1MORE ComfoBuds Zをご提供いただきました。
1MORE EVOに続いて2台目の1MORE製ワイヤレスイヤホン。
ただ、本記事で紹介するComfoBuds Zは、睡眠時の使用に特化したイヤホン、いわゆる「寝ホン」です。
テレビ番組で紹介されて以来、ちょっと話題になってる寝ホン。
僕自身これまで使ったことがなく、一般的なワイヤレスイヤホンとの違いに興味がありました。
はたして装着感や音質・機能はどんな感じなのか?
実際に使ってみた様子をレビューしていきます。
寝ホンの最新モデル「1MORE ComfoBuds Mini」もこちらの記事でレビューしております。
睡眠時に使いやすいコンパクトサイズはそのままに、ノイキャン・マイク等の普段使いもできる機能を搭載した進化版です。
本記事と併せてチェックしてください!
メリット | デメリット |
・超コンパクトサイズ ・超軽量 ・極上のフィット感 ・寝ながら使える ・睡眠に特化した音質 ・30種類の環境音再生 ・タイマー機能 | ・バッテリーもちがイマイチ ・タッチ操作なし ・通話機能なし ・ワイヤレス充電非対応 ・装着検知非対応 |
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1MORE ComfoBuds Zのデザイン・付属品をレビュー
1MORE(ワンモア)は2013年に設立され、2021年までに世界40カ国以上で8500万台のイヤホンを出荷している新進気鋭の中国オーディオメーカーです。
製品はデザイン・性能に優れ、以下のとおり様々なアワードを受賞しております。
- CES innovation award:9回
- iF Design Award:8回
- International Design Awards:38回
まずは1MORE ComfoBuds Zの外観・付属品をチェックしてきましょう。
デザイン
1MORE ComfoBuds Zにはカラーバリエーションはなくホワイトのみ。
光沢のないマットな色合いで白ながらも落ち着いた雰囲気。
サラサラとした質感で指紋が付きにくいのは嬉しいポイントです。
おそらくプラスチック製だと思うのですが、このサラサラ具合がめちゃくちゃ良い感じで、まるで滑らかな石を触っているかのようにサラッサラなんですよ。
上蓋にはブランド名である1MOREの表示。
正面にはケースのバッテリー残量を表示するLEDインジケーターがあります。
1つしかないので以下のとおり点灯色によってステータスを表示。
- バッテリー残量低:赤
- バッテリー残量中:黄
- バッテリー残量高:緑
背面には充電用のUSB-Cポートが搭載されております。
底面は滑り止め・傷つき防止用にシリコン製(おそらく)になっており、各種認証マークが表示されていました。
イヤホンはケースに平置きするタイプ。
ケース内部にはペアリング用の物理ボタンが1つ搭載されております。
上蓋はマグネットでしっかり固定されているので簡単に開いてしまうことはありません。
もちろんイヤホンも同様で、もし蓋が開いても外れてしまうことはないでしょう。
イヤホンはスティックのないスタンダードタイプ。
イヤホンも充電ケース同様にサラサラ触感になっております。
ハウジング表面にブランドロゴのプリント。
裏面にはL・Rの表示と充電用の金属端子がありました。
サイズ感
ケースのサイズは60 x 30 x 38.5mmと手のひらにおさまるサイズ感。
機種によってサイズ感はバラバラですが、僕が持っている他社製ワイヤレスイヤホンの充電ケースと比較してもコンパクトでした。
イヤホンを含めた重さは実測で約40gとかなり軽量です。
用途的に普段使いのイヤホンにはならないかなーとは思いますが、ポケットに入れて持ち歩いても苦になる重さではありませんよ。
イヤホンのサイズは24 x 9.2 x 14.2mm。
これまで見たこともないくらいに極めてコンパクト。小さすぎて驚いてしまうと思います。
1円硬貨におさまってしまうくらい小さいんですよ。凄いですよね。
僕がメインで使っているWF-1000XM4とサイズを比較するとこんな感じです。
いかに小さいか分かりますでしょうか?
