EarFun様に完全ワイヤレスイヤホン「EarFun Free 2」をご提供いただきました。
以前にレビューしたEarFun Airに続いて2台目のEarFun製ワイヤレスイヤホン。
実際に1週間ほど使ってみましたが、やっぱりコスパが高い!
- Qualcomm QCC3040搭載
- 抜群の装着感
- リッチな音質
- 十分なバッテリーもち
- ワイヤレス充電対応
- IPX7等級の防水性能
ノイキャンや着脱検知機能は非搭載なものの、約5,000円で購入できるワイヤレスイヤホンとは思えないくらい優秀な性能です。
本記事では、EarFun Free 2を実際に使ってみた様子をレビューしていきます。
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EarFun Free 2とは?主要スペックをチェック
EarFun Free 2は、中国メーカー「Earfun Technology (hk) Limited」製の左右独立型完全ワイヤレスイヤホンです。
日本国内最大級のオーディオ&ビジュアル機器の総合アワード「VGP 2021 summer」で完全ワイヤレスイヤホン部門賞を受賞している優秀なモデル。
EarFunは、2018年に設立された新しいブランドで知名度は高くありませんが、2020年には著名な2つのアワードを受賞し今後人気が出ることが予想されます。
まずEarFun Free 2の主要スペックをチェックしていきましょう。
再生時間 | 7時間 ケースと併用:30時間 |
充電時間 | イヤホン:1.5時間 充電ケース:2時間 ワイヤレス充電:3.5時間 |
バッテリー容量 | ケース:400mAh イヤホン:50mAh |
充電端子 | USB Type-C |
ワイヤレス充電 | 対応 |
重さ | ケース:約49g イヤホン:約6g |
Bluetooth | Ver.5.2 |
通信距離 | 最大15m |
防塵・防水規格 | IPX7(イヤホンのみ) |
チップ(SoC) | Qualcomm QCC3040 |
Bluetoothプロファイル | A2DP, AVRCP, HFP, HSP |
対応コーデック | AAC,SBC,aptX |
ドライバーサイズ | 6mm |
周波数応答 | 不明 |
インピーダンス | 不明 |
搭載されているSoCはQualcomm製「QCC3040」。
2020年3月に発表されたイヤホン向けのチップセットで以下の特長があります。
- アクティブノイズキャンセリングに対応
- TrueWireless Mirroring搭載
- aptX Adaptiveまで対応できる
もちろんイヤホンによってどの機能が搭載されているかはバラバラなんですが、QCC3040を採用していれば比較的新しいモデルのイヤホンであることは分かりますね。
また、Bluetoothのバージョンも最新の5.2を採用しています。
だからと言って他のイヤホンより接続が安定しているとか、通信速度が向上していると言ったことはありませんが・・・。
EarFun Free 2のデザイン・サイズ感・付属品
まずEarFun Free 2のデザイン・サイズ感を見ていきましょう。
デザイン・サイズ感
カラーバリエーションはなく黒1色のみです。
充電ケースは光沢の少ないプラスチック製で落ち着いた雰囲気が良い感じ。
指紋はそれほど目立たないものの脂汚れは付きやすく、擦り傷も残りやすいです。
前面には充電状態を表示するLEDランプが搭載されています。
バッテリー残量によって色が変わるのですが、複数ランプの個数で表示された方が分かりやすいと思うんですけどね・・・。
バッテリー残量 | ランプの色 |
30%以上 | 緑 |
30%未満 | オレンジ |
10%未満 | 赤 |
5%未満 | 赤点滅 |
上蓋にはブランドロゴが刻印されています。
背面には充電用のUSB-Cポートと設定ボタン。
底面に性能や認証マークの表示がありました。技適マーク・PSEマークの表示も確認。
内蔵バッテリーは「株式会社未来」によって検証が行われたようです。
サイズは66mm×39mm×29mmとコンパクト。
重さもイヤホンを含めて49gなので持ち運びも楽々。
ポケットにも余裕でスッポリ入ってしまいます。
イヤホンとケースはマグネットでしっかり固定。
ケースの上蓋もマグネット式になっているので簡単には開閉しませんが、万が一逆さまにしても落ちてしまうことはありません。
