評価:(4点/5点満点)
お世話になります。毎月スマホを買っちゃうガジェットブロガーのちびめがね(@chibimeganecom)です。
Google Pixel 8 Proを購入しました。
Androidの生みの親、Google製スマホの2023年最新モデルです。
僕はPixel 6 Pro、Pixel 7 Proと毎年購入していて、シリーズを通して使いやすさと高性能なカメラが超気に入っています。
ちなみに、当ブログちびめがねアンテナに掲載している写真は殆どがPixelシリーズで撮影したものなんですよ。
果たしてPixelシリーズの2023年フラッグシップモデルの実力はどれほどのものなのか、どこが進化しているのか、詳しく実機レビューしていきます。
メリット | デメリット |
・高級感あるデザイン ・可変リフレッシュレート ・綺麗な写真が撮れる ・AI画像編集 ・ワイヤレス充電対応 ・指紋認証&顔認証 ・ステレオスピーカー ・おサイフケータイ対応 ・IP68防塵防水 | ・かなり高い ・デカい&重い ・重いゲームは厳しい ・SDカード非対応 ・イヤホンジャックなし ・付属品なし |
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Pixel 8 Proのスペック・仕様
Google Pixel 8 Proをレビューしていく前に、ザッとどんなスマホなのかスペックを確認。旧モデルPixel 7 Proのスペックも併せて掲載するので違いをチェックしていきましょう。
製品名 | Pixel 8 Pro | Pixel 7 Pro |
価格 | 128GB:159,900円 256GB:169,900円 512GB:189,900円 | 128GB:124,300円 256GB:139,700円 |
カラー | Bay Obsidian Porcelain | Hazel Snow Obsidian |
サイズ | 162.6mm 76.5mm 8.8mm | 162.9mm 76.6mm 8.9mm |
重さ | 213g | 212g |
ディスプレイ | 6.7インチ Super Acture LTPO OLED 1,344×2,992 20:9 489 ppi HDR 24bit(1,600万色) 1,000,000:1 1,600nit(HDR) 2,200nit(ピーク) Gorilla Glass Victus 2 | 6.7インチ LTPO OLED 1,440×3,120 QHD+ 19.5:9 512 ppi HDR 24bit(1,600万色) 1,000,000:1 1,000nit(HDR) 1,500nit(ピーク) Gorilla Glass Victus |
リフレッシュレート | 1~120Hz | 1~120Hz |
OS | Android 14 | Android 13 |
SoC | Google Tensor G3 | Google Tensor G2 |
RAM | 12GB LPDDR5X | 12GB LPDDR5 |
ROM | 128GB 256GB 512GB UFS 3.1 | 128GB 256GB 512GB UFS 3.1 |
外部ストレージ | 非対応 | 非対応 |
リアカメラ(メイン) | 5,000万画素 f/1.68 センサーサイズ 1/1.31 FOV 82° OIS/EIS | 5,000万画素 f/1.85 センサーサイズ 1/1.31 FOV 82° OIS/EIS |
リアカメラ(超広角) | 4,800万画素 f/1.95 FOV 125.5° | 1,200万画素 f/2.2 FOV 125.8° |
リアカメラ(望遠) | 4,800万画素 f/2.8 FOV 21.8° 光学ズーム 5倍 超解像ズーム 30倍 | 4,800万画素 f/3.5 FOV 20.6° 光学ズーム 5倍 超解像ズーム 30倍 |
インカメラ | 1,050万画素 f/2.2 FOV 95° | 1,080万画素 f/2.2 FOV 92.8° |
ビデオ(リアカメラ) | 4K,1080p@60fps 4K,1080p@30fps 4K,1080p@24fps OIS/EIS | 4K,1080p@60fps 4K,1080p@30fps OIS/EIS |
ビデオ(インカメラ) | 4K@60fps 4K@30fps 4K@24fps | 4K@60fps 4K@30fps |
バッテリー | 5,050mAh | 5,000mAh |
ポート | USB Type-C 30W急速充電 | USB Type-C 23W急速充電 |
ワイヤレス充電 | 最大23W | 最大23W |
バッテリーシェア | 対応 | 対応 |
生体認証 | 画面内指紋認証 顔認証 | 画面内指紋認証 顔認証 |
対応SIM | nano SIM eSIM | nano SIM eSIM |
2回線同時待ち受け | 可 | 可 |
対応Band | 5G(ミリ波): n257 5G(Sub6): n1,2,3,5,7,8,12,20,25,28,30,38,40,41,66,71,77,78,79 4G :B1,2,3,4,5,7,8,12,13,14,17,18,19,20,21,25,26,28,30,38,39,40,41,42,48,66,71 3G:B1,2,4,5,6,8,19 GSM :850/ 900/1800/1900 | 5G(ミリ波): n257,258,260,261 5G(Sub6): n1,2,3,5,7,8,12,14,20,25,28,30,38,40,41,48,66,71,77,78 4G :B1,2,3,4,5,7,8,12,13,14,17,18,19,20,25,26,28,29,30,38,39,40,41,42,46,48,66,71 3G:B1,2,4,5,6,8,19 GSM :850/ 900/1800/1900 |
Wi-Fi | Wi-Fi 6E 802.11ax 2.4GHz+5GHz+6GHz | Wi-Fi 6 802.11ax 2.4GHz+5GHz |
Bluetooth | Ver5.3 | Ver5.2 |
位置情報 | GNSS GPS GLONASS Galileo QZSS BeiDou | GNSS GPS GLONASS Galileo QZSS BeiDou |
イヤホンジャック | なし | なし |
スピーカー | ステレオ | ステレオ |
FMラジオ | なし | なし |
防塵防水 | IP68 | IP68 |
NFC | あり | あり |
FeliCa | あり | あり |
スペック上で良くなったと思われるのは以下の通り。
- SoCが最新モデルになった
- ディスプレイが明るくなった
- 超広角カメラの解像度・明るさが上がった
- Wi-Fi 6Eに対応した
たったこれだけなのか、スペックを見ただけでは分からない変化があるのか、気になるところですね。
価格が結構アップしているだけに良くなってくれないと困ります笑
それではGoogle Pixel 8 Proを実機レビューしていきましょう!
