中国ECサイトのBanggood様にOnePlus Buds Zをご提供頂きました。
OnePlusのスマホは性能が高いことで知られていますが周辺機器の実力はいかに?
ご提供頂いた商品ですが忖度なくOnePlus Buds Zをレビューしていきます。
なお本記事で紹介しているのは「中国版」となります。スペックを見る限り相違点はないと思いますが「グローバル版」ではないのでご注意ください。
本記事で紹介しているOnePlus Buds Zは「技術基準適合証明」(いわゆる「技適」)を取得していません。私は本記事作成にあたって試験利用の届出を行ったうえで利用しております。
総務省>>技適未取得機器を用いた実験等の特例制度
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OnePlus Buds Zとは?スペックをチェック!
OnePlus Buds Zは中国のスマホメーカーOnePlus製の完全ワイヤレスイヤホンです。
以前フラッグシップキラーと呼ばれたOnePlusのスマホは高性能でありながら安いことが特長で、入手が難しい日本でも大人気。2021年3月に発表された最新モデルOnePlus 9 / OnePlus9 Proも、Hasselbladカメラが搭載されていることで大きな話題となりました。
OnePlus Budsには2つの種類があり、本記事で紹介するのは廉価版モデルになります。
- OnePlus Buds(上位版)
- OnePlus Buds Z(廉価版)
バッテリー性能やドライバーサイズ等に違いがあり、上位版の方が高性能&高価。
そして最も大きな違いはイヤホンの形状です。
OnePlus Budsがインイヤータイプなのに対して、OnePlus Buds Zは耳栓のように直接挿入するカナルタイプ。好みが分かれる部分ですが、僕の場合は耳の形状的にインイヤータイプが使えないので必然的にOnePlus Buds Zをチョイスすることになります。
OnePlus Buds Zの基本スペックは以下のとおりです。
再生時間 | 音楽再生:5時間 ケースとの併用で20時間 通話:3時間 |
充電時間 | フル充電:不明(1~1.5時間) 10分の充電で3時間使える急速充電に対応 |
バッテリー容量 | ケース:450mAh イヤホン:40mAh |
充電端子 | USB Type-C |
ワイヤレス充電 | 非対応 |
サイズ | ケース:75mm × 35.9mm × 29.05mm イヤホン:37.98mm×23.35mm |
重さ | ケース:約40g イヤホン:約4.35g |
Bluetooth | Ver.5.0 |
防塵・防水規格 | IP55 |
チップ(SoC) | 不明 |
Bluetoothプロファイル | 不明 |
対応コーデック | AAC,SBC |
ドライバーサイズ | 10mm |
周波数応答 | 不明 |
インピーダンス | 不明 |
OnePlus Buds Zのデザインと付属品
OnePlus Buds Zのカラーバリエーションは2色。
- ホワイト
- Steven Harrington Edition
僕が提供いただいたのはホワイトですが、Steven Harrington Editionはポップで派手な感じです。
充電ケースのデザインは極シンプルで上蓋にロゴがプリントされているのみ。OnePlusのトレードマークの方が良かったんじゃないかな?とは思います。
ケース正面には充電状態等を表示するLEDインジケーター。
LEDランプは収納するイヤホンの数によって表示内容が変わります。
収納イヤホン数 | 表示内容 | LEDの色 |
イヤホン1個 | 収納されているイヤホンのバッテリー残量 | 緑:20%以上 赤:20%未満 |
イヤホン2個 | 収納されているイヤホンのうち残量の少ない方のバッテリー残量 | 緑:20%以上 赤:20%未満 |
イヤホンなし | ケース自体のバッテリー残量 | 緑:イヤホンをフル充電できる 赤:イヤホンをフル充電できない |
背面にはセットアップボタンと充電用USB-Cポート。
ケース裏面には性能表示がありました。
充電ケースのサイズは75mm×35.9mm×29.05mmと、そこそこ小さめ。
2つのイヤホンを収納している状態の総重量は50gと軽いので毎日持ち歩いても苦になりません。
イヤホンは足の様に伸びたスティックがあるタイプ。スティックの長さは20mmほどで装着していて邪魔になる長さではありませんでした。
充電ケースには平置きで収納します。後述しますがスティックが外側を向く配置の方が使いやすかったですね。
イヤホンと充電ケースはマグネットでくっつくので仮に逆さまにしても落下することはありません。
イヤホンの重さは1個4gと軽量なので長時間装着しても耳に負担がかかることはないでしょう。
OnePlus Buds Zの付属品は以下のとおりです。
- マニュアル・保証書(日本語なし)
- 充電ケーブル
- イヤーピース
充電ケーブルはUSB Type-A / USB Type-Cのもの。充電器は付属していないのでご注意ください。
充電にはそれほど大きな電力を必要としないので、スマホ等に付属の充電器を代用すれば問題ありません。
イヤーピースは最初から装着されているものの他に2サイズ付属。
少し力を入れれば取り外せるので交換は簡単です。
OnePlus Buds Zを実際に使ってみた様子をレビュー!
