評価:(4.5点/5点満点)
お世話になります。ガジェットブロガーのちびめがね(@chibimeganecom)です。
Dangbei N2(ダンベイ エヌツー)をレビュー用にお借りしました。
2024年5月に発売された中国「Hangzhou Dangbei Network Technology Co., Ltd」製のホームプロジェクターです。
本ブログではこれまで2種類のDangbei製品をレビューしていますが、どちらもサイズがちょっぴり大きいところが気になっていました。
設置場所や収納スペースの問題からコンパクトなホームプロジェクターが欲しい人もいると思いますが、本記事で紹介するDangbei N2はまさにそんな人にぴったりの1台。
片手でも持ち運ぶことができるくらいのコンパクトサイズになっております。
機能・性能は上位モデルよりも少々劣るものの、日常使いであれば十分優秀。
価格も半額以下に抑えられているので初めてのホームプロジェクターにピッタリです。
本記事でDangbei N2を実際に使ってみた様子をレビューするので購入の参考にしてください。
メリット | デメリット |
・お手頃価格 ・困らない画質 ・コンパクトサイズ ・天井投影可能 ・便利な自動調節 ・イヤホンジャック搭載 | ・明るい部屋では厳しい ・スピーカーが物足りない ・コンセントがゴツい ・コンテンツは実質3種類 |
タップして読みたい場所へ
Dangbei N2のデザイン・サイズ・付属品をレビュー
まずはDangbei N2の外観・付属品をチェックしていきます。
デザイン
Dangbei N2にカラーバリエーションはなくブラックのみの1色展開。
黒と言うよりはダークグレーに近い色合い。本体は樹脂製で光沢の少ないマットな質感なので指紋は目立ちませんが皮脂汚れがちょっと付きやすいですね。
結構プラスチックっぽさがあります。このあたりは廉価モデルなので仕方ない部分かも。
本体正面には大きなレンズを搭載。上位モデルは光源がレーザーですがDangbei N2はLEDランプになります。
レンズの周りはピカピカで反射し易い質感なので指紋や皮脂汚れが目立ちます。
レンズの下はメッシュ状の換気口。一番下にあるのはスクリーン補正などに使うカメラです。
上部には電源ボタンがあります。ここも反射しやすいデザインですね。
背面もメッシュ素材の換気口。隠れていますが上部には6Wのスピーカーが2つ搭載されています。
最下部に各種ポートを搭載。
- 電源用DC
- HDMI
- USB Type-A(2.0)
- USB Type-A(2.0)
- 3.5mmイヤホンジャック
必要最低限と言ったところ。イヤホンジャックがあるのは嬉しいですね。
底面には各種認証の表示。
技適・PSEマークをそれぞれ確認できました。安心安心。
足は接地面がゴム製(多分)になっているので、床や家具を傷つけにくいと思います。
中央には1/4規格のネジ穴。Dangbei N2専用スタンド等に装着する時に使います。
また調節用ブラケットもあるのでスタンドなしで使う場合に少し角度をつけることが可能です。
サイズ
Dangbei N2のサイズは197✕130✕207mm。僕がこれまでレビューしたDangbelのホームプロジェクターの中で圧倒的にコンパクト。
重さも2.2kgとそこそこ軽量で片手でも持てちゃいます。
設置場所が固定されているなら良いですが、大きかったり重かったりすると場所を変えるのが面倒ですよね。
Dangbei N2ならヒョイッと簡単に持ち運びできちゃうので移動が簡単です。
今日はリビングで、別の日には寝室で。
使いたい場所にサクッと設置できるのがDangbei N2の大きなメリットになると思います。
付属品
Dangbei N2の付属品は以下のとおりです。
- マニュアル
- 電源アダプター/ケーブル
- リモコン
マニュアルには日本語ページが用意されています。購入したら必ず目を通しておきましょう。公式サイトでダウンロードもできるので買う前にチェックしても良いかもしれませんね。
公式サイト>>N2 取扱説明書(PDF)
電源はアダプターとケーブルが分かれてるタイプで使う時に合体。
一体型の方が使いやすいと思いますが動作中の消費電力が100Wとそれなりにパワーが必要なので仕方ないかもしれません。
リモコンは単4電池が2本必要なタイプ。
ネトフリ・アマプラ・YouTubeはワンタッチで視聴可能です。
操作方法や各ボタンの機能はマニュアルに詳しく掲載されているので難しいことはありません。直感的に操作できると思いますよ。
Dangbei N2を実機レビュー
ここからはDangbei N2を実際に使ってみた様子をレビューしていきます。
これまで使わせてもらったモデルは10万円超えのハイエンドモデル。
果たして5万円台で購入可能なDangbei N2の実力はどれほどのものなのか?
