評価:(4点/5点満点)
お世話になります。ガジェットブロガーのちびめがね(@chibimeganecom)です。
TRUEFREE HF-10をご提供頂きました。
2025年9月に発売されたTRUEFREE製のワイヤレスヘッドホンです。
TRUEFREE社は、リーズナブルな価格で高性能オーディオ製品を提供する急成長中のテック企業です。主力はワイヤレスイヤホンとヘッドホンで、特にオープンイヤー型イヤホンに加え、イヤーカフ型や完全ワイヤレス型、ANC対応ヘッドホンなど多彩なラインナップを持ちます。アクティブなライフスタイルをサポートするブランドとして国内外で存在感を高めているメーカーです。
TRUEFREEと言えばオープンイヤータイプのイヤホンのイメージが強いですが、ヘッドホンの実力はどれほどのものか?
本記事でTRUEFREE HF-10を実際に使ってみた様子を実機レビューしていきます。
| メリット | デメリット |
| ・購入しやすい価格 ・音質良好 ・ノイキャン強力 ・外音取り込み優秀 ・超長持ちバッテリー ・マルチポイント対応 ・イコライザーあり ・ゲームモードあり ・AUX対応 |
・防水性能なし ・操作カスタマイズ非対応 ・専用ケースなし |
タップして読みたい場所へ
TRUEFREE HF-10のデザイン・サイズ・付属品
まずはTRUEFREE HF-10の外観・付属品を見ていきましょう。
デザイン
TRUEFREE HF-10にカラーバリエーションはなくブラックのみ。
特に独自性の高いデザインではなくオーソドックスなデザイン。部分的に色合いや質感が異なる場合が多いんですが、光沢のないマットな色合いで統一されているのがシンプルでかっこいいです。
右耳下部に音量ボタン・電源ボタン・3.5mmイヤホンジャックを搭載。
左耳にはANC(ノイキャン切り替え)ボタンとUSB Type-Cポートがありました。
裏側のデザインはこんな感じ。普通笑
イヤーパッドはプロテインレザー(人口皮革)。触り心地は悪くはありません。
イヤーパッドは直接肌に触れるので質感が重要。この点HF-10はしっかり低反発なので快適だと思います。
ヘッドバンド裏側にも同じ素材が使われているようですが、こっちは低反発感が弱めです。
とは言え頭が痛くなるようなことはありませんでしたよ。頭の大きさにもよるかもしれませんが・・・。
サイズ
TRUEFREE HF-10のサイズは165.9✕82.7✕195.6mm。ヘッドバンドの幅は実測で約30mmでした。
ヘッドバンドはスライダーによりサイズ調整可能。サイズが合わなくて困る人はいないと思います。
スライダーの動きも問題ありません。硬すぎることもなく適度。
ヘッドバンドは折りたたみできませんが、イヤーカップは折り畳めるのでコンパクトに持ち運ぶこともできます。
重さは実測で249g。一般的なので持ち歩きで苦になることはないでしょう。
付属品
TRUEFREE HF-10の付属品は以下のとおりです。
- マニュアル類
- USB Type-Cケーブル
- AUXケーブル
残念ながらケースは付属していませんでした。
AUXケーブルは3.5mmで両端がストレートのタイプでした。
USB Type-Cケーブルは片側がUSB Type-Aになっているので充電専用。
ちなみに両端がUSB Type-Cのケーブルでも有線接続はできませんでした。有線接続で使えるのはAUXケーブルだけです。
TRUEFREE HF-10の音質をレビュー
ここからはTRUEFREE HF-10の音質を紹介していきます。
ヘッドホンにしろイヤホンにしろ最も重要なのは当然音質。いくら優れた機能が搭載されていたとしても音質が悪ければ本末転倒です。
なお音質は簡単に数値化できる性能ではないので、あくまで僕自身の感覚・感想です。
また、接続するデバイスによっても音質は変わります。
特にAndroidスマホには「Dolby Atmos」や「Dirac」のような音響技術が標準搭載されているものも多く、常にイコライザーが働いているような状態なのでご注意ください。
力強い低音が印象的なサウンド
TRUEFREE HF-10の音質は「派手」な印象。いわゆる「ドンシャリ」系のサウンドです。
特徴的なのは40mmダイナミックドライバーによる低音域。
ズシンとパワフルな低音はHIPHOPやEDMなどのジャンルで力強さが際立ちそうです。個人的には好みど真ん中だったので嬉しいポイントでした。
中音域はボーカルや楽器の音がクリアに再現されていました。ボーカルが楽器に埋もれることなく、前面に出てくる印象があり、歌詞の聞き取りやすさも良好。