ここからはOnePlus Buds Zを実際に使ってみた様子をレビューしていきます。
ペアリングは簡単!探してタップするだけ
OnePlus Buds ZはAndroidデバイス、iOSデバイスはもちろんPCにもペアリングして使えます。ペアリングの方法は簡単で、Bluetooth設定画面で「OnePlus Buds Z」を探してタップ(クリック)するだけ。
初めてOnePlus Buds Zをデバイスに接続するときは、上蓋を開けてペアリングモードに。正面のLEDインジケーターが白色に点滅していればペアリングモードになっています。
あとはデバイスのBluetooth設定で「OnePlus Buds Z」を見つけてタップすれば完了です。
Android端末の場合には、コンパニオンアプリ「HeyMelody」でもペアリングできます。
HeyMelody
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ペアリングモードになっているOnePlus Bud Zをスマホの側に置いてスキャンしましょう。すぐに見つかるので接続を許可すればペアリングの完了です。
iOS用のHeyMusicアプリはありませんのでご注意ください。
2つのデバイスとペアリングできる
OnePlus Buds Zは複数のデバイスとペアリングが可能で、直近2つのデバイスを簡単に切り替えて使用できます。
追加ペアリングの方法は、ペアリングしたいデバイスの側でセットアップボタンを2秒長押し。すると現在接続中のデバイスから切断されて、ペアリングモード(LED白色点滅)に入るので「OnePlus Buds Z」を見つけて接続するだけです。
接続するデバイスの切替はイヤホンのタッチエリアを5秒長押し。
直前に接続されていたデバイスに限られてしまうものの、簡単に切り替えできるのは超便利です。
密閉感が少ない装着感
カナル型イヤホンは耳栓のように直接耳の中に挿入するので密閉感や閉塞感を伴います。このためカナル型イヤホンが苦手な人も多いです。
この点OnePlus Buds Zは、シリコン製のイヤーチップの薄さ・イヤホン自体の形状により密閉感・閉塞感が少ないと感じました。
逆に言えばすぐに外れてしまう可能性もありますが、よほど激しい動きをしない限り簡単には外れることはないでしょう。
なお僕の耳には最初から装着されているMサイズのイヤーピースは小さかったので、Lサイズに交換しています。フィット感を強くして隙間を埋めると耳栓のような遮音性能が高くなりますからね。
このため、イヤホン自体のノイズキャンセリング効果(パッシブノイズキャンセリング)により周囲の騒音が聞こえにくくすることができるので、自分の耳に合ったサイズのイヤーチップを装着しましょう。
音質はフラット傾向で低音がやや強め
OnePlus Buds Zの音質は、かなり低音強めの傾向ですが、音がこもって聞こえることもなく全体的にクリアです。
低音域は音色によって強く出る時と控え目な時があるようです。
バンドサウンドのような生音のドラムだとそれほど強く聴こえませんが、EDMや近年のHIPHOP等のように機械的に作られた低音の場合は、かなり迫力あるものになります。
高音域についてはやや弱めで音が小さく濁ってしまいがちでした。
このため女性ボーカルよりも男性ボーカルの曲のほうがOnePlus Buds Zには向いています。逆に言えば高音が耳に刺さる感じがないので聴きやすいかもしれません。
