UnihertzのJelly 2を海外クラウドファンディングサイトKickstarterで支援購入しました。
以前購入してこちらの記事でレビューしたJelly Proの後継機。
Jelly Proはただ小さいだけの「おもちゃスマホ」でしたが、Jelly 2は性能が大幅アップ!
- 3インチ(480×854)
- SoC HelioP60搭載
- RAM 6GB/ROM128GB
- バッテリー容量 2,000mAh
- 1600万画素 リアカメラ
- 800万画素 インカメラ
さらに日本向けに販売されるモデルには、Felica(おサイフケータイ)も搭載されています。
実際に使ってみたところ、小さいながらもちゃんとスマホになっていて、基本性能は悪くない感じでした。
メインのスマホとして使うのは正直なところ厳しいですが、使い分けができるのであればおすすめできるコンパクトスマホです。
本記事では、Unihertz Jelly 2を実機レビューいたします。
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Unihertz Jelly 2のデザインと付属品
Jelly 2はUnihertzが販売している、超ミニサイズのSIMフリースマホです。
Unihertzでは、Jelly 2の他にもコンパクトで面白いスマホを多数販売しています。
公式サイト>>Store
Jelly 2にカラーバリエーションはなくDark Green1色のみ。
光沢のあるメタリックなデザインでかっこいいですが指紋は目立ちます。
サイズは95mm × 49.4mm × 16.5mmと極小で手のひらに収まるサイズ感です。
近くにあったリップスティックと比較してもこんな感じ。このサイズ感にハマる人は結構いるんじゃないかなーと思います。
ちなみに1世代前のJelly Proより少し大きくなっています。
重さも約110gと超軽量。専用ケースを付けたとしても120gしかありません。
背面にはカメラ、フラッシュ、指紋認証センサー。そしてFelicaマークがしっかり記載されています。
カメラ部分だけはマットな質感で他の部分と異なるデザインです。
右側面には、電源ボタン、マルチファンクションボタン、カードスロット、USBポートを搭載。
カードスロットはMicro SDカードとの排他的利用タイプです。
- SIMカード2枚
- SIMカード + Micro SDカード
どちらか一方の使い方になります。
USBポートはType-Cでした。
左側面には音量ボタンのみ。
本体下部にはスピーカーとマイクがあります。
上部には3.5mmイヤホンジャック、サブマイク、IRコントローラー(赤外線リモコン用)。
僕はワイヤレスイヤホンを使いますが、イヤホンジャック搭載が嬉しい人も多いはず。
Jelly 2の付属品は以下のとおりです。
- クイックスタートガイド
- 保証書
- SIMピン
- 充電器
- USBケーブル
- ディスプレイ保護フィルム
- 専用ケース
- ストラップ
ディスプレイ保護フィルムは、最初から貼り付けてあるものの他に予備が1枚。
本体にはストラップホールはありませんが、付属のクリアケースに取り付けることができます。
なおJelly 2用のケースや保護フィルムは他社からも発売されているようです。
充電器は最大7.5W出力のもので、日本向けに販売されているので海外製のスマホには珍しくPSEマークがしっかり掲載されています。
本体側面にUSBポートがあるので充電ケーブルもL字型です。こういう小さな拘りが嬉しいですよね。
Unihertz Jelly 2のスペック
次にJelly 2のスペックを見ていきましょう。
サイズ | 95*49.4*16.5mm |
重さ | 約110g |
ディスプレイ | 3インチ 液晶ディスプレイ SD(480×854) 329ppi |
リフレッシュレート | 60Hz |
OS | Android 10 |
CPU | MediaTek Helio P60 |
GPU | ARM Mali-G72 MP3 |
RAM | 6GB LPDDR4X |
ROM | 128GB |
外部ストレージ | 対応(Micro SD) |
アウトカメラ(メイン) | 1600万画素(ƒ/1.7 絞り値 ) |
インカメラ | 800万画素 (ƒ/2.8 絞り値) |
ビデオ(アウトカメラ) | FHD/HD/VGA/CIF |
ビデオ(インカメラ) | HD/VGA/CIF/QVGA |
バッテリー | 2,000mAh |
ポート | USB Type-C |
生体認証 | 指紋認証 |
対応SIM | 物理SIM×2 |
DSDV | 対応 |
