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お世話になります。ガジェットブロガーのちびめがね(@chibimeganecom)です。
OpenRock E(オープンロック イー)をご提供いただきました。
OpenRockが手掛けたイヤーカフタイプのワイヤレスイヤホンです。
OpenRockは、香港発のオーディオブランドOneOdioのサブブランドとして2021年に誕生。スポーツやアクティブシーン向けに、耳をふさがず快適な装着感と高音質を両立した「オープンイヤー型イヤホン」を手がけています。独自のTubeBass™テクノロジーなど、OneOdioで培われた技術を活かし、現在はグローバル市場へと展開を拡大中です。
コロナ以降、生活スタイルの変化から「ながら聴き」に向いてるオープンイヤーイヤホンを使ってる人を見かけることが多くなりました。
いくつか種類がありますが、骨伝導・イヤーフックに次いでジワジワ人気が出ているのが、イヤリングのように耳に挟んで使うイヤーカフタイプ。
軽量で耳に負担がかかりにくく、「ながら聴きイヤホン」の完成形と言っても過言ではありません。
本記事でOpenRock Eを実際に使ってみた様子を詳しくレビューしていきます。
メリット | デメリット |
・快適な装着感 ・軽量コンパクト ・必要十分な音質 ・音漏れが少ない ・優秀な通話ノイキャン ・ゲームモード |
・機能が物足りない ・マルチポイント非対応 ・タッチカスタマイズ不可 ・ワイヤレス充電非対応 |
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OpenRock Eのデザイン・サイズ
まずはOpenRock Eの外観をチェックしていきましょう。
なお付属品はユーザーマニュアルのみ。
公式サイトにも掲載されているので、購入前にチェックしてもいいでしょう。
公式サイト>>User & Video Guide
デザイン
OpenRock Eのカラーバリエーションはホワイト・ブラックの2色展開。
このうち、ご提供いただいたのはホワイトです。
充電ケースは樹脂製で光沢のあるデザインながらも落ち着いた印象。細かなラメが散りばめられていて、光の加減によってはピンクっぽくも見えます。
正面にLEDを1つ搭載。バッテリー残量をザックリ表示してくれます。
背面には充電用のUSB Type-Cポートがありました。物理ボタンはありませんね。
上蓋を開けるとイヤホンのお目見え。
慣れれば難しくないんですが、置き方に若干クセがありました。
左右イヤホンの区別がないモデルも多いんですが、OpenRock Eは左右の区別あり。
左右反対には収納できないのでご注意ください。収納しようとしてもマグネットが反発してくっついてくれませんよ。
正しく収納すればカチッとくっついてくれます。簡単に落ちてしまうこともないでしょう。
イヤホンは耳に挟んで使用するイヤーカフタイプ。ケース同様に光沢はあるもののギラギラはしておらず優しく光るデザインです。
音が出てくるスピーカーと、充電端子などがある部分に分かれています。
接続ワイヤーは直径5mmのチタン製。よく動いてくれるのでサイズには困らないでしょう。
ワイヤーは樹脂でコーティングされているのですが、指にペタペタと張り付くような質感。ビニールっぽい感じがなんだか懐かしくもあります。
音が出るのはこの部分。もう片方には充電端子がありました。
イヤホンにもペアリングの状態を表示するインジケーターが搭載されています。
サイズ
OpenRock Eのサイズはコンパクト。
一般的なワイヤレスイヤホンよりは厚みがあるものの、他社製イヤーカフタイプに比べると小さく感じました。
重さも実測で43gと軽量。ポケットに入れて持ち歩けそうです。
イヤホンは一般的なイヤーカフタイプと同程度。
ペットボトルのフタに乗っかるくらいのサイズ感です。
重さも片耳4.6gと軽いので耳への負担が少なくて済みます。ワークアウト中はもちろん、長時間使用でも邪魔になることもありませんよ。
装着感
OpenRock Eはイヤーカフタイプのワイヤレスイヤホン。
耳のふちに挟んで使用します。
正面から見れば、イヤリングでも付けているかのような雰囲気。決して違和感のある見た目にはならないのでコーディネートの妨げになることもないでしょう。
眼鏡やマスクの邪魔になることもありませんし、帽子を被っていても普通に使えます。
耳を挟むと言っても、痛みを感じることなんかありません。軽いので装着しているのを忘れてしまうくらい快適です。
簡単に外れてしまうこともないのでワークアウトにもピッタリ。
骨伝導やイヤーフックなど他にもオープンイヤータイプのイヤホンを使ってきましたが、個人的に装着感の快適さはトップクラスです。
もちろん、過度に長時間装着し続ければそりゃ痛くはなります。耳のサイズも人によって違いますからね。どんなデバイスでもそうですが、使いすぎにはご注意ください。
