完全ワイヤレスイヤホン「EarFun Air」をレビュー用にご提供頂きました。
- 5,000円台と低価格ながらも完成度が高い!
- イヤホンのフィット感が素晴らしい!
- フラット寄りで臨場感のある音質がGOOD!
- 装着検知機能が便利!
- 最大35時間再生のロングバッテリー
- ワイヤレス充電もできちゃう!
- ノイキャン&外音取り込み機能はありません
- コンパニオンアプリもありません
1週間ほど実際に使ってみましたが、5,000円台で買えるイヤホンとは思えないくらい優等生で、音質も含めてユーザーに対する優しさを感じる完全ワイヤレスイヤホンでした。
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EarFun Airとは?スペックをチェック!
EarFun Airは、中国メーカー「Earfun Technology (hk) Limited」の左右独立型完全ワイヤレスイヤホンです。
2018年に設立された新しいブランドで知名度は高くありませんが、2020年には著名な2つのアワードを受賞し今後人気が出ることが予想されます。
- iF デザインアワード 2020
- CES イノベーションアワーズ 2020
EarFun Airの基本スペックは以下のとおりです。
再生時間 | 最大7時間 ケース併用時最大35時間 |
充電時間 | ケース:2時間(USB-C) 3.5時間(ワイヤレス充電) イヤホン:1.5時間 |
バッテリー容量 | ケース:500mAh イヤホン:55mAh |
充電端子 | USB Type-C |
ワイヤレス充電 | 対応(Qi規格) |
サイズ | ケース:53.3mm × 52mm × 34mm |
重さ | ケース:約60g イヤホン:約5.35g |
Bluetooth | Ver.5.0 |
防水規格 | IPX7 |
チップ(SoC) | Airoha AB1536 |
Bluetoothプロファイル | AVRCP、A2DP、HFP、HSP |
対応コーデック | AAC,SBC |
ドライバーサイズ | 6mm |
周波数応答 | 20Hz-20KHz |
インピーダンス | 不明 |
SoCにAiroha社のチップセットが採用されているので、残念ながらオーディオコーデックにaptXは非対応。
ただ実際に使ってみて遅延をそれほど感じなかったので、気にしなくても良いかもしれません。
音質に関しては言わずもがな。SBC・AAC・aptXで音質の違いがハッキリ分かる人なんて殆どいませんからね。
EarFun Airのデザインと付属品
まずEarFun Airの外観を見ていきましょう。
カラー展開は黒と白の2色ありますが、ご提供いただいたのは白。
光沢のあるプラスチック製になっております。
黒だと指紋や皮脂汚れが目立ってしまいそうですが、白なら問題なし。
ただその分、色汚れには弱そうですね。
さすがiFデザインアワード受賞製品。
丸みがかったデザインがとっても可愛いので、女性でも違和感なく使えると思います。
ケース上部にはブランドロゴマーク。「u」の文字がスマイルになっているように見えませんか?
底面には充電用のUSB-Cポートと、仕様や各種認証マークの印字。
技適はもちろん、PSEマークもしっかり表示されているので日本で使っても何の問題もありません。
ケース正面にはバッテリー残量を表示するLEDインジケーターが搭載されています。
大きさは53.3mm × 52mm × 34mmと手のひらサイズでコンパクト。
イヤホンを含めた総重量も57gと軽いので持ち運びにも便利です。
イヤホンは縦に挿入するように収納します。
イヤホン挿入口の上にあるのは設定ボタン。
普段使うことはありませんが、ペアリングをリセットする時にボタンを長押します。
マグネットでしっかり固定されているので逆さまにしても落ちてきません。
慣れるまでケースからイヤホンを取り出しにくいと感じるかもしれませんが、正面を摘むと取り出しやすいですよ。
イヤホンには足のように伸びたスティックがあり、耳の穴に直接挿入するカナルタイプ。
重さは片耳5g程度と軽めです。
EarFun Airの付属品は以下のとおり。
- マニュアル(日本語あり)
- 充電ケーブル
- イヤーピース
充電ケーブルはUSB-A to USB-Cのもの。
充電器は付属していないのでご注意ください。
ただ充電にそれほど大きな電力を使用しないので、スマホ等に付属の充電器を代用すれば良いと思います。
イヤーピースは元から付属されているものを含めて4サイズ。
交換も簡単で、イヤーピースの傘部分をひっくり返して引き抜けば簡単に外れます。
長さが少し短めですが他社製のイヤーピースも使えそうです。
EarFun Airを実際に使ってみた様子をレビュー!