実機でチェックです!
スクリーンで使いたいけど壁投影でもOK!
プロジェクターを使う上で最も重要なのが投影場所。
特に初めて使う人は専用スクリーンなんて持ってないでしょうし、まず思いつくのは壁ですよね。
実際にDangbei N2で壁とクローゼットの扉に投影した様子がこちら。
扉の開閉部分に黒い線が入ってしまうものの、見れなくはない印象。僕自身はこれで全く問題ありませんでした。
画質に拘りがないなら普通に使えちゃうと思います。
ちなみに壁の色は白で、扉はうっすいベージュのような色合いです。
壁と扉を境にして僅かに色合いが違うんですが、気になるレベルではありませんでした。
とは言え、当たり前ですがスクリーン投影の方が綺麗です。
一応僕は最大100インチのスクリーンを持っているんですが、見て分かる通り狭小住宅にはパツパツです・・・。
邪魔な線が入らないので投影場所としてはベストですね。
ただマジで毎回スクリーンを設置するのが面倒くさいので、サクッと使いたいなら壁投影、家族や友達、恋人とゆっくり映画を見るならスクリーンで。
こんな感じで使い分けても良いかもしれませんね。
ちなみに、壁に投影してもスクリーンに投影しても画質に変化はなさそうです。
厳密に言えばあるのかもしれませんが、気になりません、全く。
白やベージュ、アイボリーなら壁投影でも問題ないと思います。
専用スタンドを使えば天井投影もできる
Dangbei N2には別売りで専用スタンドがあります。
本体下部のブラケットにネジで装着。
装着後はこんな感じになります。かっこいいですよね!
この専用スタンドのメリットは最大210°まで角度調整することができるところ。
こんなふうに傾けて使えば天井投影できちゃいます。
例えば家に十分な広さの壁がない場合でも、天井だったらスペースを確保できる場合もありますよね。そんな時に天井投影が重宝します。
また、ベッドに横になった状態で大画面で映画を楽しむなんて最高じゃないですか?
ただ実際に寝ながら天井投影してみたんですが、自分の頭上に投影するよりも目線の斜め上くらいの方が僕は見やすかったです。枕の高さもあるのかな?
寝ながら映画やアニメを見るのは超贅沢!家族や恋人と楽しんでほしいです。
Dangbei N2は専用スタンドも併せて購入するのをおすすめします。
天井投影はもちろん角度調節もマジで簡単になりますよ。
投影場所から最低2.1mは離して設置したい
投影場所はスクリーンでも、壁でも良いとして、もう1つ重要なのはDangbei N2の設置場所。当たり前ですが、投影場所から離れれば離れるほど、画面サイズは大きくなります。
投影場所からの距離 | 画面サイズ | 画面の大きさ |
1.6m | 60インチ | 133✕75cm |
2.1m | 80インチ | 177✕100cm |
2.7m | 100インチ | 221✕124cm |
3.37m | 120インチ | 265✕149cm |
マニュアルによる推奨サイズは100インチとのことですが、80インチでもかなりデカいので満足感は高いです。
とは言え、1回100インチを経験しちゃうと凄すぎて80インチですら小さく感じちゃうんですよね笑
なので場所が確保できるなら2.7m以上は離したいところ。最低でも投影場所から設置場所まで2.1mは確保しておきましょう。
この点、Dangbei N2は専用スタンドを使えば簡単に天井投影できるので、他のプロジェクターよりも設置場所を考える必要がないのが超メリットですね。
スクリーン持ってないなー。良い感じの壁がないなー。
そんな時でもグルっと回せば天井投影できちゃいますからね!
台形補正・スクリーンフィットが超便利
投影場所・設置場所によっては画面が歪んでしまうこともあると思いますが、Dangbei N2には台形補正機能が搭載されています。
使い方も簡単で設定から「キーストーン 自動」を選択するだけ。
もちろん手動で台形補正することもできるんですが自動補正を使った方が簡単。
1回で上手くいかなくても、何回か連続で実行すればビシッとハマってくれますよ。
スクリーンを使用する人には、スクリーンフィットが便利。
表示エリアが外れないように自動調整してくれますよ。最高か?