Pixel 8 Proのデザイン・サイズ感・付属品
まずはPixel 8 Proの外観と付属品をチェックしていきましょう。
デザイン
Pixel 8 Proは以下の3色展開。
- Bay
- Obsidian
- Porcelain
このうち僕が購入したのはObsidian(オブシディアン/黒曜石)です。
Bayもめちゃくちゃ惹かれたんですけどね。Pixelっぽいユニークな色合いなので。結局無難な黒系にしちゃいました。
結果的に大正解。めちゃくちゃかっこよかったです。
Pixel 6 Pro、7 Proの背面パネルは光沢のあるツルツルした質感でしたが、Pixel 8 Proはマットなガラス製。
触り心地が良くサラッサラ!!!ケースを付けるのが勿体ないくらい高級感に溢れ、永遠に触り続けたくなる気持ちよさです。まじサラサラ。
旧モデルのおもちゃっぽい雰囲気も嫌いじゃないんですが、比べてしまうとPixel 8 Proの質感の高さが際立ちます。
指紋が目立ちにくい点も嬉しいポイントです。
パッと目を引くのが、毎度お馴染み特徴的なカメラバー。
旧モデルはカメラレンズを2個と1個に分けていましたが、Pixel 8 Proは、ひとまとめになっています。レンズはメイン・超広角・望遠の3眼構成。
レンズ右横にはフラッシュライトと、新たに温度計測センサーが搭載されました。
カメラバーの高さはシリーズを追うごとに高くなっており、実測で3mmほど。Pixel 7 Proもかなり出っ張ってるなーと感じていましたが、今回はさらに超えてきました笑
みんな大好きiPhoneのカメラも、でかいでかい言われていますが、Pixel 8 Proも全く負けていません。形状が違うので単純比較はできませんけど。
ただ、この巨大なカメラバーにはメリットもあって、背面を下にデスクに置いても偏りがないのでガタつきません。これは使いやすくて良いと思いました。
カメラバーは完全に好みの問題で、好きか嫌いかハッキリ分かれそう。
ただ仮に見た目的に好きじゃなくても使っていくうちに慣れると思います。
背面パネルはフレームに向かって緩やかに湾曲。角ばったタイプとは異なり、手のひらに刺さらないのは良いですね。持ちやすい。
ミドルフレームはポリッシュ仕上げのピカピカなアルミ製。
この部分は指紋や皮脂汚れが目立ってしまいます。
右側面には電源ボタンと音量ボタン。
他社メーカーのAndroidスマホと位置が逆で使いにくいという声もありますが、これも使っていけば慣れます。
次々新しいスマホを買っちゃう人なら違和感も感じるでしょうが、1つのスマホ長く使う人にとっては、どうでもいいでしょう。
左側面にはカードスロット。
SIMカードが1枚入るタイプで、残念ながらmicroSDカードを装着することはできません。
本体上部にはマイクを搭載。右側に見えるのはミリ波用のアンテナですかね。
下部にはマイク・USB Type-Cポート・スピーカーが備わっております。
サイズ感
Pixel 8 Proのサイズは162.6 × 76.5 × 8.8mm。
6.7インチの大型ディスプレイを搭載しているので普通にデカいです。
ただ、本体カラーのせいかPixel 7 Proよりもスッキリした印象。
Pixel 7 Proのサイズが162.9 × 76.6 × 8.9mmなのでほぼ同じなんですけどね?不思議です。
重さは実測で212gとヘビー級。重いです。
仕方ない部分ですが、次のモデルではもう少し軽くなってくれれば嬉しい。
寝ながら動画とか見てたりして顔面に降ってきたら怪我しそうなので注意して下さい・・・。
付属品
Google Pixel 8 Proの付属品は以下のとおり。
- USB Type-Cケーブル(1m)
- クイック スイッチ アダプター
- SIMピン
ケース、保護フィルム、充電器は付いてないのでご注意ください。
ちなみに僕はGoogle公式のケースを一緒に購入しました。
5,400円(税込)と少々お高めなものの良い感じでした。
ハードタイプなんですけど表面はシリコンっぽい素材で、内側はマイクロファイバー製。本体に傷が付きにくくて良き。
本体にフィットして違和感なく使えるのはさすが公式ケースですね。普通にかっこよくないですか?
カメラバーもしっかり守ってくれます。
ただでさえ重いPixel 8 Proがさらに重くなっちゃうのはアレですが、それはどのケースでも同じことですからね。
サードパーティー製のケースやフィルムも既に売っていますが、個人的には公式ケースを買ってよかったなーと思っています。おすすめです。
Amazonで検索>>Pixel 8 Pro ケース
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Pixel 8 Proのディスプレイをレビュー
続いてGoogle Pixel 8 Proのディスプレイをチェックしていきましょう。
新搭載の「Super Actuaディスプレイ」の性能が気になるところです。
6.7インチOLEDディスプレイ
Pixel 8 Proのディスプレイは6.7インチの有機EL。
有機ELパネル特有の黒色表現でシャキッとメリハリの効いた表示が非常に綺麗です。
旧モデルPixel 7 Proの解像度はQHD+(1,440 x 3,120)でしたが、Pixel 8 Proは1,344 x 2,992なのでやや下がっています。
とは言え、並べて見ても僕には違いを感じることができませんでした。どちらも同じように美しい表示です。
また、Pixel 7 Proは側面が湾曲したエッジディスプレイだったのに対し、Pixel 8 Proはフラットディスプレイに変更されました。
ベゼル幅が太くなってしまうのか心配でしたが、表示領域が極端に小さいなってしまうことはないようです。
なお、この点を考慮したのか、デフォルトの表示サイズ・文字サイズは小さくなっています。
視野角の広さも十分で、きつめな角度から見ても色合いや明るさの変化が少なめ。
他のスマホでも毎回確認していますが、Pixel 8 Proは特に変化を感じにくかったです。
個人的にはエッジよりもフラットディスプレイが好み。
何より保護フィルムが貼りやすいことがメリットだと思います。
Corning Gorilla Glass Victus 2が採用されており、耐久性も抜群です。
最大輝度2,400nit
Google Pixel 8 Proで新たに採用されたSuper Actuaディスプレイの特徴は明るさ。
なんと最大輝度2,400nitにも及びます。
スマホのディスプレイなら1,000nitもあれば屋外でも不便なく使えると言われているので、以下に明るいかが分かりますね。
実際にバキバキに直射日光に当たるシチュエーションでも見づらさを感じることはありませんでした。
旧モデルPixel 7 Proも最大1,500nitと十分明るくて困ったことがありませんが、もはや砂漠で使ってもディスプレイが見えにくくなることはないんじゃないでしょうか笑