OpenRock Eの音質をレビュー
ワイヤレスイヤホンを購入する上で最も重要なのが音質。
特にオープンイヤーイヤホンはどんな音がするのか気になる人も多いと思います。
ここからはOpenRock Eの音質や音漏れチェックしていきましょう。
低音も感じる十分な音質
OpenRock Eの音質は優秀。
注目ポイントは低音域の減衰がかなり抑えられている点。
通常オープンイヤータイプのイヤホンは構造上どうしても低音域が減衰してスカスカな音になりがちなんですが、OpenRock Eはしっかり残っていて、ドラムの音やベースの音を感じることができました。
これはOpenRock Eに搭載されている「LISOLite」の効果だと思います
LISOLiteはOpenRockイヤホンに搭載された独自の音響アルゴリズム技術で、クリアでバランスの良い高音質の音を実現します。音の歪みを抑えながら低音から高音まで幅広い周波数で純粋なサウンドを提供し、臨場感溢れる音響体験をサポートします。主にオープンイヤー型イヤホンに最適化されており、周囲の環境音を取り込みつつ安全に音楽を楽しめるのが特徴です。屋外スポーツや通勤利用に適した設計と組み合わせ、快適かつ高性能なリスニング体験を追求しています。
しかも骨伝導イヤホンのようなビリビリ震えてくすぐったい感覚もありませんよ。
中・高音域もクリアでパリッとした質感の音が綺麗に響いていました。
もちろん一般的なインイヤーイヤホンに比べるとスカスカ感はあるんですが、想像より何倍も音質は高いと思います。
安価なオープンイヤーイヤホンのような「音漏れを聴いている」ような感じは一切ありません。ちゃんと音がダイレクトに耳の中に届いてくれます。
周囲の音が聞こえながらも音楽を楽しめる。いわゆる「ながら聴き」でこれだけ音質が高ければ殆どの人は満足できるでしょう。
イコライザーで自分好みの音質にできる
OpenRock Eのコンパニオンアプリにはイコライザーが搭載されているので、音質調整が可能です。
用意されている3種類のプリセットのほか、カスタムイコライザーでは各音域-6から+6まで13段階の調節ができます。
もちろん低音域をさらに強めても良いですし、ボーカル・ギターなどの中音域を強調させても良いでしょう。好きなように自分好みのサウンドを作れるところが嬉しいポイントです。
音漏れが抑えられている
OpenRock Eは仕組み的には耳元でスピーカー音が流れている状態。
このため音量を大きくすれば当然音漏れが発生します。
接続するデバイスによって違いがあるので参考にしかなりませんが、音量30%程度で音漏れが始まり、80%程度で歌詞の内容が把握できるくらい聞こえてきます。
- 音漏れ開始
- 歌詞が聞き取れる
ただ、これまで使ってきたオープンイヤーイヤホンに比べて音漏れは抑えられている印象。
特に歌詞が聞き取れるほどの音漏れは、一般的なワイヤレスイヤホンと同程度の音量にしなければ発生しませんでした。
とは言え、音漏れは周りの人に迷惑をかけちゃうので音量には注意して使いましょう。
静かな部屋であれば音量25%程度でも十分音楽を楽しめますよ。
OpenRock Eを実機レビュー
ここからはOpenRock Eを実際に使ってみた様子をレビューしていきます。
探してタップの簡単ペアリング
OpenRock Eのペアリングは簡単です。
充電ケースの蓋を開けてイヤホンを取り出すとペアリングモードに。
あとは接続したいスマホやタブレット等のBluetooth設定で「OpenRock E」を見つけてタップすればペアリング完了です。
暫く使っていましたが接続が不安定になることは殆どありませんでしたよ。
片耳使用も簡単
OpenRock Eは片耳でも使用できます。
使い方は簡単で、使わないイヤホンをケースに収納するだけ。
左右のイヤホンに主従関係がないようなので好きな方を簡単に使えちゃいます。
仕事・勉強・家事などをしながら音楽を聞くのに片耳利用は便利。
小難しい設定をしなくてもすぐに使えるのでご安心ください。
各種設定はOpenRockアプリで
OpenRock Eにはコンパニオンアプリ「OpenRock」があります。
OpenRock Eの様々な設定が可能です。
- イコライザー
- タッチ操作設定
- ゲームモード
- 音声ガイダンス設定
- イヤホンを探す
- ファームウェアアップデート
スマホとペアリングができていれば、デバイスの追加から簡単に登録できるので使い方も簡単です。
ケース併用で最大28時間使えるバッテリー持ち
OpenRock Eは、スペックによると1回の充電で7時間の連続再生、ケースでの充電を併用すると最大28時間使用可能と、バッテリー持ちは優秀。
通勤・通学・ワークアウトなどの普段使いはもちろん、1日中使っても問題なさそうです。
また、充電速度もまずまずでフル充電までにかかる時間は1.5時間とのこと。
10分の充電で1時間使える急速充電(延命機能)にも対応していました。
やばい!寝落ちしてイヤホンの充電がない!