音場はそれほど広くないものの、1つ1つの音色が適切な距離を保っているので、どこでどんな音が鳴っているのか分かりやすく、臨場感があります。
実際にOnePlus Buds Zで聴いて良い感じだった曲を紹介するのでチェックしてみてください。
なお、残念ながらコンパニオンアプリHey Musicにはイコライザー機能が搭載されていないので、音質の調整はスマホや音楽再生アプリで行う必要があります。
使用時間は合計20時間!急速充電もできる
OnePlus Buds Zは充電ケースとの併用で最大20時間の使用が可能です。他社製品と比べて長いわけではありませんが、普段使いなら十分だと思います。
イヤホン単体のバッテリー容量は40mAhで連続5時間の音楽再生が可能。実際に使ってみたところ、1時間で20%ほどバッテリー残量が減っていたのでそんなものだと思います。
また10分の充電で1時間30分再生可能になる急速充電機能が搭載されているのも嬉しいポイントです。
充電方法 | 再生時間 |
充電ケースでイヤホンを10分充電 | 1時間30分 |
充電ケースでイヤホンを15分充電 | 2時間 |
なお、公式サイトの仕様には10分の充電で3時間使える!とありますが、よく読むと1時間30分後に充電ケースに戻す必要があると書いてあります。
10分の充電で充電ケースとの併用で3時間使えるという意味なんでしょうね。
マイクのノイズキャンセリングは良好
Oneplus Buds Proは周囲の騒音をカットするアクティブノイズキャンセリング(ANC)は搭載されていませんが、通話時のマイクにはノイズキャンセリング機能があります。
実際に使ってみたところ、雑音や風の音を綺麗にカットしてくれました。
ただLINEでの音声通話は気にならないものの、電話アプリでの音声通話の時に少し音がこもって小さく聞こえてしまうようなので、ご注意ください。
特に屋外で通話する時に便利なものの、声はハッキリ大きめに話す必要がありますね。
装着検出機能が優秀!外音取り込みなくてもOK!
OnePlus Buds Zには「装着検知機能」が搭載されています。近接センサーがイヤホンの装着を感知する機能です。
イヤホンを外せば音楽が止まり、再度イヤホンを装着すると音楽が再開。
感度がかなり良好でめちゃくちゃ使い勝手が良いです。AirPods Proにも同じ機能が搭載されていたのですが、まさか低価格帯のイヤホンでもここまで使えるとは思ってもみませんでした。
OnePlus Buds Zには外音取り込み機能はありませんが、装着検知機能があれば必要ないんじゃないでしょうか?
結局、人と話す時ってサッとイヤホンを外したほうが早かったりします。そんな時に自動で音楽が止まり、会話が終わって再び装着すれば再開するので超便利です。
防塵・防水性能はIP55
OnePlus Buds ZにはIP55等級の防塵・防水性能が搭載されています。
防塵性能については十分なのですが、防水性能は生活防水よりちょっと強い程度。
運動中の汗や多少の雨くらいであれば守ってくれます。
突然水がかかってしまっても壊れる可能性は低いものの、シャワーやお風呂で使用するのは絶対にやめましょう。
水と温水では防水性能の効果が異なりますし、そもそも精密機器は湿気に弱いですからね。
また、もし水に濡れてしまった時は完全に乾燥させてから充電ケースに戻してください。
濡れた状態で通電させるのは非常に危険です。
音楽・動画の遅延は気にならないけどゲームは無理!