この他、ピントが合わない時のオートフォーカスや、障害物回避機能なんかもあります。
障害物回避機能を実際に使ってみたのですが、当然表示サイズは小さくなってしまうので、有効なシチュエーションは限られそう。
なるべく最初から障害物のない場所に設置したほうが良いでしょうね笑
満足度の高いFull HD画質
Dangbei N2の画質は最大FHD1080P。4K対応プロジェクターには敵わないかもしれませんが、十分綺麗です。
HDR10への対応、2000:1の高コントラストと、表現のメリハリも感じます。
Prime Videoでは「HD」画質での表示、YouTubeでは「1080p 60 HDR」まで設定可能でした。
アニメ・映画・ドラマと色んな作品を見てみたんですが、個人的に全く不満はありません。
上位モデルはレーザー方式なのに対してDangbei N2は光源がLEDという違いもあるので少し心配だったんですけどね?普段使いに困るようなことはなし。
字幕や文字が粗くなることもなく、かなり小さめの文字でもしっかり視認可能です。
画面サイズが大きくなると、その分だけ粗くなってしまうのかと思いきや、100インチくらいまでならそんなこともありませんでした。
じっくり比較すれば80インチの方が色味がパリッとしているようにも感じますが、言われなきゃ気付かないレベル。問題なし!
シーンに合わせた調整はもちろん、自分好みで画質を調節することも可能です。
毎日大画面で動画視聴を楽しめるなんて超贅沢!
ホームプロジェクターを1台持っていれば、確実に動画視聴が今よりもっと楽しくなっちゃいますよ。まじでおすすめです。
明るさ不足なので暗い部屋での使用推奨
Dangbei N2の明るさは400 ISOルーメンとのこと。
これまでレビューしたプロジェクターの中では最も暗いスペックでした。
実際に使ってみたところ、電気を消してカーテンを閉めた暗い部屋なら問題なく視認可能。
部屋のカーテンを開けると少し見づらくなってしまいます。ギリギリかなぁー?
さらに部屋の電気を点けると殆ど見えない状態になりました。
他のプロジェクターに比べて極端に暗いわけではないものの、Dangbei N2は暗い部屋での使用推奨。日中に使うならカーテンを締めて、電気も消した方が良いと思います。
コンテンツはNetflix・Prime Video・YouTube中心
Dangbei N2は以下の3つのサービスの公式ライセンスを取得しているとのことなので、予めプリインストールされていました。
- Netflix
- Amazon Prime Video
- YouTube
リモコンにもそれぞれのボタンが搭載されているので、ワンタッチで視聴できます。
それぞれのサービスへのログインも簡単で、表示されたQRコードをスマホで読み取ってあげればサクッと使えるようになりました。
ちなみにログアウトはサービスによって異なります。
Prime Videoは設定内でログアウト。NetflixはスマホやPCなどのアカウント設定から強制ログアウトします。
Dangbei N2内ではログアウトできないのでご注意ください。
もちろんプリインストールされている3つのサービス以外にも数多くの動画配信サービスが存在します。
他のサービスが対応していないか調べてみたところ、「App assistant」の中に、「Disney+」や「hulu」等のアプリを見つけました。
ただ僕はどのサービスも利用していないので、使えるかどうかまでは確かめることはできませんでした。申し訳ない・・・。
基本的に使えるのは、Netflix・Prime Video・YouTubeの3つと思っておいたほうがいいでしょう。
この他、ブラウザや子供向けのチャンネルもプリインストールされていますが、使うことはないと思います笑
Fire TV Stickを接続して使える
Dangbei N2の対応サービスは、Netflix・Amazon Prime Video・YouTubeが中心ですが、HDMIポートにFire TV Stickを接続すれば、他のサービスも使えました。
Dangbei N2では視聴できなかったTverやApple TVなんかも、普通に表示されていましたよ。この方法で自分の普段使ってる動画配信サービスを見ても良いかもしれませんね。
ただし、残念ながらHDMI接続ではHDRに非対応。
HDRに対応するのはプリインストールされているサービスのみなのでご注意下さい。
なおHDMIポートにNintendo Switchを接続すれば普通に遊べちゃいますよ。もちろん音声も問題なくスピーカーから聞こえます。