他のイヤホンと比較しても、ひときわ小さいですね。
重さも実測で片耳わずか3g。
装着感は後述しますが、まるで何も装着していないかのような軽さです。
付属品
1MORE ComfoBuds Zの付属品は以下の通りです。
- イヤーチップ
- 充電ケーブル
- ステッカー
- ミニ巾着
- クイックスタートガイド等
中国メーカーの製品ですが、日本語ページもしっかり用意されておりました。
充電ケーブルはUSB-A / USB-Cのもの。充電器は付属していないのでご注意下さい。
イヤーピースは最初から付属されているものを含めて4サイズ。
睡眠時に利用する場合には耳栓代わりにもなるので、全サイズ試してフィット感の強いものをチョイスしましょう。
イヤーピースの交換は引っこ抜くだけなので簡単です。
イヤホンが小さくて扱いにくいかもしれませんが根本を持って回すように抜くと外れやすいですよ。
ステムの形状が一般的な円形なので他社製のイヤーピースも使えそうです。
この他、持ち運びに便利なミニ巾着も付いてきました。
ツルツルとした光沢のある上品なデザイン。旅行の時なんかに使えそうですね。
ただコードストッパー等がないので、紐を縛っておく必要があります。
1MORE ComfoBuds Zを実機レビュー
ここからは1MORE ComfoBuds Zを実際に使ってみた様子をレビューしていきます。
探してタップ!簡単ペアリング
ワイヤレスイヤホンはスマホ等とBluetoothペアリングをして利用しますが、ペアリングがややこしいと使う気が起きなくなりますよね
1MORE ComfoBuds Zは簡単にペアリングできるのでご安心ください。
箱から取り出して上蓋を開けるとペアリングモードに突入。
LEDインジケーターが白色で点滅し、ペアリングモードになっていることを確認可能です。
あとは接続デバイスのBluetooth設定で「1MORE ComfoBuds Z」を探してタップするだけ。
なおマルチポイント接続には対応していませんが、複数のデバイスとペアリングすることはできます。
2台目以降のデバイスと接続する場合には、ケース内部の物理ボタンを長押ししてペアリングモードを起動しましょう。
ちなみに購入当初はイヤホンにフィルムが貼ってあります。
フォルムを剥がさなければイヤホンに通電されず、一生ペアリングできないのでご注意ください。購入したら、まずフィルムを剥がしましょう。
寝ホンの装着感
1MORE ComfoBuds Zを実際に使って最も特徴的に感じたのは装着感です。
実際に装着してみた様子がこちら。
イヤホン本体が耳の窪みにスッポリおさまっているのが分かりますよね。
正面からみた様子がこちら。耳の外に飛び出している部分が殆どありません。
現在僕がメインで使っているWF-1000XM4を装着した様子と比較してみましょう。
とにかく1MORE ComfoBuds Zは超コンパクト。特にめちゃくちゃ薄い点に注目です。
耳にスポッと収まってしまうので、これまで使ってきたどのワイヤレスイヤホンよりもフィット感に優れていました。
1MORE ComfoBuds Zは、まさに睡眠時の利用に最適。
強いフィット感で寝返りをうっても外れにくく、耳から飛び出ていないので片耳を枕につけて寝てもイヤーピースが耳の穴を圧迫しにくい構造になっております。
重さも軽く、何も装着していないかのような感覚です。
また、イヤーピースも耳に負担がかからないように作られているのか、とってもソフトな質感。
厚みはそんなにないので耐久性は低いかもしれませんが、指でプニプニするととっても気持ち良いですよ。
本体からイヤーピースまで、全てが快適な睡眠のために作られているように感じました。