ポッドキャストやオーディオブックにも使えそうです。
高音域も透明感があって綺麗なんですが、少々刺さりが気になりました。
音量を大きくすると、さ行、「つ」や「ち」のような破擦音、ハイハットのような金属音が耳障りに感じることがあります。
このあたりはイコライザーで調節して丸みをもたせた方が良いでしょう。
サウンドステージはヘッドホンの割には控えめに感るものの、定位感が非常に良好で、音色が混ざらず、どこでどんな音が鳴っているかが分かりやすかったです。
全体的に今流行りの音質なので特にライトユーザーなら特に満足度が高いと思います。
イコライザーで好みに合わせて調整可能
TRUEFREE HF-10はコンパニオンアプリ「TRUEFREE」でサウンドの調整が可能。
用意されているプリセットのほか、各音域-6から+6まで13段階の調節が可能。
また「アダプティブEQ」では、聴力検査のようなテストをして自分の「聞こえ」に合ったイコライザーを生成することもできます。
ちなみに僕が最も好きだったのは「クラシック」でした。
好きなように自分好みのサウンドを作れるところは嬉しいポイントです。
この他、イコライザーとは別に「ムービーモード」もあります。
いわゆる「空間オーディオ」的な機能なのですが、効果はボチボチと言ったところ。
確かに広がりを感じるサウンドにはなりますが、機械的な音になってしまって僕の好みではありませんでした。
音楽よりも動画を見る時なんかに使うと良いかもしれませんね。
有線でも使える
TRUEFREE HF-10はAUXケーブルによる有線接続も可能です。
ただ有線にすると電源が落ちてしまうので、各種操作やノイキャン機能などは一切使えなくなってしまいます。
僕が試した限りでは音質もワイヤレスのほうが迫力があって良かったです。
なので、あんまり登場する機会は少ないかもしれませんが、例えばバッテリー切れになってしまった時の保険としてAUXケーブルを持ち歩くのはありかもしれません。
ちなみに、付属のAUXケーブルは最低限の品質だと思うので、より音質に拘る人はケーブルを変えても良いでしょう。
iPhoneでもAndroidと同様に使える
TRUEFREE HF-10のBluetoothコーデックはSBC/AACなので、iPhoneでもAndroidと同様の音質で使えます。
実際にiPhoneでTRUEFREE HF-10を使ってみましたが、全く問題なし。
コンパニオンアプリTRUEFREEもしっかり対応していましたよ。
TRUEFREE HF-10のノイキャン性能をレビュー
続いて、もはやワイヤレスイヤホンでは必須機能になっているアクティブノイズキャンセリング機能・外音取り込み機能をチェックしていきます。
ノイキャンって安価なイヤホンでも普通に対応するようになりましたよね。
TRUEFREE HF-10の実力を見ていきましょう。
ノイキャン性能は優秀
TRUEFREE HF-10のノイキャン効果はそこそこ強力。
ノイキャンを有効にすると分かりやすくエアコンや換気扇の音がスッと消えました。
一般的なANCと同じようにカットしてくれる雑音は低音域が中心なものの、中・高音域にも十分効果が及び、例えばキーボードを叩く音もかなり小さくなりました。
ちなみにこれまで使ってきたワイヤレスイヤホンの中でノイキャン性能が最強なのは「AirPods Pro 3」「WF-1000XM5」。
イヤホンと比べるのも変な話かもしれませんが、この2つと比較してノイキャン効果を数値で表すとしたらこんな感じ。
| 低音域 | 中音域 | 高音域 | |
| HF-10(交通機関) | 8 | 7 | 8 |
| AirPods Pro 3 | 10+ | 8 | 7.5 |
| WF-1000XM5 | 9 | 8.5 | 8 |
ハイエンドイヤホンにも手が届きそうなノイキャン性能。5,000円台のヘッドホンでここまでノイキャン性能が高いモデルも珍しいと思います。
4種類のANCモード
TRUEFREE HF-10のノイキャン性能は強力なので、人によっては閉塞感・圧迫感が強すぎると感じることがあるかもしれません。
ただ、コンパニオンアプリから4種類のノイズキャンセリングモードを変更できるので安心です。
- 適応型ノイズキャンセリング
- 室内モード
- 屋外モード
- 交通機関モード
今回の検証では最も強力な「交通機関モード」を使用していますが。「室内モード」が最も弱く、次いで「屋外モード」の順番です。
それぞれ少しずつ強度が異なるので、使用するシチュエーションや好みに合わせて使い分けて上げると良いでしょう。