かなり強力に固定されているので取り出しにくいかもしれませんが、斜めに摘んであげると楽に取り出せますよ。
ケースはかなりコンパクトですがイヤホン本体は少し大きく感じました。
重さは片耳5gなので普通に軽いです。
耳に装着しても負担に感じることはまずないでしょう。
ケースに比べると光沢がありますが、ビカビカしている感じではないので装着しても変に目立つことはないと思います。
個人的には脚のようにスティックが伸びてるタイプよりも、EarFun Free 2のような豆っぽい形状の方が好みです。
イヤホン前面の赤丸の部分がタッチセンサーになっています。
背面には充電用の金属端子とLRの表示。
底面にペアリング状態等を表示するLEDインジケーターが搭載されています。
付属品
EarFun Free 2の付属品は以下のとおりです。
- マニュアル(日本語あり)
- 充電ケーブル
- イヤーピース
イヤーピースは当初装着されているMサイズを含めて3種類。
イヤーピースの交換は簡単で、傘部分をひっくり返して引っ張ればすぐ取れます。
カナル型イヤホンを使う場合、耳とイヤーピースとの相性が重要なので必ず全サイズ試してくださいね。
充電ケーブルはUSB-C / USB-Aのタイプでした。
充電器(ACアダプター)は付属していないのでご注意ください。
充電に大きな電力を必要としないので、スマホの充電器を代用すれば十分です。
EarFun Free 2の実機レビュー
それではEarFun Free 2を実際に使ってみた様子をレビューしていきます。
ペアリングは簡単!見つけてタップするだけ
EarFun Free 2のペアリングは超簡単でした。
接続デバイスのBluetooth設定から「EarFun Free 2」を見つけてタップするだけ。
イヤホンを箱から取り出してケースに収納し、蓋を開けるとペアリングモードになります。
イヤホンのLEDランプが青く点滅していればOK。
あとは接続したいスマホやタブレット等のBluetooth設定で「EarFun Free 2」を見つけてタップすれば接続完了です。
EarFun Free 2にはコンパニオンアプリがありませんが、接続設定はアプリを経由する必要がないので逆にシンプル。
一度接続してしまえば、次回以降は自動的に繋がってくれるので安心です。
なお、新しいデバイスと接続したい場合には、イヤホンをケースに収納して、蓋を開けた状態で設定ボタンを数秒長押しするとペアリングモードになります。
TrueWireless Mirroring搭載で片耳利用も簡単
EarFun Free 2には、Qualcomme製のBluetooth接続方式「TrueWireless Mirroring」が搭載されています。
これは、2020年に発表された左右同時接続技術で、デバイスとイヤホン間の接続が安定したものになります。
また、これまでQualcomme製の左右同時接続方式は一部のAndroid端末でしか利用できませんでしたが、TrueWireless Mirroringであれば利用できるデバイスを問いません。
つまり、EarFun Free 2は、Android端末・iOS端末どちらで使っても安定した接続になるわけです。
さらに、TrueWireless Mirroringでは、左右のイヤホンに主従関係がないので片耳利用も簡単です。
使わない方のイヤホンをケースに収納するだけ。
仕事・勉強・家事などをしながら音楽を聞くのに片耳利用は重宝します。
ややこしい設定をしなくてもすぐに使えるので超便利です。
BluetoothコーデックにaptXを採用
EarFun Free 2はBluetoothコーデックにaptXも採用されているので、対応デバイスに接続すればSBC・AACよりも高音質で音楽を楽しめます。
ただハッキリと音質の違いを感じるのか?と聞かれたら困ってしまうレベル。
データを取れば違いは明らかなのでしょうが、個人的にはBluetoothイヤホンで音楽を聴くくらいであれば大きな差にはならないと思っています。
音質は音量が高いほど本領を発揮する
ワイヤレスイヤホンとして肝心のEarFun Free 2の音質についてですが、最初に音楽を聞いたときはあっさりしていると感じました。
それなりに低音の響きはあるものの、軽いと言うか迫力に欠けるイメージ。
前回レビューさせていただいたEarFun Airの方が音質は良かったかもなーと思っていたのですが、音量を50%以上に上げた途端に印象がガラッと変わりました。