対応Band | 【GSM】Band 2/3/5/8 【WCDMA】Band 1,2,4,5,6,8,19 【TDS】Band 34/39 【CDMA】BC0/BC1 【FDD-LTE】Band 1/2/3/4/5/7/8/12/13/17/18/19/20/25/26/28A/28B/66 【TD-LTE】Band 34/38/39/40/41 |
Wi-Fi | 802.11a/b/g/n/ac |
Bluetooth | Ver.4.2 |
イヤホンジャック | あり |
スピーカー | モノラル |
FMラジオ | 対応 |
防塵防水 | なし |
NFC | 対応 |
FeliCa(おサイフケータイ) | 対応 |
ワイヤレス充電 | 非対応 |
OS
Jelly 2に搭載されているOSはAndroid10です。カスタマイズされているものは見当たらないのでピュアAndroid状態。
アプリはホーム画面に全て並んでいてアプリドロワーはありません。
いくつかオリジナルアプリがインストールされていました。
例えばアウトドアやワークアウトなどで使える「ツールボックス」。
カメラに指を置くことで簡単な心拍計測できるのは面白いですね。
また、本体上部にIRコントローラーが搭載されており、家電等のリモコン代わりに使う機能まであります。リモコンってすぐに行方不明になるので意外と重宝するかも。
対応Band(4G)
対応Bandはかなり豊富です。
スペックを見る限り、docomo・ソフトバンク・au・楽天いずれの回線にも対応しています。
各社のプラチナバンド(速度は遅めだけど繋がるエリアが広い)にも対応しているので、使えない地域は少ないと思います。
ただし、auと楽天についてはBandに対応していても接続できないことが多いのでご注意ください。
僕は実際に「LINEモバイル(ドコモ回線)」「y.u mobile(ドコモ回線)」のSIMカードを挿入してみましたが、問題なく使えました。
https://chibimegane.jp/y-u-mobile-review/
SIMカードを設定した直後は3G回線しか拾わない状態なのですが、再起動してしばらくすると4G回線を掴むのでご安心ください。
残念ながら人気機能の「防水」「ワイヤレス充電」には非対応ですが、メインスマホで使わないとしたら十分充実しているのではないでしょうか。
なんと言っても、おサイフケータイ対応ですからね!
Unihertz Jelly 2の使用感レビュー
ここからはJelly 2を実際に使ってみた様子をレビューしていきます。
技適マーク
海外製のスマホを使う前に確認したいのが技適マークの表示。技術基準適合証明を受けていなければ日本国内で使用することができません。
Jelly 2は設定画面内で技適マークを確認できたので安心して使えます。
ディスプレイ
Jelly 2のディスプレイは3インチの液晶。
画面解像度は480×854のSD画質なのですが、ネットサーフィンやSNSくらいであれば困りませんね。
視野角も広めで、きつい角度でもしっかり表示されています。
ただ、さすがにこのサイズ感での動画視聴やゲームは厳しいです・・・。
ネットサーフィンやSNSの時に文字が小さいと感じる場合には、設定からサイズ変更可能です。
何度も言いますが本当に小さいので過度な期待は禁物。6インチ前後のディスプレイが主流の現在の状況だと、衝撃的なサイズ感になります。
ちなみにWidevineはL3なので、Netflixの再生仕様はSD画質になっていました。(L1だとしてもSD画質だけど・・・。)
文字入力
ディスプレイが小さいので、文字入力がちゃんとできるのか心配な人もいると思います。
確かに入力しにくい部分はありますが慣れれば問題ない感じです。フリック入力であれば誤入力してしまうことはないでしょう。
ただ、Qwertyキーボード入力は小さすぎるのでちょっと難しいかも・・・。
ID・パスワードの入力にモタついてしまうことがあるので、ご注意ください。
指紋認証
Jelly 2には背面に指紋認証センサーが搭載されています。
指先をタッチするだけでロック解除されるのは、やっぱり便利。
マスクを付ける機会が多い現環境なら、指紋認証を搭載しているスマホが良いですよ。
フロントカメラを利用した顔認証も搭載されていますが、暗所ではロック解除できないのでおすすめできません。
AnTuTuベンチマークスコア
スマホの基本性能を数値化できるのがベンチマークテスト。
最も有名なAnTuTuを使ってみたところ、総合スコアは165476ポイントでした。スコア的には、最低限の基本性能を持ったエントリーモデルということになります。
メインスマホにするには残念な結果ですが、Jelly 2の用途を考えれば十分すぎるスコアだと思いました。
同じSoC(CPU)を搭載しているのが中華スマホOukitel C21。実際にレビューしているのですが、ゲームさえやらなければ十分サクサク動いてくれてましたよ。
ちなみに前モデルJelly ProのAnTuTuスコアは43261ポイントですからね?