パッシブノイズキャンセリングで外部音をカット
1MORE ComfoBuds Zにはアクティブノイズキャンセリング(いわゆるノイキャン)機能は搭載されていません。
ただ優れたフィット感から、イヤホン自体のノイズキャンセリング(パッシブノイズキャンセリング)効果が非常に高い印象です。
形状がカナル型なので耳栓のような役割をしてくれます。
公式サイトによるとノイズ除去の効果は「-24dB」。
通常カナル型イヤホンのパッシブノイズキャンセリング効果は5~10dBと言われているので、スペック上はかなり高い効果と言えます。
寝る時に周囲の音や、一緒に寝ている人のイビキなんかが気になって、なかなか寝付けない人も多いと思います。
1MORE ComfoBuds Zを使えば安眠を妨害してくる雑音をシャットアウトしてくれるのでぐっすり眠ることができるでしょう。
なお、パッシブノイズキャンセリングの効果が高いと、圧迫感や閉塞感が強くなるものです。
これが原因でカナル型イヤホンを使うことができない人もいます。
付属のイヤーピースを全て試して、外音除去とフィット感のバランスが最も自分に合っているサイズを使うようにしましょう。
寝落ち必至の環境音を30種類収録
1MORE ComfoBuds Zは用意されている30種類の環境音の中から6種類をイヤホンに保存して再生することが可能です。
風が吹く音、焚き火の音、雨の音などなど、心地よい眠りに誘ってくれる環境音です。
デフォルトで保存されている環境音から他の種類への変更は、コンパニオンアプリ「1MORE」上で。
デフォルトの6種類のサウンドから1つを削除すれば、追加保存が可能になります。
環境音の再生も1MOREアプリで。
「落ち着くサウンド」をタップすればすぐに再生可能です。
環境音再生には30分~150分までのオフタイマーをセット可能です。
基本的に環境音を聞きながら入眠するので寝落ち状態になるわけですが、タイマーを設定すればうっかり停止ボタンを押し忘れた!なんてことにはなりませんよ。
環境音を聞いたからって眠りやすくなるの?と思うかもしれませんが、結構効果がありました。
好みの環境音を見つけることができるかが重要で、僕の場合は「Underwater」という種類のサウンドがめっちゃくちゃ良かったです。
ボコボコ・・・ポコポコ・・・と、文字通りまるで水中にいるかのようなサウンドで、不思議と気分が落ち着いて心地よい眠りにつくことができます。
また、睡眠時だけではなく、仕事で疲れたからリラックスしたいなー!なんて時にも効果的。
ずっと聞いているうちに、瞑想効果というか気持ちが落ち着いて楽になります。
環境音は30種類もあるので、どれか1つくらいはあなたの心にハマるはず。
1MORE ComfoBuds Zを購入したらぜひ試してください。
眠りに最適なマイルドな音質
睡眠時に環境音を聞いて入眠するのも良いですが、お気に入りに音楽を聞きながら寝る人も多いですよね。
1MORE ComfoBuds Zは、音質も睡眠用に最適化されているようです。
とってもクリアでマイルドなサウンド。
低音の響きが軽めで、中音域、特にボーカルの声がよく聞こえてきます。
高音域のシャリつきが若干気になるものの、コンパクトサイズには似つかわしくないほど表現が豊かです。
音楽再生はもちろん、人の声が聞きやすいのでラジオやオーディオブックの再生にも向いています。
低音があまり強調されていない点が、睡眠用イヤホンの特徴かもしれません。
これから寝るというタイミングでズンズン激しく低音が響いては、逆に気分が高揚してしまって眠気が吹っ飛んでしまいそうですよね?