ワイヤレスイヤホンにつきものなのが遅延。無線で音声信号を飛ばす仕様上、どうしても遅延は起こってしまいます。
OnePlus Buds Zを実際に使ってみた感じでは、音楽再生や動画視聴での遅延は殆ど気になりませんでした。映画を観ていても、俳優の口の動きと音声にズレが生じることはありません。
ただ、ゲームをプレイする時は使用しないほうが良さそうです。
パズドラやモンストのようなゲームであれば多少音がズレていても特に影響はありませんでしたが、音ゲーは厳しい・・・。
普段あまり音ゲーってやらないのですが、試しに「ディズニー ミュージックパレード」をやってみたところ、僅かなズレが積み重なってまともにプレイできませんでした。
ディズニー ミュージックパレード
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やっぱりOnePlus製スマホと一緒に使うのがベスト!
OnePlus Buds Zの性能を最大限活かすにはOnePlus製のスマホとセットで使いたいところ。
OnePlus 6以降のモデルであれば以下の効果を得ることが可能です。
- HeyMusicアプリなしでもバッテリー残量やタッチアサインの設定ができる
- 上蓋開けるだけでペアリングできる
- Dolby Atmosに対応した音質(OnePlus 7以降)
- Fnaticモードでレイテンシーが103ms
実際に僕の持っているOnePlus Nord N10で使ってみました。
HeyMusicアプリがなくてもBluetooth設定からタッチアサインの変更ができます。
また、左右イヤホンとケースのバッテリー残量の表示も対応。
残念ながらNord N10では非対応な低遅延モードとDolby Atomos音質は試せませんでした。ただ、Nord N10に搭載されている「Diracオーディオチューナー」との相性は抜群。
OnePlus Buds Zの低音がさらに強調されて、今まで使ってきたワイヤレスイヤホンの中で最も重低音なサウンドを楽しむことができました。
これは超迫力があるので是非試していただきたいです。やばい。
元々コスパの高いワイヤレスイヤホンだと思いますが、OnePlusスマホで使えばさらに性能が付加されるので全くの別物になります。
OnePlus Buds Zのイマイチなところ
OnePlus Buds Zを使って感じたイマイチなところは以下の2つです。
- リモコン機能が寂しい
- イヤホンの収納が厄介
リモコン機能が寂しい
OnePlus Buds Zにはタッチエリアのタップでのリモコン機能が搭載されています。
ただ、できる動きは「2回タップ」「長押し」の2種類だけで、長押しはデバイス切り替え機能に固定されています。
つまり、実質2回タップでのリモコン操作しかありません。
コンパニオンアプリ「HeyMusic」を使えば左右それぞれのイヤホンに異なる動作を割り当てることができるのですが、それも種類が少ないです。
1回タップは誤動作を誘発しやすいので必要ありませんが、2回タップや長押しにも機能を割り当てることができれば良かったですね。
個人的には音量調整機能も付けて欲しかったです。
iOS用のHeyMusicアプリはありませんのでご注意ください。
イヤホンの収納が厄介
慣れの問題かもしれませんがイヤホンを収納するのが少し厄介でした。
充電用の端子が搭載されている部分がケースの外側にあるので、イヤホンを耳から外してケースに収納しようとする時に手首を返さなければなりません。
充電端子がある部分を内側にすれば、自然な形で収納できたのではないかと思います。イヤホンを取り出す時はスティックを摘めば済む話なので、どちら側でも良いわけですしね。
リモコン機能にしろ、イヤホンの収納にしろ、だからOnePlus Buds Zがダメっていうほどのデメリットではありませんが、使いにくい部分ではあるのでご注意ください。
OnePlus Buds Zのレビューまとめ
OnePlus Buds Zをレビューしました。
日本円で5,000円以下で購入できる廉価版モデルながら、音質も機能も充実しているのでコスパの高いワイヤレスイヤホンと言えます。
Bluetoothに対応しているデバイスであれば使えますが、やはりOnePlus Buds Zの特長を最大限活かしたいならOnePlusのスマホで使いたいところ。他のデバイスで使うよりもさらにコスパの高さが際立ちます。
なお、OnePlus Buds Zには技適マークがありませんので購入する場合にはその点にご留意ください。