どれだけJelly 2がパワーアップしたのか、お分かりになると思います。
Jelly 2でゲームをやろうと思う人はいないと思いますが、参考までにPUGB Mobileでのグラフィック性能は最高でも「スムーズ」「高」でした。
動作性能
スコアだけ見てもあまり参考にならないので動作性能を見ていきましょう。
アプリの起動速度を僕がメインで使っているGoogle Pixel 5と比較してみました。Pixel 5のAnTuTuベンチマークスコアは28万点くらいなので、数値的には2倍の性能となります。
まじか!と思わず声をあげてしまうような結果に。画像の読み込みに若干時間がかかるものの、Pixel 5と大差はありません・・・。
これくらいサクサク動いてくれるのであれば、ネットサーフィンするくらいならストレスなく使えますね。
さすがにTwitterのスクロールは、Pixel 5のほうが滑らかでした(安心)。
こちらの動画でもう少し長くJelly 2を使っているので、参考に御覧ください。
AnTuTuストレージテスト
AnTuTuでストレージ速度のテストをした結果がこちらです。
読み込み書き込みともに、そんなに早くはありません。ただメモリを6GBも積んでいるので、本体やアプリの起動が遅いとは感じませんでしたよ。
バッテリー性能
Jelly 2のバッテリー容量は2,000mAh。
PC MARKというアプリで、バッテリー残量100%から20%まで消耗する時間を計測した結果、6時間54分でした。
一般的なスマホに比べれば短いのですが、僕個人としては大満足。サブスマホとして使うくらいなら、途中充電しなくても1日もってくれそうな性能です。
というのも、前機種のJelly Proのバッテリー性能が低すぎてやばかった・・・。
これに比べたら大きな進歩と言えると思います。
なお、20%から100%になるまでの充電時間は、だいたい2時間くらいでした。
付属の充電器・充電ケーブルを使えば7Wくらいで充電できていましたよ。
カメラ性能
Jelly 2のカメラ性能は中の下くらい。ちょっとした記録程度には使えますが、高画質の写真撮影は厳しい感じです。
いくつか撮影してみたので作例を御覧ください。
あいにくの空模様でしたが、こちらがメインカメラで撮影した写真。
マクロ機能はありませんが、このくらいまでなら寄れます。
望遠はデジタルズームが4倍まで。撮影中にディスプレイで指を広げると拡大可能です。
ポートレイト撮影も夜景モードもありません。試しに夜間撮影もしてみましたが、光が少なくなるほど画質は劣化していきます。
こちらは動画撮影した様子です。日中の撮影ならそこそこ綺麗なのですが、デジタル手ブレ補正機能を使うと画質が劣化してしまいました。
また、動画についても夜間撮影は苦手なようです。
本体サイズが超コンパクトながらも、良く撮れてるじゃん!っていうのが僕個人の感想です。カメラ機能を求めてJelly 2を購入する人は、あまりいないと思いますしね。
Felica(おサイフケータイ)機能
Jelly 2日本モデルの最大の特長は、Felicaが搭載されていること。
これはとっても嬉しい機能です。
実際に「モバイルPASMO」「iD」で試してみましたが、全く問題なく使えました。
こちらの動画は、自動販売機のタッチ決済でJelly 2を使っている様子です。
なお、デフォルトの設定ではFelicaが使えない状態になっているのでご注意ください。設定の中から機能を「ON」にしてあげる必要があります。
また、Jelly 2には「モバイルSuica」と「モバイルPASMO」のどちらか1つしか入れることができないので注意が必要です。
PASMO公式サイト>>モバイルSuica・PASMO対応機種一覧