普段使いでPixel 7 Proからの進化は感じにくいですが、ディスプレイが明るいのに越したことはありません。
LTPO可変リフレッシュレート
Google Pixel 8 Proのリフレッシュレートは最大120Hz。
1秒間にディスプレイを最大120回書き換えてくれるので表示が滑らかになります。
左が60Hzで右が120Hzに設定したものです。120Hzのほうが残像感がなく滑らかに動いているのが分かると思います。
高リフレッシュレートを最も実感できるのは画面スクロール。
ヌルヌルと滑らかに動いてくれる感じが心地良く、一度使ってしまうと一般的な60Hzに戻れなくなっちゃいます笑
さらにバックプレーンに「LTPO」を採用し、1Hzから120Hzの範囲で動的に変化する可変リフレッシュレートに対応しております。
ディスプレイに動きを感知しすると120Hzに、触らなければ1Hzに変化していました。
AOD表示中のリフレッシュレートも1Hzに対応しています。
高駆動ディスプレイはバッテリーを消耗しがちですが、Google Pixel 8 Proならバッテリー持ちとディスプレイのヌルヌル感を両立できるので優秀です。
操作は両手持ちが基本
Google Pixel 8 Proは6.7インチ大画面ディスプレイなので基本的に両手操作。
片手で操作しようとしても指が届きません。
もちろん慣れれば文字入力くらいなら片手でもいけます。
本体がかなり重いので自然と両手操作になってしまうでしょう。
無理に片手操作するよりもずっと楽ですしね。
両手操作はちょっと煩わしいかもしれませんが、その反面、大画面ディスプレイはゲームや動画視聴で活躍してくれます。
この没入感と迫力は大画面ディスプレイでしか味わえない嬉しいメリットです。
インカメラはパンチホールタイプ
インカメラはディスプレイ上部中央に搭載。切り欠きを作らないパンチホールタイプ。
小さいので邪魔に感じることは殆どありませんが、横持ち全画面でゲームをする時や動画視聴時に少し気になるかもしれないですね。
僕はどちらかと言えば中央よりも左上にある方が好きです。
常時表示ディスプレイ(AOD)に対応
Google Pixel 8 Proは有機ELディスプレイの省電力性を活かしたAOD(Always On Display/常時表示ディスプレイ)に対応していました。
ロック画面で時計等を表示し続けることが可能です。
ただ残念ながら時間設定やデザインのカスタマイズは一切できず、有効・無効の2択のみ。
リフレッシュレートもそうですが、このあたりの柔軟性は他社メーカーよりも劣っている部分だと思います。
寝ている間にディスプレイに何か表示されていても意味がないので、せめて時間設定させてほしいですよね・・・。
Widevine L1で動画視聴が快適に!
スマホのデジタル著作権管理方式WidevineのセキュリティレベルはL1。
Google Pixel 8 Pro はストリーミングサービスで高画質視聴が可能となります。
Netflixの最大再生解像度はFull HD。HDR機能にもバッチリ対応です。
ホワイトリスト方式を採用しているAmazonプライム・ビデオでもHD 1080pで視聴可能でした。
YouTubeでは「2160p60 HDR」まで設定できることを確認しました。
Google Pixel 8 Proはディスプレイが綺麗なので動画視聴が超捗りますよ。
Pixel 8 Proの基本性能・動作性能をレビュー
スマホが自分の思う通りに動いてくれるのか、ストレスを感じずに使えるのか。
購入前に必ずチェックしておきたいところですよね?
スマホの動作性能を司るのがSoC(CPU/GPU)。
Pixel 8 Proには、Googleの独自開発プロセッサ「Tensor(テンサー)」の最新モデル「Tensor G3」が搭載されております。
果たしてTensor G2よりもどれくらいパワーアップしているのか、チェックしていきましょう。
AnTuTuベンチマークスコア
スマホの基本性能を数値化できるのがベンチマークテスト。スコアが高ければ高いほど動作性能が優秀ということです。
最も有名なAnTuTuというベンチマークアプリを使ってみたところ、Ver.9の総合スコアは859,318点、GPUスコアは299,510点。
高めのスコアになるVer.10では総合スコアが994,229点、GPUスコアは363,465点でした。
2023年11月現在の最高スコアが160万点(Ver.10)と考えると、物足りない感じがしますね。
QualcommのSnapdragonシリーズで言えば、2020年にリリースされた「Snapdragon 888」よりちょっと上くらいです。
ベンチマークスコアが全てではないと言っても、最新のフラッグシップモデル、最上位機種なのでもう少し頑張って欲しかったなーというのが正直な感想。
まぁTensorが他社製ハイエンドよりも動作性能が弱いことは、今に始まったことではないので分かってはいました。
なお、旧モデルのTensor、Tensor G2に比べると確かにAnTuTuスコア(Ver.9)は上がっているようです。
- Tensor:65万点〜70万点
- Tensor G2:70万点〜73万点
- Tensor G3:80万点~85万点
もちろん、AnTuTuスコア100万点近く出ていれば、普段使いで困ることやストレスを感じることは全くないのでご安心ください。
リフレッシュレート120Hzに対応していることもあり、体感的に滑らかな動作に。
Twitterなんかも引っかかりが少なくスムーズです。
こちらのページで、これまでにレビューしたスマホのAnTuTuスコアをランキング形式で掲載していますので、参考に御覧ください。
AnTuTu以外のベンチマークアプリの結果は以下のとおりでした。
発熱に弱い印象
AnTuTuベンチマークを5回連続で計測してみたところ、2回目の計測からスコアがガクッと落ちてしまいました。
AnTuTuベンチマークの計測結果から判断すると、40℃を超えるとサーマルスロットリングが働き、動作性能を抑えているように見えます。
別の機会に4回連続で計測した結果がこちら。全体的に良いスコアになっているものの、やはり40℃くらいでスコアが下がりますね。
Tensor G3は発熱に弱いと思います。
普段使いで負荷がかかることは多くないかもしれませんが、ゲームや動画撮影を長時間連続でする場合には注意しましょう。
Pixel 7 Pro/REDMAGIC 8 Proと動作性能を比較
スコアだけ見てもイマイチよく分からないと思うので、旧モデルのPixel 7 Pro・REDMAGIC 8 Proと実際の動作性能を比較してみました。
REDMAGIC 8 ProはSnapdragon 8 Gen 2を搭載したハイエンドモデルで、AnTuTuスコア120万点超えのゲーミングスマホです。