ここからはEarFun Airを使ってみた様子を紹介していきます。
5,000円台で購入できる完全ワイヤレスイヤホンの実力をご確認ください。
ペアリングは簡単!探してタップするだけ
EarFun Airのペアリングはとっても簡単です。
箱を開けるとこんな風にケースとイヤホンが別々に封入されています。
ケースにイヤホンをセットして、蓋を開けると「ペアリングモード」に。
イヤホンのLEDが「青」の点滅ならOKです。
ここからはスマホ等の接続デバイスでの操作です。
Bluetooth設定で「EarFun Air」を探し、タップして接続。
これでペアリングが完了。簡単ですよね?
一度ペアリングしてしまえば、次回以降は自動接続してくれます。
ケースの蓋を開けると接続、イヤホンをケースに戻して蓋を閉めれば切断です。
また、EarFun AirはAiroha社のMCSyncを採用している「左右同時伝送」イヤホンなので、片耳での使用も楽々。
ペアリングさえしてしまえば、左右いずれかのイヤホンだけでも簡単に使えます。
耳にフィットする装着感!ノイキャンなくても大丈夫
イヤホンの装着感は耳の形に左右されるので評価が難しい部分ですが、僕の耳にはめちゃくちゃ合っていました。
イヤホンを耳の中に入れると吸い付くようにフィットしてくれます。
装着後に少し前方に回してあげるのがポイント。
フィット感が強いと隙間を埋めてくれるので耳栓のように遮音性能が高くなります。
このため、イヤホン自体のノイズキャンセリング効果(パッシブノイズキャンセリング)により周囲の騒音が聞こえづらくなります。
EarFun Airにはアクティブノイズキャンセリング機能はありませんが、音楽を再生していれば周囲の雑音は殆ど気になりません。
遮音性が高いとカナル型イヤホン特有の「閉塞感」が強くなります。
苦手な人もいると思いますので、ご注意ください。
イヤホンでタッチ操作可能!曲戻しできないけど・・・
EarFun Airは、イヤホンの赤丸部分をタッチすることで音楽再生アプリや通話をコントロールできます。
操作内容は以下のとおりです。
音楽の再生/停止 | 左右どちらかを2回タッチ |
曲送り | 右を3回タッチ |
音量を上げる | 右を長押し |
音量を下げる | 左を長押し |
電話に出る/切る | 左右どちらかを2回タッチ |
着信拒否 | 左右どちらかを2秒長押し |
音声アシスタントの起動 | 左を3回タッチ |
1回タッチでは何の操作もできないのですが、これは誤タッチ防止のためでしょう。
残念ながらEarFun Airにはコンパニオンアプリがないので、タッチ操作の割り当てをカスタマイズすることはできません。
また、個人的に「曲戻し」できないのは残念でした。
同じ曲をもう1回聞きたくなることが多いので、そういう場合に曲戻しって便利なんですけどね・・・。
装着検出機能搭載!外音取り込みなくても大丈夫
EarFun Airには「装着検知機能」が搭載されています。
近接センサーがイヤホンの装着を感知する機能です。
イヤホンを外せば音楽が止まり、再度イヤホンを装着すると音楽が再開。
AirPods Proにも同じ機能が搭載されていたのですが、まさか5,000円台のイヤホンでも使えるとは思ってもみませんでした。
センサーの反応もまずまずと言ったところで、殆ど失敗することなく検知してくれます。
EarFun Airには外音取り込み機能はありませんが、装着検知機能があれば必要ないんじゃないでしょうか。
結局、人と話す時ってサッとイヤホンを外したほうが早かったりします。
そんな時に自動で音楽が止まり、会話が終わって再び装着すれば再開するので超便利です。
優しく臨場感のある音質でしっとり音を楽しめる
EarFun Airの音質は、フラットでクリアな印象を受けました。
いわゆるドンシャリ系とは少し異なる雰囲気です。
ボーカルやアコースティックギターのような中音域が鮮明に聞こえてきます。
かと言って低音域が弱いわけではありません。
ボンッ!ズンッ!のようにアグレッシブで強調されすぎた音ではなく、丁寧にしっかりドンッ!と響いてくれるので迫力を感じます。
その反面、高音域の表現は少し弱めでインパクトに欠けるかもしれません。
また、音の解像度についても概ね上々なんですが、コスパ重視のイヤホンにありがちな点で「チ」や「サ行」のような音が散らばってしまう傾向があります。
音場はそれほど広くないものの、1つ1つの音色が適切な距離を保っているので、どこでどんな音が鳴っているのか分かりやすく、臨場感があります。
例えばボーカルと言っても1曲の中に色んな種類がありますよね?