このため、あえて低音域を抑えたチューニングがされているのだと思います。
イコライザー等の音質調整はできませんが、1MOREアプリで「音楽」「落ち着く」2つの音質切り替えが可能です。
「音楽」は文字通り音楽再生用、「落ち着く」は環境音再生に適したチューニングです。
実は「落ち着く」の方が低音の響きがよく「音楽」よりも迫力のあるサウンドになっています。
このため「音楽」ではあまりにも音質が軽すぎると思ったら「落ち着く」で音楽を聴いてみても良いかもしれませんね。
なお、タイマー機能を使えるのは環境音再生時のみなので、音楽再生や動画視聴では使えないのでご注意ください。
バッテリーもちはそこそこ
公式のスペックによると、1MORE ComfoBuds Zは環境音再生・音楽再生でそれぞれ以下の通りのバッテリー持ちとのこと。
再生種別 | イヤホン単体 | ケース併用 |
環境音再生 | 3.5時間 | 14時間 |
音楽再生 | 2.5時間 | 10時間 |
実際に環境音を2時間再生し続けたところ、バッテリーは50%消耗していました。
このままのペースでバッテリーが消耗すると考えると、4時間ほど連続再生が可能なので、概ねスペック通りの性能であることが分かります。
一般的なワイヤレスイヤホンのバッテリーもちはケースとの併用で20時間ほどなので、少々物足りなさを感じる部分です。
そもそも1MORE ComfoBuds Zは睡眠用イヤホンなので、長時間の連続再生は想定されていませんからね。
本体サイズが小さいので搭載できるバッテリー容量がどうしても少なくなってしまうのは仕方ないでしょう。
なお、イヤホン・充電ケースのそれぞれフル充電までにかかる時間は以下の通り。
イヤホン | 75分 |
充電ケース | 65分 |
30分の充電で数時間使えるようになる、延命機能的な急速充電には対応していないようです。
またワイヤレス充電にも非対応でした。
タッチ操作なし・通話機能なし
ワイヤレスイヤホンはタッチで音楽再生アプリを操作できる機能が搭載されていることが多いのですが、1MORE ComfoBuds Zはタッチ操作に対応していません。
また、通話用マイクも非搭載なので、スマホと接続して通話することもできません。
正直言って、これらの機能は搭載されていても良いんじゃないかなーとは思いました。
寝る前に恋人や友達と通話するいわゆる「寝落ち通話」が好きな人もいると思いますし、寝ながら音楽を聞く場合、タッチ操作できたほうが便利ですからね。
一般的なワイヤレスイヤホンと同じ使い方ができるわけではないので注意しましょう。
1MORE ComfoBuds Zのスペック
型番 | EH601 |
イヤホンサイズ | 24 x 9.2 x 14.2 mm 2.7g |
ケースサイズ | 60 x 30 x 38.5 mm 39.4g |
バッテリー容量 | イヤホン:30mAh ケース:410mAh |
再生時間(イヤホン単体) | 音楽再生:2.5時間 環境音再生:3.5時間 |
再生時間(ケース併用) | 音楽再生:10時間 環境音再生:14時間 |
充電時間 | イヤホン:75分 ケース:65分 |
充電端子 | USB Type-C |
ワイヤレス充電 | 非対応 |
チップ | 不明 |
Bluetooth Ver. | 5.0 |
防塵・防水規格 | なし |
対応コーデック | AAC,SBC |
ドライバーサイズ | 不明 |
まとめ:1MORE ComfoBuds Zのメリット・デメリット・評価
1MORE ComfoBuds Zを実機レビューしました。
最後に本記事のおさらい。メリット・デメリット・評価を紹介いたします。
メリット・デメリット
メリット | デメリット |
・超コンパクトサイズ ・超軽量 ・極上のフィット感 ・寝ながら使える ・睡眠に特化した音質 ・30種類の環境音再生 ・タイマー機能 | ・バッテリーもちがイマイチ ・タッチ操作なし ・通話機能なし ・ワイヤレス充電非対応 ・装着検知非対応 |
評価
(3.5点/5点満点)
睡眠用イヤホンを初めて使ってみましたが、自分の想像以上に寝る時用に特化されていました。
コンパクトで軽量、さらにフィット感が優れているので、装着したまま眠っても外れてしまうことがなく、耳に負担がかかることはありません。
用意された30種類の環境音を再生することで、心地良い入眠はもちろん、疲れた時にリラックスできる効果もありました。
タッチ操作できない、通話機能がない等、寂しい部分もありますが、それは一般的なワイヤレスイヤホンと比較した場合。
睡眠用イヤホンとして考えれば、特に大きなデメリットにはならないでしょう。
装着して環境音・音楽を再生しながら寝る。
1MORE ComfoBuds Zはこのために作られたイヤホンであり、このための機能が非常に優秀です。
寝ホンが気になっている人はもちろん、なかなか快適な眠りを確保できない人におすすめの睡眠用ワイヤレスイヤホンです。