小さいながらもしっかりFelicaに対応。Jelly 2こそ真の「おサイフケータイ」と言って良いのではないでしょうか。
プログラマブルボタン(マルチファンクションキー)
Jelly 2の電源ボタンの下には、プログラマブルボタンがあります。
スマートキーになっているので、機能やアプリを割り当てれば簡単に起動可能です。
- 1回押す
- 2回押す
- 長押し
最大3つまで機能・アプリ起動を割り当てることができます。
長押し「ライト点灯」、1回押し「カメラ起動」、2回押し「スクショ撮影」を割り当てて見た様子がこちらです。
Unihertz Jelly 2のデメリット・イマイチなところ
Unihertz Jelly 2を使ってみて、イマイチだと感じたのは以下の2つです。
- 指紋認証の精度が低い
- 5GHzのWi-Fiに接続できない
- タッチ式ホームボタンがある
1つずつ紹介していきます。
指紋認証の精度が低い
Jelly 2の指紋認証センサーは、精度がそんなに高くないようです。一発でロック解除してくれることは殆どありません。
通常人差し指の指紋を登録すると思いますが、色んな角度で指紋登録することをおすすめします。
マスクを付けない環境であれば、顔認証のほうが楽かもしれませんね・・・。
早くロック解除したい時にエラーが出ると、ちょっとイラッとしてしまいますよ。
5GHz帯のWi-Fiに接続できない
Jelly 2は、2.4GHz帯・5GHz帯どちらのWi-Fiにも対応しているはずなのですが、5GHz帯のWi-Fiにうまく接続できませんでした。
一応対応しているので認識してくれるのですが、何度試しても接続してくれません。
僕が購入した端末の不備かもしれませんし、自宅ルーターとの相性かもしれません。
2.4GHz帯であればちゃんと接続できるので実害はありませんが、ちょっと残念なポイントでした。
タッチ式ホームボタンがある
Jelly 2にはディスプレイの下にタッチ式のホームボタンが搭載されています。
これ自体があるのは特に不便なポイントではないのですが、ホームボタンを使わなくてもスワイプジェスチャーでホームに戻ったり、ブラウザバックすることも可能なんです。
スワイプジェスチャーに対応しているのであれば、わざわざホームボタンを搭載する必要はなかったのになーと思いました。
まとめ:Unihertz Jelly 2はこんな人におすすめ!
UnihertzのコンパクトスマホJelly 2をレビューしました。
前機種Jelly Proから大幅な性能アップ。基本動作も良く、バッテリーも長持ちになって満足できるスペックになっています。
おまけに日本向けモデルであれば、Felicaまで搭載している充実っぷり。
ただ、Jelly 2をメインスマホとして使うのは、やはり難しいでしょう。
そこで、僕は以下の使い方をおすすめします。
ワークアウト専用機にする | ランニングやジョギング用のスマホにJelly2がおすすめ。 大きなスマホを持ち歩くのは大変でも、Jelly 2ならコンパクトで軽いので邪魔になりません。 緊急時にはおサイフケータイが活躍してくれますし、GPSも搭載されているのでアクティビティの記録もバッチリ!音楽再生アプリをインストールすれば、ワークアウト中にも使えますね。 |
おサイフケータイ専用機にする | 最新の高性能スマホの中には、Felica非搭載のものも多くあります。 そこで、Felica(おサイフケータイ)用にJelly 2を使ってみましょう。 コンビニでのちょっとした買い物くらいなら、Jelly 2さえ持っていけばOKです! |
ちなみに僕はおサイフケータイ専用機として、支払いやPASMO定期券としてJelly 2を使っていこうと思います。