多くの人が閲覧するであろうYahoo!と楽天市場での表示速度をチェックします。
よく見ればREDMAGIC 8 Proが1番早く表示されていますが、それほど大差ありませんね。どれもサクッと表示してくれていました。
Twitterのスクロールも、REDMAGIC 8 Proと同じくらい滑らかに動いています。どちらもリフレッシュレート120Hzです。
ネットサーフィンや動画視聴、LINE・SNSくらいであれば快適です。
AnTuTuスコアは少し寂しいPixel 8 Proですが、普段使いで困ることは全くありません。
AnTuTuストレージ速度テストのスコア
AnTuTuアプリでストレージ速度のテストもしてみました。
読み込み・書き込みともに十分な速度。
実際に使っていても、本体起動・アプリ起動がモタつくなんてことはありませんでしたよ。
僕が購入したのはストレージ容量128GBのモデル。最大512GBまで用意されております。
システムに14GBほど使ってしまうので、実際に使えるのは110GBほど。
ご覧の通り、重いゲームをインストールするとすぐに容量がいっぱいになってしまうので、不安な場合は上位モデルを購入したほうが良いでしょう。
ちなみにmicroSDカードを搭載できませんが、Google DriveやGoogle Photo等のオンラインストレージを活用することで容量不足を解消できます。
またUSB-C用のカードリーダーもあるので、microSDカード等を利用したい場合には別途購入しても良いでしょう。
Amazon>>USB-Cカードリーダー
Pixel 8 Proのゲーム性能をレビュー
もはやスマホとゲームは切っても切れない関係なので、ゲーム性能の良し悪しも重要なポイント。
普段使いなら十分な基本性能を持つGoogle Pixel 8 Proはゲームを快適にプレイできるのかチェックしていきましょう。
原神(60FPS/最高)の平均FPSは35.2
ゲーム性能のベンチマークのような存在になってる「原神」のデフォルトグラフィック設定は「中」でした。
まずグラフィック設定「最高/FPS60」で、スメールの砂漠地域を15分ほどプレイした時のFPSと発熱の様子がこちら。エンカウントした敵とはしっかり戦っています。
平均FPS35.2と、ハイエンドモデルとは思えない結果になってしまいました・・・。
遊べないほどではないものの、元素爆発を乱発したりするとカクつきが目立ちます。
以前にレビューしたTensor G2を搭載したPixel 7aは平均34.3だったので、ゲーム性能は殆ど変わっていませんね。
原神(デフォルト設定)の平均FPSは27.9
続いてデフォルト設定「中/FPS30」で同じように15分ほどプレイした結果がこちら。
平均FPS27.9と、そこそこ安定した結果になっております。
・・・いやいやいや!違う違う!笑
ミドルレンジのスマホじゃないんだからデフォルト設定で安定してても仕方ないんですよ!
もちろんGoogle Pixelシリーズはゲーム性能の高さを売りにしているわけではないんですが、16万円のスマホがこれでは・・・ね?
もうちょっとなんとかして欲しいなーと思います。
ちなみに僕がレビューした他社製ハイエンドモデルで計測した原神の平均FPSはこんな感じ。
デバイス名 | 原神平均FPS | 価格(最安) |
REDMAGIC 8 Pro | 59.8 | 103,800円 |
ROG Phone 7 | 59.6 | 129,800円 |
Nothing Phone (2) | 53.4 | 99,800円 |
Zenfone 10 | 52.6 | 99,800円 |
Pixel 8 Pro | 35.2 | 159,900円 |
いやぁ・・・。辛いっすね・・・笑
Google Pixel 8 Proのゲーム性能は、価格の割に高くありません。
重いゲームを快適に遊びたい人は、素直にiPhoneや他社メーカーのハイエンドスマホを購入しましょう。
比較的購入しやすい価格で、原神をしっかり遊びたいなら以下の2つのスマホがおすすめです。
どちらも実機レビューしているので参考に御覧ください。
Pixel 8 Proのバッテリー性能をレビュー
続いてGoogle Pixel 8 Proのバッテリー持ち・充電速度をチェックしていきましょう。
PCMarkバッテリーテストのスコア
Google Pixel 8 Proのバッテリー容量は5,050mAhとスペック的には大容量。
ただいくらバッテリー容量が多くても、すぐに充電がなくなってしまったら意味がありません。
そこで、バッテリーは長持ちなのかPCMarkというベンチマークアプリでテストしました。
PC Markは実際にスマホを動作させて100%から20%までのバッテリー消耗時間を測定しているので、通常利用時におけるバッテリー持ちとして信頼できる結果だと思っています。
画面の明るさは50%固定、リフレッシュレートを60Hz・120Hzに設定してそれぞれ計測した結果が以下のとおり。
リフレッシュレート120Hzで約11時間。決して悪くはないものの、物足りない印象です。
よっぽど長時間連続でゲームをするのは厳しいですが、ごく一般的な使い方であれば、途中充電なしで1日は使えるとは思います。
リフレッシュレートを60Hzにしたところで、そんなにバッテリー持ちは良くならないので、120Hzで使い続けても良いでしょう。
バッテリー消費時間を実機で計測
スコアだけではピンと来ない人もいるかもしれないので、実際に使った場合のバッテリー消耗時間も紹介しておきます。
なおディスプレイの明るさは自動調整の状態です。
まず1時間Amazonミュージックで音楽を聴いた結果、バッテリー消耗は3%。
1時間YouTubeで動画(1080P/60fps)を視聴した結果、バッテリー消耗5%。
原神をデフォルト画質で1時間プレイした結果、バッテリー消耗は19%でした。
24時間一切触らずに放置してみたところ、バッテリーは8%消耗しました。
それぞれの結果をまとめると次のとおりになります。
使用時間 | バッテリー消耗 | 使用可能時間(想定) |
音楽再生 1時間 | 3% | 約33時間 |
動画再生 1時間 | 5% | 約20時間 |
原神 1時間 | 19% | 約5時間 |
24時間放置 | 8% | 約12日間 |
旧モデルPixel 7 Proでは計測していないので、同じTensor G2を搭載したPixel 7aの結果との比較は次のとおり。
使用時間 | Pixel 8 Pro | Pixel 7a |
音楽再生 1時間 | 3% | 3% |
動画再生 1時間 | 5% | 7% |
原神 1時間 | 19% | 17% |
24時間放置 | 8% | 9% |
殆ど変わらない結果になりました。
動作性能が上がったのにバッテリー持ちが悪くなっていないのは素晴らしいですね。