家族や友達と一緒に遊ぶときは大画面の方が確実に楽しいですし、RPGやFPSゲームも迫力があって良さそうですよね。
この他、Dangbei N2はミラーリング機能もあるので、スマホの画面を表示させることも可能です。
Dangbei N2はプリインストールされているコンテンツを視聴するのはもちろん、外部ディスプレイとしても非常に優秀だと思います。
スピーカーは迫力不足
Dangbei N2には背面に2つの6Wスピーカーが搭載されています。
肝心の音質なんですが、大きな音は出るものの少々迫力に欠ける印象。
やっぱり大画面で映画やドラマ、ライブ映像を見るんだったら音にも迫力が欲しいですよね。空気やお腹が震えるような重低音。
スピーカーのサイズが大きくはないのでどうしても限界があります。
音量を小さくしてしまうと、100インチサイズの映像を見ている割に音だけショボい。みたいなアンバランスな環境になってしまうかもしれません。
幸いDangbei N2には3.5mm イヤホンジャックが搭載されているので、音だけは外部スピーカーやヘッドホンを使うのもありだと思います。
多少遅延があるかもしれませんが、設定からBluetoothデバイスとのペアリング(接続)もできましたよ。
ちなみに設定からサウンド関連の調節も可能。映像と同様にモード切替はもちろん、低音・高音の強弱の変更もできます。
動作音は静かで気にならない
Dangbei N2の動作音はとっても静か。数時間連続で使用してもファンの音が気になることはありませんでした。
ただし、明るさ設定を「ハイパフォーマンス」に設定した時だけ、めちゃくちゃ動作音が大きくなるので注意しましょう。
表示どおりに進めるだけの簡単初期設定
Dangbei N2の初期設定は、画面に表示されたとおりに進めていけば誰でも簡単にできると思います。
電源を入れて、まずはリモコンとのペアリング。リモコンの「右ボタン」と「音量下げるボタン」を同時押しでペアリングモードに。
中央のボタンを押して次に進みます。
あとは、表示通りに言語設定やWi-Fi設定を進めていくだけで初期設定完了。
リモコンのペアリングが完了したら「OKボタン」を押す。
この部分が迷いやすいポイントだと思うので忘れないようにしてください。
Dangbei N2のスペック・仕様
製品名 | Dangbei N2 |
価格 | 54,720円(税込み) |
サイズ | 197×130×207mm |
重さ | 2.2kg |
スクリーンサイズ | 45〜120インチ |
スローレシオ | 1.26:1 |
解像度 | 1920✕1080 FHD HDR10 HLG |
光源 | LED |
光源寿命 | 30,000時間 |
輝度 | 400 ISOルーメン |
投影方式 | 前面 背面 前壁 後壁 |
スピーカー | 6W ✕ 2 |
ドルビーデジタル | 対応 |
ドルビーデジタルプラス | 対応 |
オートフォーカス | 対応 CMOS |
自動台形補正 | 対応 |
スクリーンフィット | 対応 |
障害物回避 | 対応 |
OS | Linux |
入力 | USB Type-A ✕ 2 HDMI ✕ 1 |
出力 | 3.5mmオーディオ |
Wi-Fi | 802.11a/b/g/n/ac |
Bluetooth | Ver. 5.0 |
公式サイト>>仕様
まとめ:Dangbei N2のメリット・デメリット・評価
Dangbei N2を実機レビューいたしました。
最後に本記事のおさらい。メリット・デメリット・評価を紹介いたします。
メリット・デメリット
Dangbei N2を買うべきメリット、購入前に確認しておきたい注意点は以下のとおりです。
メリット | デメリット |
・お手頃価格 ・困らない画質 ・コンパクトサイズ ・天井投影可能 ・便利な自動調節 ・イヤホンジャック搭載 | ・明るい部屋では厳しい ・スピーカーが物足りない ・コンセントがゴツい ・コンテンツは実質3種類 |
評価
評価:(4.5点/5点満点)
これまでレビューしてきたホームプロジェクターの半額以下の廉価モデルなので、機能・性能が物足りないのかな?と思っていたんですが、全くそんなことはありませんでした!
普段使いに困らない高画質で自動補正機能も優秀。そのうえ、コンパクトで扱いやすいところはDangbei N2の優れたメリットになります。
家の広さや形状によって、設置場所・投影場所に制限がでると思いますが、専用スタンドを一緒に購入すれば天井投影も手軽にできちゃうところも大きな魅力。
これまでホームプロジェクターの購入を諦めていた人や、初めてホームプロジェクターを購入する人におすすめの1台です。