チルチルミチルってなんか不思議で可愛い響きの言葉ですよね。
でもあなたは「チルチルミチル」の意味をご存知ですか?
実はチルチルミチルとは物語の登場人物の名前なんですよ。
ではこのチルチルミチルとはいったい何者なのでしょうか?
本記事では「チルチルミチル」の言葉の意味と、チルチルミチルが登場する物語について解説いたします。
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チルチルミチルとはどんな人物なのか?
チルチルミチルは1人の人間の名前ではありません。
ベルギーの詩人モーリス・メーテリンクが作った童話劇「青い鳥」に登場する主人公の兄妹の名前です。
兄・・・チルチル
妹・・・ミチル
チルチルミチルとは「チルチル」と「ミチル」2人の名前を合わせてできた言葉なんです。
ではこのチルチルとミチルが登場する「青い鳥」とはどんなお話なのか紹介いたします。
チルチルミチルが登場する童話劇「青い鳥」のあらすじ
クリスマス・イブのある夜、山小屋で過ごすチルチルとミチルのところに怪しい老婆がやってきます。
老婆には病気で足が悪い娘がいて、「青い鳥」が見つかれば娘が幸せになると言い、2人に「青い鳥」を探すようにお願いします。
特別な力を持った奇妙な帽子を老婆から貰い、二人は青い鳥を探す旅にでかけます。
しかし、青い鳥はどこにも見つからず、二人は家に帰ってきます。
哀しみに暮れていると、チルチルとミチルが飼っていた茶色い鳥が青い鳥に代わっていきました。
幸せというものは、探し回らなくても、自分の近くにあるものだ。
作者モーリス・メーテリンクは「青い鳥」の話を通して、幸せの在りかについて伝えたかったんですね。
・・・と、言われているのですが、実は「青い鳥」の物語にはさらに続きがあるんです!
チルチルミチルが登場する童話劇「青い鳥」の本当の結末とは?
では、その後の物語を紹介いたします。
青い鳥が見つかったと喜ぶチルチルとミチルですが、そのうち青い鳥の取り合いを始めます。
そして取り合いをしている2人の隙をついて、青い鳥は窓から逃げ出してしまうのです。
チルチルはこう呟きます。
「誰か、あの鳥を見つけて、僕たちのところへ返してください。僕たちが幸せに暮らすためには、あの青い鳥が必要なのです。」
ここで物語は終わります。
自分のすぐそばにあったはずの幸せが逃げ出してしまうというなんとも悲しい結末ですよね。
あなたは物語の結末をどのように受け止めましたか?
モーリス・メーテリンクが「青い鳥」で伝えたかったこと
作者モーリス・メーテリンクは「青い鳥」の物語で何を伝えたかったのでしょう。
僕は次のように解釈しました。
最後の場面でチルチルとミチルは「幸せ」の象徴である「青い鳥」を取り合います。
本来「幸せ」は誰かのものではなく、みんなで分かち合うものですよね。
チルチルとミチルが取り合い、奪い合うことで「幸せ」は逃げてしまいました。
また、「幸せ」の価値は人によって様々です。
物語の最後で、チルチルは「自分たちが幸せに暮らすにはあの青い鳥が必要だ」と言っています。
つまり、チルチルとミチルは「幸せ」の価値を「青い鳥」にしか見いだせなくなりました。
作者モーリス・メーテリンクは「青い鳥」の物語を通して「幸せ」に執着してはいけないと伝えたかったのではないでしょうか。
まとめ:チルチルミチルの意味は「青い鳥」に登場する兄妹の名前です
「チルチルミチル」の言葉の意味と、チルチルミチルが登場する物語について解説いたしました。
チルチルミチルは童話劇「青い鳥」に登場する主人公、チルチルとミチルの名前です。
「青い鳥」の物語は実は意外な結末で「幸せ」の意味を突き付けられる、深い内容のものでした。
チルチルとミチルは幸せに執着してしまい、その象徴である「青い鳥」は逃げ出してしまいました。
固執するほどではない「小さな幸せ」を毎日感じることが本当の「幸せ」なのかもしれませんね。