「One UI 4」がプリインストールされていました。
実は僕はGalaxyを使うのは初めてだったのですが、かなり使いやすい印象。
カスタマイズも豊富で、何より1番気に入ったのはフォントです。
完全に個人の好みになってしまいますが、可愛くて見やすくて好きでした。
また、Galaxyアカウントとの連携も特徴と言えるでしょう。
XiaomiやOPPOなどの他社製スマホにも独自のアカウント連携があるものの、利用しなくても特に不便なことはありません。
この点Galaxyスマホ、iPhoneとApple IDとの強力な連携に近いものを感じました。
使いこなせればかなり便利なんだと思います。
エッジパネルが便利
Galaxy M23 5Gにはジェスチャー機能も搭載されていますが、個人的に便利に感じたのがエッジディスプレイです。
ディスプレイの端っこをピッとフリックすると出てくるショートカット機能。
デフォルト設定はアプリのショートカットですが、それだけに留まらずカスタマイズ可能。
さらにGalaxyストアで追加購入することまでできちゃいます。
他社製スマホにも名前は違えど同じような機能が搭載されていたりしますが、ここまで自由度の高いものはありません。
デュアルメッセンジャーでLINEを2つ使える
Xiaomiのスマホでおなじみのデュアルアプリ。
Galaxy M23 5Gには「デュアルメッセンジャー」という機能がありました。
仕事用とプライベート用のLINEアカウントを1台のスマホで使えるので非常に便利。
ただ、どんなアプリでも複製できるわけではなく、対応のSNS・メッセンジャーアプリに限られてしまうようです。
生体認証は指紋認証&顔認証
Galaxy M23 5Gの指紋認証は電源ボタンに搭載。
ちょっと触るだけですぐにロックが解除されました。
これまで色んなスマホで指紋認証を試していますが、トップクラスの反応の良さです。
地味ですが素晴らしいポイントだと思います。
ただし、その一方で顔認証はロック解除までに超時間がかかります。こちらはワーストクラスで遅い・・・。
僕の顔の問題かもしれませんが、ここまで遅いなら使いたくないですね。
普通に暗証番号入力でもした方がよっぽど早いと思います。
モノラルスピーカー
Galaxy M23 5Gは本体下部にしかスピーカーが搭載されていないので、横持ちした時にモノラルスピーカーになってしまいます。
音質自体は良くもなく悪くもないのですが、せっかくWidevine L1に対応していて高画質で動画視聴できるだけにちょっと残念。
幸いGalaxy M23 5Gにはイヤホンジャックがあるので、音質に拘りがある人は有線イヤホンを使いましょう。
BluetoothコーデックはLDACに対応
Galaxy M23 5Gにワイヤレスイヤホンを接続して使う人も多いと思います。
その場合に気になるのがBluetoothコーデック。
実際に接続してみたところ、以下のコーデックに対応していました。
- SBC:○
- AAC:○
- aptX:○
- aptX HD:✕
- aptX Adaptive:✕
- LDAC:○
- LHDC:✕
全く期待していなかったのですが、なんとSONYのLDACに対応していました。
残念ながらaptX HD・aptX Adaptiveには非対応ですが、LDACに対応しているだけでも評価できます。
ただしAmazonプライムミュージックのストリーミング再生でのオーディオ品質は最大「48kHz/24bit」(JEITA定義ハイレゾ)になっていました。
おそらくSRCによるダウンサンプリングが原因だと思います。
Amazon Musicアプリの表示がどこまで正確なのかは分かりませんが、音質のに拘りがある人は音源をダウンロードした方が良いでしょう。
イヤホン使用時のみDolby Atmosを有効にできる
Galaxy M23 5Gはイヤホンを使っている場合のみ、Dolby Atmosを有効化できます。
ON・OFFどちらでも音楽を聞いてみましたが、やっぱり音の広がりが全然違いますよね。
有効化しておくことを強くおすすめしたいです。
この他、さらに音質を高めるアップスケーリング機能も搭載されています。
こうやって高音質で音楽や動画を楽しめる機能を色々搭載しているなら、スピーカーもステレオにしてくれれば良いのにと思っちゃうのは贅沢でしょうか・・・。
FMラジオ搭載
Galaxy M23 5Gにはテレビを見る機能は搭載されていませんが、FMラジオは使えました。
ラジオなんて使わないでしょ?って思うかもしれませんが、ネット環境のないオフラインでもFMラジオが使えるのは緊急時の情報収集に重宝するので、ないよりあった方が良いです。