Pixel 7aをメインスマホとして使っていましたが、極端にバッテリー持ちが悪いとは感じなかったので、おそらくPixel 8 Proも普段使いで困ることはないでしょう。
30W急速充電に対応
Google Pixel 8 Proは30W急速充電に対応しています。
Google純正充電器で試してみたところ確かにMax30Wで充電できていました。
バッテリー残量20%の状態から100%になるまでの時間を計測してみたところ、70分ほどでフル充電完了。
さらに早く充電できるスマホもありますが、個人的にはこれくらいでも十分だと思います。
寝落ちしちゃって朝スマホのバッテリーが殆どない状態でも、出かける準備をしている間にそれなりに充電できているので安心です。
なお、残念ながら充電器は付属していないので自分で購入する必要があります。
USB Type-C Power Deliveryに対応している充電器であれば20W前後で充電できていました。
これでも90分ほどでフル充電できちゃうと思います。
23Wワイヤレス充電に対応
Google Pixel 8 ProはQi(チー)ワイヤレス充電にも対応しています。
しかもGoogle純正のワイヤレス充電スタンド「Pixel Stand(第2世代)」であれば23W充電が可能です。
実際に試してみたところ、確かに20W以上で充電できていました。
ワイヤレスでも有線充電と変わらない速度で充電できるのは優れたポイント。
ただ、一般的なQiワイヤレス充電器だと最大12W充電になってしまうようです。
Google Pixel Stand(第2世代)をおすすめしたいところなんですが、9,570円(税込)と結構高いので、無理に購入する必要はないと思います・・・。
バッテリーシェア(リバース充電)対応
さらにGoogle Pixel 8 Proはリバース充電にも対応しています。
バッテリーシェアを有効にして、ワイヤレス充電対応デバイスを乗っけるだけでOK。
充電速度は控えめなものの、緊急時にバッテリーを「おすそ分け」できるので重宝しますよ。
Pixel 8 Proのカメラ性能をレビュー
スマホを購入するうえで気になるのは動作性能・バッテリー性能、そしてカメラ性能。
特にPixelシリーズは画像の機械処理、いわゆるコンピュテーショナルフォトグラフィが優秀なため、誰でも簡単に綺麗な写真が撮影できることが特徴です。
果たしてPixel 8 Proのカメラ性能はどれほどなのか?実際に撮影した作例を紹介するので参考にしてみてください。
カメラアプリ
Google Pixel 8 Proのカメラアプリは超シンプル。サッと取り出して迷うことなく撮影することができます。
これまでのPixelシリーズは、ただシャッターボタンをタップするだけでしたが、Pixel 8 Proは、手動で細かく設定できるプロモードが搭載されました。
- 明るさ
- シャドウ
- ホワイトバランス
- フォーカス
- シャッタースピード
- ISO感度
さらに、レンズが選択できるのも嬉しいポイントです。
倍率をタップできるのはもちろん、自分でどのカメラを使うのか選択できます。
- UW(超広角)
- W(広角/メイン)
- T(望遠)
基本的にPixel 8 Proにお任せしておけば良い感じに撮影できますが、カメラ好きの人にとっては最高の進化を遂げていると思います。
なおシャッター音を消すことはできませんが、マナーモードにしておけばスクショ音は鳴りませんでした。
メインカメラの作例
まずはメインカメラでどんな写真が撮影できるのかチェックです。
比較用に旧モデルPixel 7 ProとiPhone 15 Proで撮影した写真も併せて掲載していきます。
国内で買える人気モデルのカメラ対決って感じですね。ドキドキ・・・。
もはや日中の明るい場面であれば、どのスマホでも綺麗に撮影できます。
iPhoneは明るく華やかな印象になるのに対し、Pixelはコントラストが強くパリッとしたした雰囲気になります。
Pixel 8 Proは、7 Proに比べてナチュラルで見たままに近い色合いになりました。
HDR性能を確かめるため逆光のシーンでも撮影。
iPhoneはこういうシチュエーションに弱いですよね。
Pixelは殆ど変わりませんが、8 Proのほうが明るくする力が強そうです。
最後は室内で食事写真。
Pixel 8 Proが自然な感じで良いですね。
7 Proは青く、iPhone 15 Proは黄色が強く出ちゃいました。
AI画像編集
Pixel 8 Proの目玉機能がAIによる画像編集です。
実際に使ってみたので紹介していきます。
まず多くの人が知っているのが余計な写り込みを消去できる「消しゴムマジック」。
木の根元にある黄色いカラーコーンが見事に消えていますね。
この写真では枯れた花を消してみました。
消した後の部分が自然すぎて怖いです・・・笑
フェンス越しに飛行機を撮影した時も、写り込んだ金網を自然に消去できます。
しかもこれらの画像処理は、インターネットに接続していなくても利用可能。
旅行先で撮影した写真を、飛行機の中で編集することができちゃうわけです。
消しゴムマジックは、これまでのPixelシリーズでも利用できましたが、Pixel 8 Proには新たに「編集マジック」が追加されました。
出来ることは色々あって、例えば被写体のサイズや位置の移動。
空の色・雰囲気を変えることもできました。
また、「スタイル適用」を使えば、全く違う画像をAI生成することもできちゃいます。
残念ながら編集マジックはオフラインでは利用できず、写真をGoogleフォトにバックアップする必要があります。
とは言え、ただ綺麗に撮影できるだけではなく、撮影した後もAIによる高度な編集が、簡単にできちゃうのは嬉しいメリット。
もちろん、カメラ好きの人なら、編集ソフトで同じようなことができちゃうかもしれませんが、詳しい知識がない人でも使えるのが凄いと思います。しかもスマホ1つで。
メインカメラ(夜景モード)の作例
Pixelシリーズは夜景モードの強さも特徴的。
低価格帯のスマホだと、どうしても低照度撮影が弱くなる傾向にあります。
ここまで明るくしているのにノイズが抑えられているのが凄いですよね。
引き続き2台のスマホと比較していきましょう。
iPhone 15 Proが良い感じに撮影できてると思います。色の誇張が激しい気もしますが。
続いて明暗差のあるシーンでHDR性能をチェックです。
この場面ではiPhoeが良い感じでした。これまでHDR性能が低いと言われてきましたが、iPhone 15 Proは性能が上がっているかも。
やっぱiPhoneの夜景モードでのHDR性能が良くなっていることが分かります。
Pixel 8 Proは後ろの明るい部分が白飛びしちゃいました。
今回の撮影では、明暗差が激しいシーンではイマイチですね。
ちなみにこのシーンで、後ろのライトあたりをフォーカスすると、こうなります。