メインボーカル・バックボーカル・コーラス・ハモリ。
これらの違いを聞き分けやすいのが、EarFun Airの特長です。
色んな曲を試しに聴いてみたところ、EarFun Airには、しっとり歌い上げてくれるような楽曲がマッチしていました。
もちろん、楽曲自体が重低音を前面に押し出しているものは、EarFun Airでも正確に聴こえるのでものすごい迫力になりますね。
エレクトリックなEDMやHIPHOPだとその傾向が特に強く、低音重視のイヤホンに様変わりするようで面白いポイントです。
残念ながらEarFun Airにはコンパニオンアプリがないので、音質のカスタマイズができません。
本来の音質で十分満足できるとは思いますが、自分好みの音質を作りたいと考えている人には不向きです。
最大35時間のロングバッテリー!急速充電も可
EarFun Airはバッテリー性能が優秀です。
イヤホン単体で最大7時間の連続再生可能で、ケースでの充電を繰り返せば最大35時間もちます。
しかも、バッテリー残量がなくなってしまっても10分充電すれば2時間使えるようになるので、充電し忘れた時でも安心です。
実際に使ってみたところ、音楽再生なら全然バッテリーが減らない印象でした。
ただ、動画再生やZoomなどのWebミーティングに使用すると、ややバッテリーが早く減るようです。
なお、ケースのバッテリー残量が分かりにくい点がイマイチなポイント。
ケースに搭載されているLEDランプは1つで、色によってバッテリー残量を判断します。
緑 | バッテリー残量30%以上 |
オレンジ | バッテリー残量30%未満 |
赤 | バッテリー残量10%以下 |
赤点滅 | バッテリー残量1%以下 |
イヤホン単体のバッテリー残量は、スマホの画面でチェック可能です。
ワイヤレス充電Qiに対応している!
EarFun Airはワイヤレス充電規格Qi(チー)に対応しているので、置くだけ充電が可能です。
充電時間は有線にくらべると長くなってしまうものの、便利すぎて1度使ったら止められません。
使う時も充電する時もワイヤレス。
これぞ「真の完全ワイヤレスイヤホン」と言っていいでしょう。
IPX7等級の防水性能が心強い
EarFun Airの防水性能は強力です。
一般的に汗や雨に強いIPX4等級くらいあればワイヤレスイヤホンとしては十分ですが、EarFun AirはIPX7!
水深15cm~1mで30分間水没させても浸水することがない程の強さ。
実際に水に落としてみましたが、壊れる気配は一切ありませんでした。
不注意で水没させてしまっても、これなら安心です。
なお水に濡れた場合は、危険なので必ず乾燥させてから充電するようにしましょう。
また、防水性能が高いと言ってもシャワーやプールで使えば壊れてしまうので、ご注意ください。
音楽・動画の遅延は気にならない(ゲームは厳しい)
ワイヤレスイヤホンにつきものなのが遅延。
電波で音声信号を飛ばす仕様上、どうしても遅延は起こってしまいます。
EarFun Airを実際に使ってみた感じでは、音楽再生や動画視聴での遅延は殆ど気になりませんでした。
映画を観ていても、俳優の口の動きと音声にズレが生じることはありません。
ただ、ゲームをプレイする時は使用しないほうが良さそうです。
普段あまり音ゲーってやらないのですが、試しに「ディズニーミュージックパレード」をやってみたところ、些細なズレが積み重なってまともにプレイできませんでした・・・。
ワイヤレスイヤホンでゲームをプレイするなら、低遅延モードが搭載されているものが良いでしょう。
同じEarFunのイヤホンならEarFun Free Proが低遅延モード搭載モデルです。
マイクのノイズキャンセリングは結構利く
EarFun Airにアクティブノイズキャンセリング(ANC)は搭載されていませんが、通話時のマイクにはノイズキャンセリング機能があります。
実際に使ってみたところ、雑音や風の音は綺麗にカットしてくれました。
ただ少し音がこもって小さく聞こえてしまうようなので、ご注意ください。
屋外で通話する時に便利なものの、声はハッキリ大きめに話す必要がありますね。
EarFun Airのレビューまとめ
EarFun Airをレビューいたしました。
5,000円台と購入しやすい価格帯ながらも完成度が高くて超優秀!
初めての完全ワイヤレスイヤホンにもおすすめです。
また、現在2~3,000円のワイヤレスイヤホンを使っている人が、ワンランク上のモデルにチャレンジしたい場合にもピッタリなんじゃないでしょうか。
ノンキャン・外音取り込み機能は搭載されていませんが、イヤホンの装着感と装着検知機能である程度ならカバーできそうです。
臨場感のある音質で心地よく音を楽しめますが、コンパニオンアプリがないので自分好みにカスタマイズできない不自由さを感じることがあるかもしれません。
ただこの点は、普段使っている音楽再生アプリにイコライザーが搭載されていれば解決できるでしょう。
何度も言いますが、5,000円台で購入できる完全ワイヤレスイヤホンとしては付加価値が多く音質も優れているので、コスパが高いと言い切れます。
あなたも是非使ってみてください!