低音がより重厚感溢れたものになり、全体的にリッチな雰囲気になります。
ある程度の音量で音楽を聞かなければ、EarFun Free 2の魅力を十分に感じることができないかもしれません。
中でも最も優秀だと感じたのは定位感。
音場はそれほど広くないものの、音色の分離がしっかりしていて、どの音がどこから聞こえてくるのかが非常に分かりやすくて良かったです。
当ブログのイヤホンレビューによく登場する低音曲の代名詞、ビリー・アイリッシュの「bad guy」をEarFun Free 2で聴いてみてください。
ビリー・アイリッシュの吐息が耳に当たってるんじゃないかと思うくらい、囁きがよく聞こえます。
「bad guy」が良い感じに聞けるというところでお分かりかもしれませんが、音質の傾向はいわゆる「ドンシャリ」です。
低音ズンズンの曲が好きな人はEarFun Free 2を使えば満足できると思います。
低音の主張が激しいと言っても、こもったような感じではなく、ボーカルもよく聴こえて全体的にクリアなサウンドです。
しいて言えば「シャリ」の部分がちょっと気になるかもしれません。
ハイハットの音や「さ行」「つ」「ち」が耳障りに感じることが時々ありました。
そのため、音量を大きくしすぎると耳が疲れてしまうと思うので、ほどほどに。
EarFun Free 2にはコンパニオンアプリがないので調整できませんが、気になる場合はイコライザーで調整してあげましょう。
まだ数時間しか使っていないので、これから自然なエイジングが進めば高音のブーストも落ち着いてくると思います。
また、接続するデバイスや、自分の好みのジャンルによっても感じ方は変わるでしょう。
ロック・HIPHOP・ダンスミュージックが好きな僕の感想として参考にしてください。
ちなみに今回のテスト環境で利用した音源やデバイスは以下のとおりです。
- Amazon Music HD
- iPhone 12 mini(AAC)
- OnePlus 9R(aptX)
- OPPO Reno5 A(aptX)
- Teclast M40(SBC)
5,000円以下で購入できると考えれば、ある程度の音量は必要になるものの、EarFun Free 2の音質は超優秀です。
低遅延モードの性能は?
EarFun Free 2には低遅延モードが搭載されています。
Bluetoothイヤホンを使っていれば、遅延は必ず発生するものです。
動画視聴の時に口の動きと音声がズレることがよくあります。
それが嫌なら有線イヤホンを使うしかありません。
こういう場合に、低遅延モード(Low Latency Mode)が搭載されているBluetoothイヤホンを使えば音ズレが気にならなくなります。
おまけにEarFun Free 2には、SBC・AACよりも遅延が少ないことが特長のBluetoothコーデック「aptX」が搭載されているので効果は高いものになりそうです。
実際にどのくらい効果があるのか、「Latency Test」というアプリで簡易テストしてみました。
テストの方法はイヤホンから流れる音をスマホのマイクで拾うものなので、Latencyの数値は不正確な点はご了承ください。
遅延モードをOFFにした状態のLatencyは「308ms」。
そして低遅延モードをONにすると「156ms」に変化しているのが分かります。
公称値のように3分の1にはならないもののEarFun Free 2の低遅延モードは、しっかり仕事してくれるようです。
実際に使った感想ですが、動画視聴に関しては全く遅延が気にならなくなります。
スピーカーや有線イヤホンを使用している時と何ら変わらない状態で動画を視聴できるでしょう。
ゲームについても若干ズレるような気がしますが、普通にプレイするくらいであれば問題ありません。
ただ、やっぱり音ゲーは無理でした。
普段音ゲーは全然プレイしないのですが「プロセカ」「ガルパ」2つのゲームで試してみたところ、楽曲と画面をタッチした時の音がバラバラで、目押しでやるしかない状態に・・・。
そもそも音ゲーはワイヤレスイヤホンでやるものではないと思うのですが、シビアな操作が求められるだけにEarFun Free 2では遊べないでしょう。
バッテリーは十分長持ち
スペックによると1回の充電で7時間連続再生、ケースでの充電を併用すると30時間使えるということで長持ちです。
公称値の半分の3時間半ほど実際に再生を続けてみた結果、バッテリー残量は60%だったので、正確な数値だと思います。