そんな場合でも、10分我慢すれば通勤・通学中に使えるので安心ですね。
なお、残念ながらワイヤレス充電には非対応でした。
タッチ操作のカスタマイズはできない
OpenRock Eは赤丸部分をタッチで音楽再生アプリ等の操作ができます。
- 左イヤホン
- 右イヤホン
ただし、昨日のON/OFF切り替えはできるものの、カスタマイズは不可。
頑張って覚えて使用するしかありません笑
なお、アプリには記載されていませんが、ペアリングモード中に5回タッチで工場出荷時へのリセットも可能です。
通話時のノイズキャンセリング
ワイヤレスイヤホンを装着しながら音声通話をする人も多いと思いますが、OpenRock Eには通話時のノイズキャンセル機能もあります。
スピーカーから雑踏音をそこそこ大きなボリュームで流しながらマイクで収録した音声がこちら。
ノイキャン効果が優秀。これなら通話相手が聞き取りにくいことはなさそうです。
マイクも僅かにこもり気味なものの悪くはないので、仕事でのちょっとした打ち合わせ程度であれば十分使えると思います。
ゲーム(低遅延)モード搭載
Bluetoothで音声データを伝送する使用上、ワイヤレスイヤホンに遅延はつきもの。
OpenRock Eは低遅延コーデックに対応していないので、どうしても遅延は発生してしまいます。
ただ、普通に使う分には遅延を実感することが少ないのでご安心ください。
例えば動画視聴をしていても、口の動きとセリフの音声とのリップシンクが気になることは殆どありませんでした。
とは言え残念ながらやっぱりゲームは厳しい・・・。攻撃ボタンのタップから効果音がするまでかなりの間が発生していました。
ただ、OpenRock Eには遅延を抑えるゲームモード(低遅延モード)があります。
ゲームモード有効にすると原神で感じていた「間」がかなり緩和されていました。
もちろん、それでも遅延がないわけではないのでトップランカーやゲームガチ勢の人には到底おすすめできませんが、僕のように軽くゲームするくらいであれば、普通に使えちゃうと思います。
デバイスを探す機能
OpenRock Eは、Googleの「Find Hub(デバイスを探す)」には対応していないものの、OpenRockアプリの「イヤホン検索」機能で音を鳴らすことはできました。
ワイヤレスイヤホンって意外と室内で行方不明になってしまうことありませんか?
僕は音楽聴きながら寝落ちしてしまって、起きた時になくなっていることが結構あります・・・。
そんな時でも音を鳴らすと、すぐにイヤホンが見つかるから地味に便利です。
防水性能は雨と汗を防ぐ程度
OpenRock Eが対応している防水性能はIPX4等級。
保護等級 | 保護内容 |
IPX4(防沫) | いかなる方向からの水の飛沫によっても有害な影響を受けない |
生活防水に毛が生えた程度なので強力ではありません。
それでもちょっとした雨とか、スポーツ時の汗ならしっかり守ってくれるので防水性能が全くないよりもずっと安心です。
このため、お風呂・シャワー・水泳等で使うのはやめましょう。水没させたら壊れます。
ポケットに入れたまま洗濯してしまうこともありますが、これもアウトなのでご注意ください。
水に濡れた場合は、よく乾燥させてから充電するようにしましょう。水分がある状態での通電は非常に危険です。
OpenRock Eはこんな人におすすめ
OpenRock Eは一般的なイヤホンとは異なり耳がオープンな状態で使います。
このため、じっくり音楽を楽しむ用途には向いていません。
そこでどんなシチュエーションで活躍してくれるのか紹介していきます。
日常生活に音楽を絶やしたくない人
OpenRock Eは耳を塞がないので、外部音が聞こえにくくなることがありません。
つまり、普段と何も変わらない生活をしながら音楽を聞き続けることができます。
音楽好きな人は、日常生活のどんな場面でも曲を聞いていたいと思っているはず。
もちろん一般的なイヤホンやスピーカーで音楽を流し続けることも可能です。
ただ、イヤホンだと周囲の音を遮ってしまいますし、スピーカーでの大音量は他の人の邪魔になってしまうことも・・・。
そんな時にOpenRock Eを使えば、普段の生活に自分専用のBGMを溶け込ませることができます。
屋外でワークアウトをしている人
ランニングやウォーキング中に好きな音楽を聞いてる人も多いと思います。
ただイヤホンやヘッドホンで音楽を聞いていると、周囲の音が聞こえなくて危険な場合も・・・。
後方から車や自転車が近付いてきているのに気付けませんからね?