やはりHDR機能は有効なものの、処理不足な印象です・・・。
今後のアップデート等で改善されれば良いのですが。
最後にスマホカメラが苦手そうな意地悪なシーンで。全て2倍ズームで撮影。
見事に3つとも空に「空」が浮かんじゃいました。
バランス的にはPixel 7 Proが良い感じですかね?どうでしょう。
なお、この場所でゴーストが発生しないスマホカメラは今のところありません笑
高画素モードの作例
Pixel 8 Proのメインカメラは5,000万画素での撮影(高解像度モード)も可能です。
これまでのPixelシリーズではできなかったので変更ポイント。
ちなみに通常撮影では4つの画素を束ねて1,250万画素にすることで感度を上げています。
僕の目には全く違いが分かりません。色合いも明るさも大きな違いがないように感じます。
写真撮影が上手な人なら高解像度モードをしっかり活かせるのかもしれませんが、普段使いで便利になるのはトリミングです。
実際にそれぞれの写真で同じ部分を切り取った結果が以下のとおり。
めちゃくちゃ分かりやすい。画素数が多いので引き伸ばしても粗くなりにくいのが高解像度モードの特徴になります。
例えば、高画素モードで広めに撮影しておいて、後から必要な部分だけを切り出す時なんかに効果的です。
ただファイルサイズが大きくなってしまう点にはご注意ください。
- 通常撮影:6.3MB
- 高画素モード:18MB
全てを高解像度モードで撮影してたらストレージがいくらあっても足りませんよ。
望遠カメラの作例
Pixel 8 Proには光学5倍の望遠カメラが搭載されております。
ここが通常モデル(Google Pixel 8)との大きな違いです。
ちなみにPixel 7 Proにも5倍望遠カメラ、iPhone 15 Proには3倍望遠カメラが搭載されております。
望遠カメラとデジタルズームを組み合わせて、30倍ズームまで可能です。
ここまで寄ってもここまでクッキリ撮影できるのはPixel 8 Proの優秀なメリットになります。
Pixel 7 Proも同じように30倍ズームまで可能。
わずかにPixel 8 Proのほうが綺麗な気もしますが、そんなに変わらないかなー?
iPhone 15 Proは20倍ズームまで。
iPhoneもよく撮れてるんですけど、解像感はPixel 8 Proの方が勝っていますね。
Pixel 8 Proの望遠性能はめちゃくちゃ高いことが分かります。
一般的にスマホの望遠って、遠い被写体に寄るよりも、近くの被写体に寄ることがメインだと思うんです。
だから2倍ズームや3倍ズームの性能が重要になりますよね。
ただ、Pixel 8 Proであれば、遠くの被写体も綺麗に撮影できちゃいます。
例えば、この写真であれば、奥の滑走路で待機していた飛行機を。
肉眼では殆ど見えない東京ディズニーランドを羽田空港から捕捉。
あなたは僕なんかよりもずっとカメラが上手だと思いますが、それなら写真撮影の楽しみ方が広がるんじゃないでしょうか?
Pixel 8 Proを買ったら、ぜひ試してみてください。
ちなみに、メインカメラのクロップ撮影になりますが、2倍ズームももちろん綺麗ですよ。
ポートレートモードを使わなくても背景ボケがあって雰囲気ある写真になりますね。
解像感が高いのはさすがハイエンドスマホと言ったところ。
今回の撮影ではiPhone 15 Proの明るさ・鮮やかさが良い感じに活きていました。
超広角カメラの作例
Pixel 8 Proは4,800万画素の超広角カメラも搭載しております。
風景を撮影する時や食卓全体を撮影する場合に重宝するカメラです。
メインカメラとの画角の違いは以下の通り。
スペックによると画角は125.5°と結構広めです。
他のスマホと比較しながら作例を見ていきましょう。
一般的に超広角カメラはメインカメラに比べて弱いことが多いのですが、今回検証したスマホは、さすがどれも綺麗に撮影できています。
日中の明るい場面であれば大差ありません。
画角はPixel 8 Proが最も広く、その影響なのか画像外側の歪みが大きくなってしまうことがありました。
夜景モードがこちら。
夜景モードでも十分綺麗に撮影できますね。
PixelシリーズはiPhoneよりも明るくなることが多かったです。
Pixel 7 Proに比べて8 Proのほうがキリッとした質感になっている気がします。
ただスペック的にはPixel 7 Proよりも強力になっていたので期待していたんですが、実際に撮影してみるとそこまで変わらないかもしれません。
マクロモードの作例
使う機会は多くないかもしれませんが、Pixel 8 Proは超広角カメラを利用したマクロ撮影も可能です。
一般的にスマホのマクロカメラなんて、あってないようなものなんですが、この解像感の高さは凄いですよね・・・。
iPhone 15 Proのマクロモードも良い感じですが、Picxel 8 Proの方がさらに寄れる印象です。
ポートレートモードの作例
簡単に背景ボケのある写真が撮影できるポートレートモードもあります。
通常撮影でも背景ボケがありますが、ポートレートモードを使えば、ソフトウェア処理で被写体以外の部分をバツっとボケさせる感じになりますね。
ポートレートモードで撮影すれば、後からボケ具合を調整することができますよ。
人物以外の被写体にもボケモード的に使用可能。
夜間撮影でポートレートモードを使えば、光が玉ボケになって可愛いですよ。
インカメラ
インカメラの有効画素数は1,080万画素。
個人的には利用機会がほぼないのですが、これくらい撮影できていれば十分だと思います。
顔写真加工が可能で、弱・スムーズの2種類から選べます。顔のシワを抑えたり、トーンを明るくしてくれたりと有能です。
もちろんインカメラでもポートレート撮影が可能。
メインカメラ同様に、被写体以外をバキッと強めにボケさせてくれました。
動画撮影の作例
Pixel 8 Proで動画撮影してみました。
参考に旧モデルPixel 7 Pro、iPhone 15 Proで撮影した動画も続けて収録しています。
全て4K@60fpsでの撮影です。
日中の明るい場面はメイン・超広角ともに非常に綺麗に撮影できました。
手ぶれ補正もしっかり利いています。
性能の進化が著しいのが夜間撮影です。
メインカメラはPixel 7 Proに比べてノイズが少なくなっています。
超広角カメラはノイズはあるものの、3つの中で最も明るく撮影できているのが分かります。
超広角カメラのスペックアップは動画撮影で真価を発揮してくれました。
個人的に動画撮影性能はiPhoneが最強だと思っていますが、Pixel 8 Proも負けず劣らず優秀です。
また、Google Pixel 8 Proに搭載された「音声消しゴムマジック」も使ってみました。
風(雑音)と声をそれぞれ消して作成した動画を続けて収録しています。
指定した音が見事に消されていて衝撃・・・。凄くないですか?