4キャリアで使える安心のBand構成
Galaxy M23 5GはSIMフリーモデルなので、4キャリアの回線全てに対応したBand構成です。
- 【LTE-FDD】B1(2100), B2(1900), B3(1800), B4(AWS), B5(850), B8(900), B12(700), B17(700), B18(800), B19(800), B26(850), B28(700)
- 【LTE-TDD】B38(2600), B40(2300), B41(2500), B42(3400)
- 【5G TDD Sub6】N77(3700), N78(3500)
5G回線にも対応していますが、ドコモのn79は非対応なのでご注意ください。
個人的に楽天モバイルで使えるのかが気になっていましたが、実際にSIMカードを装着して試したところ、楽天回線であれば問題なく使えました。
こちらの記事で詳しく解説しているので、本記事と併せてご確認ください。
Galaxy M23 5Gのスペック
サイズ | 約165.5mm × 77.0mm × 8.4mm |
重さ | 約198g |
ディスプレイ | 6.6インチ TFT液晶 FHD+(1080×2408) 約1,600万色 |
リフレッシュレート | 120Hz |
OS | Android12 One UI 4 |
CPU | Qualcomm Snapdragon 750G 5G |
RAM | 6GB |
ROM | 128GB |
外部ストレージ | 最大1TB |
リアカメラ(メイン) | 5,000万画素 F1.8 |
リアカメラ(超広角) | 800万画素 F2.2 |
リアカメラ(マクロ) | 200万画素 F2.4 |
リアカメラ(ビデオ撮影) | 4K,1080P,720P@30fps |
インカメラ | 800万画素 F2.2 |
バッテリー | 5,000mAh 25W急速充電 |
生体認証 | 電源ボタン指紋認証 顔認証 |
対応SIM | 物理SIM×2 SDカードとの排他的利用 |
2回線同時待ち受け | 可 |
対応Band | 【LTE-FDD】B1(2100), B2(1900), B3(1800), B4(AWS), B5(850), B8(900), B12(700), B17(700), B18(800), B19(800), B26(850), B28(700) 【LTE-TDD】B38(2600), B40(2300), B41(2500), B42(3400) 【5G TDD Sub6】N77(3700), N78(3500) |
Wi-Fi | 802.11a/b/g/n/ac |
Bluetooth | Ver5.0 |
防塵防水 | 非対応 |
NFC | 対応 |
FeliCa(おサイフケータイ) | 非対応 |
FMラジオ | 対応 |
イヤホンジャック | 搭載(3.5mm) |
衛星測位 | 不明 |
まとめ:Galaxy M23 5Gのメリット・デメリット・評価
Galaxy M23 5Gを実機レビューいたしました。
最後に本記事のおさらい。メリット・デメリット・評価を紹介いたします。
メリット・デメリット
買うべきメリット、購入前に確認しておきたい注意点は以下のとおりです。
メリット | デメリット |
・SIMフリーモデル ・美しいデザイン ・ディスプレイが綺麗 ・リフレッシュレート120Hz ・快適な動作性能 ・意外と優秀なカメラ ・イヤホンジャック ・Widevine L1 ・指紋認証が爆速 | ・他社スマホと比べると割高 ・平凡なサイズ感・重さ ・重いゲームは厳しい ・モノラルスピーカー ・おサイフケータイなし ・防塵防水なし ・ワイヤレス充電なし ・付属品なし |
評価
(3.5点/5点満点)
同価格帯のスマホに搭載されている以下の人気機能が非搭載なので割高感は否めません。
- おサイフケータイ
- 防塵防水
- ステレオスピーカー
同じくらいの値段だったら機能が充実している方を買うって人の方が多いと思います。
ただ、ハイエンドモデルには敵わないまでも、搭載されている機能・性能は非常に優秀で普段使いに困ることは殆どありません。
そして何よりSIMフリーモデルなので、あのGalaxyをキャリアの縛りなく本体のみ購入できるのが最大の魅力。
これまでGalaxyスマホを使いたくても使えなかった人は十分選択肢の1つになります。
付加価値的な機能なんて必要ない!Galaxyを愛してる!
こんな人にGalaxy M23 5Gがピッタリだと思います。