よく分からない場合は、周囲の雑音に合わせてノイキャンの強度を調整してくれる「適応型」をチョイスしておけば間違いありません。
なお、ノイキャンの強度が上がるほど、音質の低音域が強くなる印象。強くなるって言うか、聞こえやすくなる音域が増えるんだと思います。
外部音取り込みモードも使える
TRUEFREE HF-10には外部音取り込み機能(透明/トランスペアレンシー)も搭載されています。
装着してても周囲の音が聞こえやすくなるので、レジでの会計時などに重宝する機能ですね。
肝心の効果はかなり高いです。マイクで音を拾っている感が強めで自分の声も僅かにこもり気味なものの、装着したまま十分会話できちゃう性能だと思います。
集音効果が高くてヘッドホンをしていない状態よりもうるさく感じることさえありました笑
ワークアウト中には外部音取り込みモードを有効にするのがおすすめです。
特に夜間のウォーキングやランニングでは周囲の音が聞こえづらいと危険なので、効果が低いとは言っても、自転車や車の走行音が聞こえやすいに越したことはありませんからね。
通話時のノイキャン性能も悪くない
ヘッドフォンを装着しながら会議等で音声通話をする人も多いと思いますが、TRUEFREE HF-10には通話時のノイズキャンセル機能もあります。
スピーカーから雑踏音を大きなボリュームで流しながら通話録音した結果がこちら。
バックグラウンドの雑音(特に人の話し声)も僅かに入っているものの、声が聞き取りにくいことはないので十分な性能。
音質も悪いわけではないので、外出中の音声通話はもちろん、仕事のミーティングやオンライン授業でも活躍できるでしょう。
TRUEFREE HF-10を実機レビュー
ここからは音質・ノイキャン以外の部分でTRUEFREE HF-10を実際に使ってみた様子をレビューしていきます。
ペアリングは探してタップするだけ
TRUEFREE HF-10のペアリングは超簡単。
購入後、電源を入れるとペアリングモードになるので、接続したいスマホやタブレット等のBluetooth設定で「TRUEFREE HF-10」を見つけてタップすればペアリング完了です。
なお僕が使った範囲では接続が不安定になることはありませんでした。
マルチポイント(デュアルデバイス接続)に対応
TRUEFREE HF-10は複数の端末と接続できるマルチペアリングはもちろん、デバイス間の切り替えが簡単なマルチポイントにも対応していました。
通常複数のデバイスとの接続を切り替えるには、接続中のデバイスとのペアリングを解除しなければ別のデバイスに接続できません。
マルチポイント接続に対応していれば、切り替え操作不要で音が流れているデバイスに勝手に接続してくれます。
例えばAndroidで音楽を聴いている時にiPhoneにLINEの音声着信があった場合、Androidの音楽再生が停止され、そのまま音声通話することができました。
2台目以降のデバイスと接続する場合には、音量+と−の同時長押しでペアリングモードになりますよ。
最大125時間の連続再生が可能なバッテリー持ち
スペックによるとEarFun Tune Proの連続再生時間は以下のとおり。
- ANC ON:85時間
- ANC OFF:125時間
ノイキャンOFFとは言え、1度の充電で125時間(約5日間)も使えるのは凄すぎ。
試しにANCを有効にした状態で9時間ほど連続再生してみたんですが、バッテリー消耗はたったの5%。
このペースでバッテリー消費していくと180時間使えることになっちゃうので不確かではありますが、とにかく十分すぎるほどのロングバッテリーです。
2〜3日の旅行だったら充電器を持って行く必要すらないでしょう。
なお、充電速度は公表されていませんが、10分の充電で8時間使える急速充電に対応しているそうです。
各種設定はTRUEFREEアプリで
TRUEFREE HF-10にはコンパニオンアプリ「TRUEFREE」があります。
- ノイキャン切り替え
- ゲームモード
- イコライザ調整
- ムービーモード
- イヤホンを探す
ホワイトノイズライブラリで環境音を聞くことができるのも面白いですね。
スマホとペアリングができていれば、自動認識してくれるので接続も簡単です。
ただ、初めてTRUEFREEを利用する時にユーザー登録の必要がある点は、ちょっぴり面倒くさいポイントかもしれません。
デバイスを探す機能
TRUEFREE HF-10は、Googleの「Find Hub(デバイスを探す)」には対応していないものの、アプリの「イヤホンを探す」機能で音を鳴らすことはできました。
ガジェット類って意外と室内で行方不明になってしまうことありません?僕だけ?