なお、音声消しゴムマジックはインターネットに接続しないオフラインでも利用可能です。
Pixel 8 Proを実機レビュー
ここからはGoogle Pixel 8 Proの動作性能・バッテリー性能・カメラ性能以外のところを実機レビューしていきます。
OSはAndroid 14
Pixel 8 Proに搭載されているOSはAndroid 14。
どのメーカーよりもAndroidの最新バージョンが使えるのはPixelシリーズの特権です。
これぞピュアAndroid。シンプルで使いやすいと思います。
まぁでもAndroid 14だからと言って、こんなに良くなりました!っていう実感はありません笑
起動中のアプリを一括終了するボタンの場所や、ネットワーク設定へのアクセスのしにくさ等は、相変わらず・・・。
強いて言えば、壁紙とロック画面のデザインですかね?
AIによるオリジナル壁紙が生成できるようになりました。
またロック画面をカスタマイズできるようになり、時計デザインや2つのショートカットを設定できます。
個人的にはどうでもいい機能ですが、セキュリティ面の強化は期待できるので最新バージョンのAndroidであることはメリットだと思います。
公式サイト>>Android 14 の新機能をご確認ください。
デュアルアプリ非対応/複数ユーザー対応
他社メーカーのスマホには搭載されている便利機能は、Pixelの場合は控えめです。
1つのアプリを複製できるデュアルアプリ(ツインアプリ)機能はありません。
Android標準の複数ユーザー機能は設定から有効にしてあげれば使用できます。
この他、画面分割や簡単なジェスチャー機能は搭載されています。
背面ダブルタップでスクショが撮れるのは便利ですよ。
なお、Google Pixel 8 Proは、7年間のソフトウェアアップデートが保証されています。
- OSアップグレード:2030年10月まで
- セキュリティアップデート:2030年10月まで
これまでのモデルは、5年間のセキュリティアップデート、3年間のAndroidバージョンアップアップデートだったので随分伸びていますね。凄い。
もちろん、ソフトは最新でもハードが7年耐えられるわけではないのでご注意を。
例えば今から7年前のPixelと言えば、初代Google Pixelです。
iPhoneなら、iPhone 7になります。
7年も経てばスマホも新しい進化を遂げているかもしれませんからね。
肝心のAI機能は今後に期待
Google Pixel 8、Pixel 8 Proの発表会の時に、しきりに言われていたのがAI機能。
とにかくAI機能が素晴らしいんだ!推されていました。
ただ暫く使ってみた感じだと、カメラを中心とした機能が大半で、AIデバイスと言えるにはもう少し先になりそうです。
カメラ・画像編集は先程紹介したとおり。
- 消しゴムマジック
- 音声消しゴムマジック
- ベストテイク
- 編集マジック
この他、今後のアップデートで「ズーム補正」「動画ブースト」「ビデオ夜景モード」の提供も予定されています。
カメラ以外の機能では、さきほど紹介したAI壁紙生成。
またレコーダー機能の文字起こしで、言語を自動認識するようになりました。
ちなみに文字起こしはインターネットに接続してないオフライン状態でも利用可能です。
またGoogle Mapアプリでは、 AIで通常の写真を3Dデータに変換したイマーシブビューがいち早く使えるようになっています。
この他にもAI機能があるかもしれませんが、僕が気付いたのはこんなところ。
想像するバリバリのAI機能はGoogleアシスタントにBardが搭載されてからかもしれませんね。
この点、Pixel 8 Proは7年間のシステムアップデートが保証されているので、そのうち使えるようになるでしょう。
温度計測センサー搭載
Google Pixel 8 Proには新たに温度計測センサーが搭載されました。
専用の温度計アプリで材質を選択してタップすれば、一瞬で温度が分かります。
試しに氷とホットコーヒーの温度を計測してみましたが、それなりに正確そうです。
うーん・・・。
使うかどうか分かりませんが、ないよりもあったほうが良いんですかね?笑
もしかしたら、今後別のアプリと連動して、計測結果が何かのトリガーになるかもしれませんね。
おサイフケータイ・スマホ用電子証明書・IP68防塵防水対応
Pixel 8 ProはおサイフケータイとIP68防塵防水に対応。
FeliCaポートは背面中央、Googleロゴの上に搭載されております。
反応もよく、普段使っているSuica・iDなどなど、おサイフケータイ機能をそのまま利用可能です。
ちなみに、Pixel 8 Proはマイナンバーカードを持ち歩かずに各種サービスを利用できる「スマホ用電子証明書」にも対応しています。
マイナポータル>>スマホ用電子証明書に対応しているスマートフォンを教えてください
また、防水性能も強くIP68防塵防水に対応。
継続的な水没にも耐えられるほど強力な防水性能になります。
なお、念のためにお知らせしておきますが、あくまでも防水性能です。
よく防水性能があるからお風呂でも使える!っていう記述を見かけますが、それは間違いなんですよ?