もちろん大音量や「低遅延モード」で使えば再生時間は短くなりますが、普通に使って7時間もてば十分です。
ワイヤレス充電に対応!急速充電もできる
EarFUN Free 2は付属のUSBケーブルで充電できるのはもちろん、ワイヤレス充電にも対応しています。
使っている時も、充電している時もワイヤレス。
これぞ正真正銘の完全ワイヤレスイヤホンと言っていいでしょう。
しかも、10分の充電で2時間利用できる急速充電にも対応しています。
イヤホン付けたまま値落ちしちゃってバッテリーがなくなっても、朝の支度をしている間に通勤・通学時間くらいは利用できるまで復活するので安心です。
通話品質も問題なし
実際にEarFun Free 2でLINE・電話アプリそれぞれで通話してみました。
通話相手の音声は驚くほど綺麗に聞こえて、こちらが話した音声も問題なく聞こえていたようです。
屋外で少し風が吹いているシチュエーションでしたが、相手には風切り音が聞こえなかったようで、通話時のノイズキャンセリングがしっかり働いています。
ただ電波の状況によって、こちらの音声に1枚フィルターがかかったように聞こえることもあったようです。
装着感抜群でフィット感がすごい
EarFun Free 2の装着感は、これまで使ってきたイヤホンの中でも相当良かったです。
人によって耳の形が違うのでなんとも言え部分ですが、しっかりフィットしてくれるイヤホンが好きな僕としては抜群でした。
ノズルがビヨーンと伸びて面白い形をしているせいか耳の穴の奥まで入り込む感じです。
まっすぐ耳に挿入した後に、少しだけイヤホンを回すと収まりが更に良くなります。
奥さんの耳には少々大きかったようですが、それでも簡単に外れてしまうようなことはないようです。
これだけフィット感に優れていれば、イヤホン自体が耳栓代わりになってくれるので外音が気にならなくなります。
いわゆる「パッシブノイズキャンセリング」がよく効いている状態です。
EarFun Free 2には「アクティブノイズキャンセリング」機能はありませんが、遮音性が高いので必要ないと思います。
ただ逆に言えば、カナル型イヤホン特有の圧迫感・閉塞感が強いということです。
カナル型イヤホンが苦手な人には不向きかもしれません。
リモコン操作で音量調節も可能
EarFun Free 2はイヤホンの表面にタッチセンサーが搭載されています。
可能な操作は以下のとおり。
再生/一時停止 | 左右どちらかを2回タッチ |
曲送り | 右を3回タッチ |
曲戻し | 左を3回タッチ |
音量上げる | 右を1回タッチ |
音量下げる | 左を1回タッチ |
電話を受ける/切る | 左右どちらかを2回タッチ |
着信拒否 | 左右どちらかを2秒長押し |
音声アシスト起動 | 右を2秒長押し |
低遅延モード ON/OFF | 左を2秒長押し |
再生中に1回タッチで音量調整できるところが超便利。
また、1回タッチでは反応しない点も誤動作が少なくなるので嬉しいポイントです。
よく考えられているなーと思いました。
IPX7等級の防水性能が心強い
EarFun Free 2の防水性能は強力です。
一般的に汗や雨に強いIPX4等級くらいあればワイヤレスイヤホンとしては十分ですが、EarFun Free 2はIPX7!
水深15cm~1mで30分間水没させても浸水することがない程の強さ。
実際に結構な勢いで水をかけて水没させてみましたが、壊れる気配は一切ありませんでした。
不注意で水没させてしまっても、これなら安心です。
なお水に濡れた場合は、危険なので必ず乾燥させてから充電するようにしましょう。
また、防水性能が高いと言ってもシャワーやプールで使えば壊れてしまうので、ご注意ください。
EarFun Free 2のレビューまとめ
EarFun Free 2を実際に使ってみた様子をレビューしました。
EarFunのイヤホンを使うのはこれで2回目になりますが、やっぱり価格と性能のバランスが良い意味で崩れていると思いました。
ワイヤレスイヤホンの基本性能である、接続・音質・バッテリー性能・装着感はどれも優秀。
さらにワイヤレス充電と防水性能まで搭載されています。
これで価格が5,000円を切っているわけですから、売れて当然のワイヤレスイヤホンです。
音質を最大限発揮するにはそれなりの音量が必要になるものの、抜群のフィット感なので音漏れの心配はありません。
コスパの高い完全ワイヤレスイヤホンをお探しなら、EarFun Free 2をお試しください!