そんな時でも音を鳴らすと、すぐにイヤホンが見つかるから地味に便利です。
ゲームモード(低遅延モード)搭載
ワイヤレスイヤホン・ヘッドホンはBluetoothで音声データを伝送する使用上、どうしても遅延は発生してしまいます。
実際に試してみたところ、動画視聴については大きな遅延(音ズレ)を感じることはありませんでした。
ただし、ゲームはやっぱり厳しいめ。攻撃ボタンのタップから効果音がするまで、はっきり実感できるくらいのタイムラグが発生していました。
こんな時に使いたいのがゲームモード(低遅延モード)。
ゲームモードを有効にすると、タイムラグがかなり抑えられていました。
もちろん、トップランカーやゲームガチ勢の人には到底おすすめできませんが、僕のように軽くゲームするくらいであれば、普通に使えちゃうと思います。
TRUEFREE HF-10のスペック・仕様
TRUEFREE HF-10のスペックは以下のとおりです。
| サイズ | 165.9✕82.7✕195.6mm |
| 重さ | 240g |
| 再生時間 |
ANC ON :最大85時間 ANC OFF:最大125時間 |
| アクティブノイズキャンセリング | あり |
| 外音取り込みモード | あり |
| コンパニオンアプリ | あり |
| イコライザー | あり |
| 空間オーディオ | あり |
| 低遅延モード | あり |
| マルチポイント接続 | あり |
| 着脱検知機能 | なし |
| バッテリー容量 | 1,000mAh |
| 充電時間 | 10分の充電で8時間再生 |
| 充電端子 | USB Type-C |
| ワイヤレス充電 | 非対応 |
| Bluetooth Ver. | 6.0 |
| 通信距離 | 10m |
| 防塵防水 | なし |
| チップ(SoC) | 不明 |
| ドライバーサイズ | 40mm |
まとめ:TRUEFREE HF-10のメリット・デメリット・評価
TRUEFREE HF-10を実機レビューしました。
最後に本記事のおさらい。メリット・デメリット・評価を紹介いたします。
メリット・デメリット
TRUEFREE HF-10を買うべきメリットと、購入前にチェックしておきたい注意点は以下のとおりです。
| メリット | デメリット |
| ・購入しやすい価格 ・音質良好 ・ノイキャン強力 ・外音取り込み優秀 ・超長持ちバッテリー ・マルチポイント対応 ・イコライザーあり ・ゲームモードあり ・AUX対応 |
・防水性能なし ・操作カスタマイズ非対応 ・専用ケースなし |
評価
評価:(4点/5点満点)
TRUEFREE HF-10は、5,000円台とは思えない完成度の高いヘッドホンでした。
特に強力なノイズキャンセリングと迫力あるサウンドは、これまでイヤホンしか使ってこなかった人ほど驚きを感じるはず。
バッテリーも長持ちで、AUX有線接続やマルチポイント、イコライザーなど必要な機能はしっかり揃っています。
防水非対応や操作カスタマイズなし、専用ケースが付属しないといった割り切りポイントはあるものの、音質・ノイキャン・使い勝手の総合力は価格以上。
「初めてのヘッドホンはコスパ良く失敗したくない」
「静かな環境で音楽や動画に没入したい」
HF-10はそんなあなたにおすすめできるエントリーヘッドホンです。
TRUEFREEというメーカー名はまだ耳慣れないかもしれませんが、実際に使えばその実力がしっかり伝わります。
コスパ重視でヘッドホンデビューしたいなら、かなり有力な選択肢になるでしょう。



































