公式サイトにも以下の通り注意書きがありました。
デバイスは工場出荷時点で IEC 規格 60529 の IP68 の防水および防塵性能に準拠するよう設計されていますが、完全な防水、防塵ではありません。アクセサリは防水、防塵ではありません。防水および防塵性能は永久的には持続せず、時間の経過に伴って、通常の使用による摩耗、デバイスの修理、分解、損傷によって徐々に低下または消失します。デバイスを落下させると防塵および防水性能が失われる場合があります。液体による損傷の場合、保証が無効になります。
引用:公式サイト
お風呂中に使っていて直ちに壊れることはないと思いますが、湯船に落としてしまったら最悪破損する可能性があるので注意しましょう。
また水がかかってしまった時は、しっかり乾かしてから充電しましょう。濡れた状態で通電させるのは非常に危険です。
生体認証は指紋認証&顔認証
Google Pixel 8 Proの生体認証は指紋認証と顔認証。
指紋認証センサーはディスプレイ内蔵タイプ。
Pixelシリーズは指紋認証の精度がイマイチと言われていますが、反応は良く、すぐにロック解除されます。
顔認証はインカメラを使った簡易的なものですが、反応は良好で顔が入れば一瞬でロック解除されます。
マスクを装着する機会が未だ多いので、指紋認証・顔認証どちらにも対応しているのが望ましいですね。
デュアルスピーカーでステレオサウンド
Google Pixel 8 Proには上部・下部それぞれにスピーカーが搭載されているので、横持ちならステレオサウンドを楽しむことができちゃいます。
美しい有機ELディスプレイ・Widevine L1で高画質動画が楽しめるうえに、サウンドはしっかりステレオ再生。
動画・音楽・ゲームなどなどエンタメコンテンツをたっぷり楽しめますね。
わずかに音が下部寄りなものの、音質はまずまず。
iPhone 15 Proほどではないものの、旧モデルPixel 7 Proよりも音質が向上し、クリアになっていました。
よほど音質に拘る人でなければ、十分楽しめると思います。
なお、サウンド設定から「アダプティブサウンド」を有効にすれば、多少音質が良くなるとのことです。
BluetoothコーデックはLDACに対応
Google Pixel 8 Proにはイヤホンジャックが搭載されていません。
このためワイヤレスイヤホンを接続して使う人も多いと思います。
その場合に気になるのがBluetoothコーデック。
実際にワイヤレスイヤホンを接続してみたところ、対応しているのは以下の通りでした。
- SBC:○
- AAC:○
- aptX:○
- aptX HD:○
- aptX Adaptive:✕
- LDAC:○
- LHDC:✕
残念ながら、またしてもaptX Adaptiveには非対応ですが、LDACに対応しているのでワイヤレスでもハイレゾ再生が可能。
SRCを回避しているようで、日本オーディオ協会が求める「96kHz/24bit」にもしっかり対応しているのも嬉しいポイントでした。
Amazon Musicアプリの表示がどこまで正確なのかは分かりませんが、嬉しいポイントです。
また、有線イヤホン・無線イヤホン、どちらでもPixel固有の空間オーディオ機能も使えました。
4キャリアに対応したBand構成
Pixel 8 Proは国内4キャリアのBandに対応しています。
- GSM / EDGE: クアッドバンド(850、900、1,800、1,900 MHz)
- UMTS / HSPA+ / HSDPA: 対応バンド 1 / 2 / 4 / 5 / 6 / 8 / 19
- LTE: 対応バンド B1 / 2 / 3 / 4 / 5 / 7 / 8 / 12 / 13 / 14 / 17 / 18 / 19 / 20 / 21 / 25 / 26 / 28 / 29 / 30 / 38 / 39 / 40 / 41 / 42 / 46 / 48 / 66 / 71
- 5G Sub-6: 対応バンド n1 / 2 / 3 / 5 / 7 / 8 / 12 / 20 / 25 / 28 / 30 / 38 / 40 / 41 / 66 / 71 / 77 / 78 / 79
- 5G mmWave: 対応バンド n257
5G回線はSub-6はもちろん、ミリ波にも対応。削られがちな、docomoのn79も含まれています。バッチリですね。
今後さらに5G回線の技術が拡大した場合でもPixel 8 Proなら対応できちゃいます。
eSIMに対応している
Google Pixel 8 ProはeSIMにも対応しています。
eSIMを対応した通信キャリアも少しずつ増えてきました。
今はeSIMなんて使うことないって思っていても、そのうち必要になるかもしれないので1つメリットになる部分です。
なおPixel 8 Proは2回線同時待受にも対応していますが、組み合わせは物理SIM+eSIMの構成になります。
まとめ:Pixel 8 Proのメリット・デメリット・評価
Google Pixel 8 Proを実機レビューしました。
最後に本記事のおさらい。メリット・デメリット・評価をまとめて紹介いたします。
メリット・デメリット
Pixel 8 Proを買うべきメリット、購入前に確認しておきたい注意点は以下のとおりです。
メリット | デメリット |
・高級感あるデザイン ・可変リフレッシュレート ・綺麗な写真が撮れる ・AI画像編集 ・ワイヤレス充電対応 ・指紋認証&顔認証 ・ステレオスピーカー ・おサイフケータイ対応 ・IP68防塵防水 | ・かなり高い ・デカい&重い ・重いゲームは厳しい ・SDカード非対応 ・イヤホンジャックなし ・付属品なし |
評価
総合評価:(4点/5点満点)
デザイン | ★★★★★ |
サイズ感 | ★★★☆☆ |
ディスプレイ | ★★★★☆ |
動作性能 | ★★★★☆ |
ゲーム性能 | ★★★☆☆ |
バッテリー性能 | ★★★☆☆ |
カメラ性能 | ★★★★★ |
機能・付加価値 | ★★★★★ |
高級感溢れるデザインと誰でも簡単に綺麗な写真が撮影できるカメラ性能が魅力的な1台。
Pixelシリーズの扱いやすさは2023年最新モデルでも顕在でした。
ただ、旧モデルよりも価格がアップしたのにも関わらず、相変わらずゲーム性能が高くないのは残念なポイント。
全体的にPixel 7 Proから劇的な変化を感じにくかったです。
2024年のPixel Proには、もう少し頑張って欲しいと感じました。
発表会で推されていたAI機能についてはカメラ中心で、その他の部分は未だ未知数。
もし、今後のアップデートでGoogleアシスタントにBardが搭載される等の大きな変化があった場合には、どのスマホよりも先にPixel 8 Proが対応するので大化けする可能性はあります。
この点、Pixel 8 Proは7年間のソフトウェアアップデートに対応しているので、長期間Googleの最新機能が使えるのは大きなメリットになるでしょう。
他社メーカーのハイエンドモデルに比べると動作性能・ゲーム性能は弱いものの、GoogleのAI機能をオンデバイスで動かせるTensorを搭載しているのはPixelシリーズだけの優れた特徴と言えます。