そんな時にOpenRock Eが活躍。
耳がオープンの状態なので周囲の音をしっかり把握できて安心です。
テレワーク(在宅勤務)・オンライン授業をしている人
OpenRock Eは人の声が聞き取りやすい音質でマイク性能も優秀。
このためテレワークや在宅学習でのWeb会議・電話会議に向いています。
また作業や勉強をしながら音楽を聞いている人もいると思います。
イヤホンやヘッドホンでは電話やインターホンに気付けない場合もありますが、OpenRock Eなら、周囲の音もしっかり聞こえるのでその心配がありません。
赤ちゃん・小さなお子さんがいる人
お子さんのお昼寝の最中や、寝かしつけ後に音楽を聴きたい時にもOpenRock Eが重宝します。
スピーカー等で大きな音で音楽を聴いてしまうと、お子さんが起きてしまうかもしれません。
また、イヤホンやヘッドホンで音楽を聴いていると、お子さんの泣き声にすぐに気付けないこともあります。
そんな時にOpenRock Eを使えば、お子さんを起こさずに音楽を楽しむことができ、もしお子さんが泣いてしまった場合にも、すぐに気付いてあげられるので重宝するでしょう。
OpenRock Eのスペック・仕様
OpenRock Eのスペックは以下の通りです。
重さ | イヤホン:4g 総重量:42g |
再生時間 | イヤホンのみ:7時間 ケース込み:28時間 |
急速充電 | 10分の充電で1時間 |
バッテリー容量 | ケース:400mAh イヤホン:40mAh |
アクティブノイズキャンセリング | なし |
外音取り込みモード | なし |
コンパニオンアプリ | あり OpenRock |
イコライザー | あり |
空間オーディオ | なし |
低遅延モード | あり |
充電端子 | USB Type-C |
ワイヤレス充電 | 非対応 |
Bluetooth | Ver.6.0 |
マルチポイント | 非対応 |
防塵防水規格 | IPX4 |
ドライバー | 10mm |
対応コーデック | AAC,SBC |
公式サイト>>スペック
まとめ:OpenRock Eのメリット・デメリット・評価
OpenRock Eを実機レビューしました。
最後に本記事のおさらい。メリット・デメリット・評価を紹介いたします。
メリット・デメリット
メリット | デメリット |
・快適な装着感 ・軽量コンパクト ・必要十分な音質 ・音漏れが少ない ・優秀な通話ノイキャン ・ゲームモード |
・機能が物足りない ・マルチポイント非対応 ・タッチカスタマイズ不可 ・ワイヤレス充電非対応 |
評価
(4点/5点満点)
OpenRock Eは快適な装着感と軽量・コンパクトな設計が魅力的なイヤーカフイヤホン。
装着していることを忘れるくらいの軽さで、長時間の使用にも適しています。音質も必要十分で、クリアな中高音域に加え、適度な低音もしっかり感じられます。
音漏れも抑えられており、周囲の音を聞きながら安心して使えるほか、通話時のノイズキャンセリングも優秀でした。
一方で、価格を考えると機能面での物足りなさは否めません。
マルチポイント非対応、タッチ操作のカスタマイズ不可など、最新モデルとして欲しい機能が不足しています。基本性能はしっかりしていますが、もう少し高機能を求めるユーザーには物足りないかもしれません。
総じて、OpenRock Eは「快適な装着性とバランスの良い音質を手頃な価格で求めるユーザー」に適していると言えます。
性能と価格のバランスを重視する方にはおすすめですが、機能性重視の方は他モデルと比較した上での選択が望ましいでしょう。